水晶岳

鷲羽岳山腹と三俣蓮華、笠ヶ岳方向 水晶岳方向
薬師岳方向 もう少しで水晶小屋
ハクサンイチゲ 水晶岳と残雪
水晶岳山頂手前の岩場にかかる梯子 水晶岳山頂2986m
祖父岳、雲ノ平への道 ワリモ北分岐に咲くイワツメクサなど
水晶池 高天原の湿原
ニッコウキスゲ 高天原山荘2階
高天ヶ原温泉 高天原山荘前
高天原へ下っていく人 岩苔乗越
黒部源流標付近の雪渓と登山者 三俣蓮華岳山頂2841.2m
双六岳方向へと歩く チシマギキョウ
中道、双六小屋へ進む 進行方向に槍ヶ岳が見える
双六小屋で給水 クロユリベンチ付近のクロユリ
鏡平山荘 名物のかき氷を食べ飲料を補給する
シシウドヶ原から左俣谷を見る 左俣林道まで下降 奥丸山との分岐
2010年7月19日月曜日〜22日木曜日

19日 新穂高-わさび平小屋(泊)
20日 わさび平小屋-鏡平山荘-双六小屋-三俣山荘(泊)
21日 三俣山荘5:12-6:53鷲羽岳7:08-9:56水晶岳10:02-10:40水晶小屋10:50-14:23高天原山荘14:45-15:13高天ヶ原温泉15:38-16:07高天原山荘
22日 高天原山荘4:26-7:40岩苔乗越-9:38三俣山荘テント場-11:05三俣蓮華岳11:16-13:15双六小屋13:30-15:27鏡平山荘15:37-18:05奥丸山分岐-19:41新穂高登山者用無料駐車場

宿直明けで自宅に帰らず直行で登山口に来た。わさび平小屋と三俣山荘で泊まって3日目の朝である。鷲羽岳は富山県と長野県の境にある。そういえば登山口の新穂高は岐阜県だった。

ワリモ岳頂上付近から振り返ると遠くに笠ヶ岳が見える。この山なら1泊2日で楽に登れそうだ。体力がある人はトレイルランという手法を使って深山に2日で戻って来ることも可能だ。

私の体力だと真っ暗なうちに秩父沢を超えられれば2日で水晶岳への往復が可能かもしれない。長野県の高瀬ダムや富山県の折立からだと道路が夜間閉鎖されていて早立ち出来ないのが難点である。

水晶岳の頂上付近で水晶が採れるとか。水晶小屋に荷物を置いて往復する。植生保護のため小屋前からの道は通行禁止で、裏の小山を登る道を進む。ハクサンイチゲが咲き誇る道を進む。

梯子場とかあるが楽に水晶岳山頂に到達。午前10時頃だった。天気は雲が出てきたが槍ヶ岳や穂高岳、鷲羽岳、黒部五郎岳、薬師岳など見える。黒部湖の碧い湖面も見えた。

最奥の山といわれるように人は平日と言うこともあり少ない。ただし、本日の水晶小屋はツアー客が大挙して押しかけるようで満員らしいという情報を三俣山荘で得ていた。

朝、三俣山荘を出て今夜の宿の高天原山荘の間にある山小屋はこの水晶小屋だけである。食料等ここで補給した。

ワリモ北分岐という所まで戻る。岩苔乗越をまっすぐ行けば雲ノ平、左は黒部源流である。右に進む。春先の寒波の影響か残雪豊富である。登山道は所々雪で覆われていた。

花はいろいろ咲いていてイワツメグサとかミヤマダイコンソウ、ヨツバシオガマが稜線で見られた。雪原直下では黄色いシナノキンバイ(たぶん)が、潅木帯付近ではキヌガサソウが見られた。

高天原山荘までの道のりは下りだが道がやや悪く大変だった。山中を歩くこと3日目と言うこともあるが山荘に着くころにはかなりの疲労感があった。

高天原山荘の高天原とは広大な高層湿原のことだとはここに来るまで判らなかった。ニッコウキスゲやコバイケソウなど見られた。

山荘は湿原の少し先にあった。周囲は高い木に囲まれていて鬱蒼としている。ここに来るまで大した人と会わなかったが結構な人がいた。

山荘手前で道が合流していてそちらから来ているかもしれない。そういえば8月まで雲ノ平山荘が改修工事のため利用出来ないとかあったので、そちらから流れてきたかもしれない。

受付をし、ついでにドリンクも調達。荷物を部屋に置いて温泉へ行くことにする。高天ヶ原温泉がここから歩いて1キロ程の所にあるのだ。

小さな沢をいくつか越えると大きな沢に出る。温泉沢と地図ではなっている。少し上流側にその温泉はあった。高天ヶ原温泉からまつの湯と言われる湯舟には5〜6人が浸かっていた。

泉質は白濁した硫黄泉のようだ。ケロリンの黄色い桶が何故かある。汗臭い体をその桶でお湯をすくって洗い流した。

山荘に戻り夕食まで部屋でくつろぐ。温度計があり22℃をさしていた。下界では猛暑であるがここは楽園である。高天原山荘はモリブデン鉱山の飯場として使われていたとか。そういえばなんとなく山小屋の作りではないような気がした。

夕食は蕎麦やアザミの天ぷら、漬物、りんごや豆腐など豊富なおかずで大変おいしかった。翌朝の朝食もここで頂きたいところだが早朝出立するので弁当を頼んだ。

多いと思ったが布団1枚に付き一人で寝れた。ランプの宿と言うことで夕方火の点いたランプを持ってきた。夜8時に定時無線の時間らしく、周辺の系列の山小屋と連絡を取り合っていた。受付のとき、次の宿泊地を聞いていたのだがその集計をして山小屋の混雑具合を確認しているようだった。

翌朝、薄暗いうちに小屋を出る。今日は新穂高の駐車場までの長丁場である。岩苔乗越まではルートは昨日来たときと同じルートである。ここから黒部源流へと進む。黒部源流付近も残雪豊富な箇所があった。

すれ違う人はやはり多くは無い。高天原へ行く人、雲ノ平へ行く人とも早朝ということもあるが僅かである。鷲羽岳直下の川のそばでカエルを見かけた。鷲羽岳の主であろう。

三俣蓮華を登り中道という双六岳山頂を通らない道を使う。三俣蓮華岳は岐阜、富山、長野の県境にある。黒部五郎岳への分岐となっていて比較的賑やかな場所である。

中道と双六岳の分岐までは気持ちのよい稜線歩きだ。中道は残雪がまだかなりあるが来る時に使った下方にある巻道より歩きやすい。雷鳥もいた。

双六小屋は結構人がいた。7月の22日の木曜日なのだが週末に向かっているのもあると思うし、学生は休みということもあるだろう。季節的にもお盆辺りまではどこの山小屋も天気がよければ混雑しているだろう。

双六小屋売店ではドリンクを調達。高天原山荘で昨晩もらった弁当(おにぎり)を食す。双六池とテント場もある。西鎌尾根を伝って槍ヶ岳へもここから行ける。

時間的にすれ違う人が多い。双六小屋に宿泊するかテント場を利用すると思われる。クロユリベンチに到着。ベンチがありクロユリやハクサンイチゲなど咲いているお花畑にもなっている。休憩するには良いところだ。

鏡平山荘では名物のカキ氷を頂く。時間は午後3時半になる所だ。鏡平山荘を出た辺りで数人に出会ったがその後は流石に夕方近くということもありほとんどいなかった。

初日に泊まったわさび平小屋前を通過。まだ若干明るかった。新穂高の駐車場に着いたときは真っ暗になっていた。