常念岳

舗装された広い三股の駐車場 蝶ヶ岳・常念岳分岐
力水 ソバナ?
ギンリョウソウ コバイケソウ
蝶ヶ岳ヒュッテの寝室 夕食
蝶ヶ岳山頂2677m 蝶ヶ岳ヒュッテ
槍ヶ岳方向 常念岳方向の稜線
シャクナゲ ニッコウキスゲ
常念岳山頂への登り 常念岳山頂2857m
常念小屋分岐 岩場から樹林帯へと下る道

2009年8月2日日曜日

三股駐車場6:56-9:18まめうち平-12:37蝶ヶ岳ヒュッテ
蝶ヶ岳ヒュッテ6:02-10:58常念岳-12:04前常念岳-16:31駐車場

天気が8月になっても良くない。土日休みの会社なので2日間使える。日帰りコースも考えたが、山小屋泊まりの比較的日程の楽な山に行くことにした。

中央道の豊科ICを出て暫く走ると山村のような所を走る。山の麓にある日帰り入浴可能なホテルの先は猿も出没する寂しい山道だ。

三股の駐車場は舗装されていて広かった。トイレや水場もある。停まっている車はそれほど多くない。20台位か。登山準備中の人が数人いた。

15分ほど歩くと小屋がある。登山者カード提出所でここで行き先など書いて提出。この時間帯は前後に登山者がいる。小屋の少し先で常念岳と蝶ヶ岳の分岐があり蝶ヶ岳方面へ進む。悪天候の場合、往復のつもりだ。

吊橋を渡り緩やかな登山道を歩く。傍らにはヤマアジサイやソバナ、白い可憐な花のセンジュガンピ、ギンリョウソウなど見られる。

三股から0.8キロの所に力水という水場がある。赤いきのこが生えていた。見るからにして毒々しいがタマゴタケというテングタケ科にしては食用の美味しいきのこらしい。まめうち平のポイントを順調に通過。

朝のうち陽射しが出ていたが、また曇ってきた。もっとも中央道を走っている時、結構雨が降っていたので雨が降らないだけ良かったとここまでは喜んでいたが。

蝶沢は普段は水の流れが無いようだが、雨が多いので音を立てて流れていた。水量も水深もそれほどでないので渡渉するには問題無い。

標高も2000mを超え高山植物も多く見られるようになる。但し、花の名前とかここに書いているが自信は無い。ミヤマキンポウゲとシナノキンバイは似ていて違いがよく分からないが、ハクサンコザクラとオオサクラソウも良く似ている。

最終ベンチ蝶ヶ岳ヒュッテ0.9キロとの表示の場所を暫く過ぎたところで空から何か降ってきた。雨だった。登山途中で携帯でレーダーで雨雲の様子を見ていたのだがその甲斐なかった。

山小屋までもう少しと言う地点だったので傘を差して対応した。大滝山との分岐あたりはコバイケソウが多かった。シャクナゲやイワカガミ、ツガザクラ等も咲いていた。

稜線にでて10分程で蝶ヶ岳のテント場に着く。まだ、12時半位なので二張ほどだった。そして今日の宿である蝶ヶ岳ヒュッテに到着。

この時期、北アルプスの山小屋は大抵アルバイトを動員して繁忙期をしのいでいると思うが、それと思われる若い女性が受付を担当していた。土曜日なので敷布団1枚に付き2人または3人になるとか言っていた。

昼飯を食べていなかったのでカレーうどんを注文した。サワーも購入。カレーうどんはいくらだったか忘れたがサワーは500円だった。

雨は止まずにしっかり降っていた。雨の中続々と登山者が到着した。濡れた服などを乾かすスペースがあり、私がそこに服を干した時は点いていなかったストーブの火が夕方には点いていた。

ラジオなど聞きながらくつろいでいた。部屋の隅を割り当てられたがその他に人は来ず、結局布団1枚で寝ることが出来た。他は1枚につき2人だった。

夕方5時前に飯だった。昼過ぎに食べたうどんがまだ消化されてないので、ご飯1杯しか食べられなかった。天気は5時を過ぎても雨が降っていたが、5時半辺りから止んで晴れ間が見えてきた。

早速外へ出た。蝶ヶ岳山頂へは未登頂だったのでまず向かった。途中、イワツメクサが咲いているのが確認できた。5分ほどで蝶ヶ岳山頂2677mに着く。

この蝶ヶ岳山頂だが、国土地理院が昭和63年から進めている山岳標高調査では例えば男体山が2484mが2486mになったように、この蝶ヶ岳山頂の位置や標高も改められた。

ヒュッテから北に1キロ程の三角点の設置された地点がかつて山頂とされた場所で、標高2664mだったが、現在はヒュッテの少し南の地点が山頂で2677mと言うことだ。

蝶ヶ岳からの展望は北アルプスでも随一と言われているが結局薄日は差すもののガスっていてこの日は何も見えなかった。

夜中、再び雨が降り出す。百名山である常念岳への縦走は止めようかと思った。朝飯を食べ外へ出ると意外と天気が良かった。槍ヶ岳や焼岳の山頂が見えたのである。奥穂高の山頂は雲が取れなかったが。

常念岳も間近に見えた。気持ちいい稜線歩きが出来ると思い予定通り出発。が、しかし、すぐに槍穂は雲で全く見えなくなりおまけに雨まで降り出した。

すぐに横尾との分岐がある。三角点がその先にあるようだが気がつかなかった。樹林帯の登山道を歩くようになる。林の切れた所の東側斜面にはお花畑が広がっていた。ニッコウキスゲやシャクナゲの他にクロユリやハクサンフウロなど見られる。

途中、池なども見られたアップダウンのある樹林帯の稜線を2時間歩くと視界が開ける。天気が悪いので展望は無い。そこから常念岳へのきつい登りが始まる。ガスが時々薄くなって前方が見える。先ほど追い越していった人の姿が見える。

雨は相変わらず降っている。この時間すれ違うグループが結構いた。常念小屋泊まりにしては遅いのでその先にある大天井岳付近の山小屋から来たのだろう。その後暫く登山者とは遭わなかった。

11時少し前に常念岳山頂に着く。岩場のごつごつした山頂で広くは無い。ここから槍や穂高が良く見える・・・筈だった。天気が悪いので何も見えない。風は強くなく寒くも暑くもないといった感じだ。

前常念への分岐は少し常念小屋方面に進んだ所にある。強大な岩が行く手を阻むような箇所があったり、不安定な岩の上を歩くような難路がこの辺り続く。

シコタンソウ?やシャクナゲ、ツガザクラが咲いている岩場を進むこと1時間ちょっとで前常念岳に着く。山頂を示す物は無かったが三角点はあるのでここが前常念だろう。

少し進むと、石室と地図で示された小屋がある。風雨は十分しのげそうな小屋だった。更に1時間程下ると樹林帯に入る。親子3人組がいた。前常念辺りとこの先にも登山者がいたので10人弱位の人が登ってきた。

15時くらいに下山する予定が16時半になってしまった。帰りは、すぐの所にある日帰り入浴可能な施設に寄って帰る。