北岳(登頂失敗編)

奈良田付近 広河原山荘
山荘前からの景色 二俣・白根御池分岐
大樺沢と登山者 雪渓歩き
シナノキンバイ
イワカガミ ハクサンイチゲ
強風とガスの稜線 北岳 肩の小屋

2009年7月18日土曜日

広河原6:17-6:26広河原山荘6:45-7:09二俣・白根御池分岐-9:55二俣-13:40北岳の肩5:15-8:45広河原

北アルプス方面を予定していたが天気予報が悪く、急遽南アルプスに変更した。しかし実際は予報ははずれ散々な目に遭ってしまうのだが。

前々から、北岳と間ノ岳は同一行程で計画していたので、予定変更ではあるがそれなりに準備は出来ていた。奈良田というところにマイカー停め、そこからバスで広河原に降り立ち、北岳〜北岳山荘(泊)〜間ノ岳〜農鳥岳の稜線歩きをし、大門沢小屋へと下る予定である。

ただ心配なのは、連休なので山小屋の混雑である。それを回避するため久々のテント持参となる。自宅で事前にテントを広げたが何も問題なくスムーズに出し入れできた。

完璧に準備出来たと思い、家を出る。芦安からは、2度ほど来たことはあるが、奈良田は始めてである。鹿が出没する辺鄙な所を延々と進みようやく駐車場に着いた。あとで気付いたことだが、その駐車場は温泉施設の駐車場らしく、もう少し先の広場が駐車場兼バスの発着所だった。

天気は曇りだったがそのうち回復すると準備をする。フロンとガラスに何か付いた。雨粒だった。大したこと無いと思いバス停へ向かう。最初、バス停が判らず彷徨ってしまう。

始発に何とか間に合う。バスの運転手やその他の人の話だと予想以上の人手らしい。バスは確か3台ほど出たがどの車両もすごい人で私も含め立っている人も多くいた。

川沿いの県道南アルプス公園線という道をバスは進む。途中、渓流釣りの乗客が2名ほど下車していった。川の反対側に見えてきたのは芦安からの道路だ。山岳のすごい所に道は存在している。

広河原に着く。相変わらず、小雨ではあるが降っている。吊橋を渡った所にある広河原山荘で少々雨宿りする。私と同じ考え、つまり予報を見て南アルプスに変更した人も含めたくさんの人がいる。

何か忘れては無いかと思った。そう、寝袋の下に敷くマットを車内に置いてきてしまったのだ。雨はそれほどではなかった。何とかなると思い、歩き出す。

大樺沢沿いの道は急登では無く歩きやすい。途中崩壊地があり対岸に渡ったりした。雪渓を歩く箇所もある。二俣には簡易トイレがあった。その先の登りは厳しかった。

二俣までにも草花は咲いていたが、急登の傾斜にも可憐な花が咲いていた。鳳凰三山辺りは薄日も差す時間帯もあったが、天気は相変わらずで、二俣から先、いわゆる右俣コースを進むにつれ雨が強くなってきた。そこまでは傘で対応していたが合羽を使用した。

悪天候という条件もあるが登りが連続して続くので休み休み登ったこともあり、相当時間がかかった。それでも、12時半には草スベリコースと合流した。標準であと2時間程度で北岳山荘のテント場につきそうだ。

しかし、とんでもない状況がこの先待っていた。稜線は雨以外に強風で体感温度的には0℃くらいなのだ。おまけにガスで何も見えない。動いていれば、この程度の気温や風はどうってこと無いのだが。

北岳の肩は3000mほどであり、そこに建っている北岳肩ノ小屋の前には長蛇の列が出来ていた。宿泊者だろう。受付がおそらく間に合わないのだろう。何割かはその先の北岳山荘まで諦めて早々に山小屋に避難という人もいると思う。

私も、悪天候に気力が萎えてしまった。ここのテント場にテントを張ることにした。小屋の近くのテント場はもう埋まっていた。少し離れた所に張る。

寒さに耐えながら明日の予定を考える。ラジオや携帯webでの情報だと明日は今日より良いらしい。しかし朝になっても回復しなかった。レーダーでは雨雲が周辺にあるのでまた降ってくると思った。風は相変わらずでガスも酷い。

3連休なので明日も使えるがこのような状況が明日も続くかもしれないので早々に山を下りることにした。ネットで広河原からのバスの時間を確認し、テントを片付ける。

雨はまだ降っていなかったがガスの影響か少々濡れた。下っている途中で雨が本格的に降ってきた。右に雪渓が見える地点まで下った。登山者が下山する姿が見えた。よく見ると雪渓上にテントを張っている人がいた。

天気が悪いが今日もたくさんの登山者とすれ違った。昨日は長く感じた道のりだったが、約3時間半で広河原に着いた。9時のバスに乗って奈良田に戻る。

7月の連休は大抵天気が良くない。それなのにあえて決行してしまったことに少し反省。