焼岳

JR新宿駅 朝露が凍り付いている(後ろは乗鞍岳)
登山口から約1時間半で焼岳が姿を現す ナナカマドかな?
釜トンネル・中の湯旅館分岐 穂高岳・岳沢方向
焼岳の噴気孔から煙があがる 振り帰ると8月登った乗鞍岳が見える
火口湖 笠ヶ岳(南峰と北峰の間から撮影)
南峰2455m(立入禁止になっている) 北峰にある噴気孔の脇を進む
もう少しで北峰、脇に噴気孔 穂高・岳沢方向(頂上付近から)
槍ヶ岳方向 上高地方向
焼岳山頂(北峰2393m) 大正池方向
中尾峠からの登山者(奥は笠ヶ岳) 登山者と瓦礫の急登
氷柱(つらら) 焼岳小屋方向(緑の屋根)
噴気孔があちこちにある 中尾温泉分岐
焼岳小屋 梯子や鎖場がある
鎖場付近の景色 焼岳(大正池から)

2003年10月4日土曜日〜5日日曜日

4日 成東21:14-22:01千葉22:04-船橋-本八幡-御茶ノ水-新宿23:54-(快速ムーンライト信州81号)-4:32松本4:45-5:08新島々5:20-6:05中の湯バス停-焼岳登山口(釜トンネル)6:08-釜トンネル・中の湯旅館分岐8:02-9:20焼岳山頂9:40-10:58焼岳小屋-12:37焼岳登山口-12:54田代橋-13:40大正池バス停14:00-15:00新島々15:28-15:57松本16:41-19:45大月19:52-21:39御茶ノ水-錦糸町21:57-22:27千葉22:34-23:17成東

交通費 成東-本八幡 950円 本八幡-立川 890円(成東-立川を通しで買うと1890円) 立川(5日になって初めて停車する駅)-松本 松本-成東間 鉄道の日記念・JR全線乗り放題きっぷ使用(1回あたり3060円)ちなみに成東-松本間往復普通乗車券 10500円 約5600円お得 快速ムーンライト信州81号指定席券510円 松本-新島々-上高地間往復割引購入4400円 合計9810円

「鉄道の日」と言うのが10月の14日になっているらしく、その関係でJRからお得なきっぷが販売されている。その名は鉄道の日記念・JR全線乗り放題きっぷと言う。

これは青春18きっぷとほとんど同じである。違う点は3回分で値段が9180円(1回あたり3060円と青春18きっぷ2300円よりちょっと高い)と言う点だけである。と言うことで、これを利用しない手はない。山でも出かけるとするか。

乗鞍岳で利用した夜行列車で焼岳に行くことにする。立川までは乗車券を別に買わなければいけない。で、本八幡で途中下車して立川まで買った方が通しで買うより、50円安い。その先は、鉄道の日きっぷを使う。

車内はあまり乗客は多くない。乗車率は50%位か。新宿〜松本〜新島々と乗り継いで、上高地行きのバスに乗る。上高地まで今回は行かないが、料金は変わらないので松本〜上高地往復割引券を購入。

バスは、釜トンネルの前の信号に到着。バス停はもう少し先らしいが、バスの運転手がここで降りたほうが都合がいいと言うので降りる(下車したのは私一人)。

小さい橋の先が登山口であるといってくれた。6時5分に歩き始める。曇り空でまだかなり薄暗い。道路の表示板の温度標示がプラス3度であった。

梓川を渡り小さな橋を渡ると登山口があり早速登る。林の中の登山道はもっと薄暗い。足もとを見ると踏み跡がまだ新しい。まもなく中高年の8人組みの登山者発見。新島々からバスは2台出たので先頭の乗客なのだろうか。

暫く、追い越さずゆっくり歩くと下山する老人とすれ違った。この人は何者だろうか。8人組を追い越し、暫く林の中の急登を歩く。地図に第一ベンチ、第二ベンチと書いてあるがベンチなどなかった。

1時間以上歩くと道が少し緩やかになる。後ろを振り向くとちょうど林の隙間から乗鞍岳が見える。最初、ずいぶん高い所に林道(注=乗鞍スカイラインか乗鞍エコーライン)が通っている山だなあと思った。

すっかり明るくなった道には、熊笹が繁茂していて、朝露が凍り付いていた。このような状況なのであまり汗をかかなくて良い。今回は1回もタオルを使わなかった。

さらに進むと焼岳が姿を現す。右手には穂高岳が見え始める。紅葉を期待したのだがまだあまり色づいてなかった。もっとも上高地周辺は色づく植物が意外に少ないようである。

もう暫く進むと釜トンネル登山口・中の湯旅館分岐がある。ここを過ぎると草原と岩場の登山道となる。おそらく、中の湯旅館登山口からと思われる大勢の人が、頂上に向かって歩いている姿が見えた。

そして、山頂付近から煙が見えたのである。この焼岳は北アルプス唯一の活火山であり、大正池ができた要因でもあるのだ。

噴煙が見え始め、時たま独特の臭気のする登山道を登り続けること3時間ほどで南峰と北峰の間に到着。火口湖が見える。

南峰(2455m)は火山活動のため立入禁止になっていると思ったが、どうやらそうではないようだ。ガレがひどく足場が不安定だからであろう。で、噴煙が上がっているのは、北峰の方である。

あちこちから煙が出ているが最大のものは北峰の南側の登山道のすぐ脇にある。ガレ場の登山道を北側に回りこんで頂上を目指す。

鎖場はないがかなりの急な岩場を登ると、頂上2393mである。

頂上は意外と広く、50人以上いた。景色がすばらしく、あれが笠ヶ岳だとか、穂高の左に見えるのが槍ヶ岳だとか言っている人の声が聞こえた。来年あたり登ってみようと思う。

頂上はかなり涼しく脱いだ上着をまた着た。20分ほど休憩した。下山し始めると、岩場の日陰に氷柱がたれ下がっていた。

中尾峠に向かう登山道はガレ場の急斜面で、ちょうど大勢の登山者(200〜300人位)が登って来たがみな苦しそうであった。

下山道のあちこちに噴気孔があり煙を上げている。焼岳小屋付近からまた樹林が広がっている。小屋の前ではビールなど売っていた。

少し進むと焼岳最大の難所の地点である。ほとんど直角の岩場である。梯子や鎖が設置してあり、注意して下る。ちょうど、外人が登っていった。

焼岳小屋からはこの時間、あまり人とすれ違わなかった。追い越していく人も数人だけである。沢を渡ると、砂利道に出た。ここが、上高地方面からの登山口になっている。

暫く進むと、右に梓川に架かる穂高橋、左に西穂高岳に向かう登山道がある。時間があったので、大正池まで歩くことにする。大勢の人とすれ違った。ほとんどの人は上高地周辺の散策だけなのであろう。

途中の道端に猿がいた。大正池には、立ち枯れた木がある。大正時代からこのような状態なのだろうか。大正池バス停に着いたが、上高地バスターミナルが一杯なため、バスやタクシーがここで足止めされていた。

おそらくこのような状態なため皆、ここから、歩いて上高地(散策を兼ね)に向かったのであったのであろう。バスが定員一杯で乗れないかと思ったが何とか乗ることができた。

どうやらバスは遅れていて一本前のバス(予定より10分くらい早くきたので変だなあと思った=40分間隔で運行されている)だったようである。焼岳は乗鞍岳より標高は低いが歩行時間は倍以上かかるのでさすがに疲れた1日であった。