2007年 私の愛したアルバム10+α選  

とにかく2007年よく聴いた&流れてた10枚+αのレコードを選出してみました。

決して、本年に発売(または再発)されたアルバムと言う訳ではなく、

昔から持っていたにもかかわらず、なぜか本年に私の中で勝手にブレイクしたものや、

毎年よく聴いているが特に本年はよく聴いたと言うものも入ってます。

 

PHILLIP MITCHELL / MAKE IT GOOD

1. Star In The Ghetto
2. You're All I Got In The World
3. One On One
4. Falling From Heaven
5. You'll Throw Bricks At Him
6. Make It Good
7. If I Can't Be Your Man
8. Only Smoke Remains
9. One On One(Long Single Version) *
10. What Part Of Heaven Do You Come From? *


ずっとずっと聴きたかったアルバムです。
名シンガー、名ライターPHILLIP MITCHELLの78年作ファースト。
どうです、このチープなジャケ。女性は桑江知子?(かなり古っ!)か
野沢直子?(これも古っ!)かって感じ。時代を感じますねえ。

PHILLIP MITCHELLといえば、何年か前にマスル・ショールズでの
録音のシングル作品「JUST THE BEGINNING」がありましたねえ。
あの時のサザンソウルと違って、このデビュー作はニュー・ソウルの
メロウな世界が展開されています。バックの面子も凄いですよ。
DrのJames Gadson、GにLee Ritenour、Wah Wah Watsonなどなど。

しっかし、いい声してますよ。
アップもいいけどやはり2,4,7,8のミディアムスローなナンバー。
しびれますねえ。泣けますねえ。オイラのハートはストップモーション!






James Taylor/One Man Dog

1. One Man Parade
2. Nobody But You
3. Chili Dog
4. Fool for You
5. Instrumental I
6. New Tune
7. Back on the Street Again
8. Don't Let Me Be Lonely Tonight
9. Woh, Don't You Know
10. One Morning in May
11. Instrumental II
12. Someone
13. Hymn
14. Fanfare
15. Little David
16. Mescalito
17. Dance
18. Jig


ジェイムス・テイラーの自宅で録音されたということで、
すご〜くリラックス感があふれていますよ。下の写真は裏ジャケ。
お休みの午後にお茶でも飲みながら聴くって感じ。
しっかし、ほんまに優しい曲、優しい歌声やねえ。そんでもっていつもの
ダニー・クーチ、ラス・カンケル、リー・スクラーに加え、コーラスには
キャロル・キングやカーリー・サイモンも参加してます。
まさにこれこそ最高傑作だと思います。1、8が特にGOOD!

モップス/モップスと16人の仲間たち

SIDE A
1.  たどりついたらいつも雨ふり
2.  大江戸冒険譚
3.  いつか
4.  マイ・ホーム
5.  母さんまっ青
6.  くるまとんぼ・アンドロメダ

SIDE B
1.  あるがままに
2.  ねえ、ちょいとそこゆくお嬢さん
3.  当世少女気質
4.  窓をあけろ
5.  もう、いやだよ
6.  輪廻

このアルバムは私が大学生3年のとき、新宿の紀伊国屋で
買ったはず。雨降りの日だった。レコードが割れたりしないように
大事に脇に抱えて、総武線に揺られて帰ったのを覚えてます。
当時は、ストーンズよりもアニマルズ、キンクスなんかを
良く聴いてたんだけど、邦楽もGS、ニューロック(今の若い人は
知らんよね)なんかが好きで聴いてましたよ。
モップスはヒロミツのVoが大好きなのはもちろんだけど、
星勝の存在、こりゃでかい。星勝言うたら、陽水や安全地帯などの
プロデューサー、アレンジャーとしての方が有名かも知れませんが、
モップスではヒロミツに勝るとも劣らないVoをやっちゃってます。
このアルバムだと、A-6なんてすっげ〜良い。
それだけでなく、ギタリストである彼のフレーズは歌を大事にし、
出過ぎないけどとても印象的でありますよ。
そんで、なんだかんだ言いましたが、A-1は勿論いいけど、
B-4これが私のベストトラック。


しかし、去年JBがいっちまったかと思ったら、
今度はヒロミツだ。なんてこった・・・。
私も自称唄う人として、影響を受けた、いわゆる師匠とでもいうのかなあ、
そういうかたがたがいる。
JB、オーティス、マーヴィン、ダニーハサウェイ、エリックバードン・・・、
日本では、キヨシロー、エーちゃん、そんで日本のエリックバードンこと
鈴木ヒロミツだ。

ヒロミツには味がある。決して歌が上手ではない、男前でもない、
どっちかといえば、いや、相当ブサイクでダサダサなのかもしれない。
でもそんなでありながら、パワフルな朴訥とした歌を聴かせてしまう。
そのギャップの可笑しさゆえ、哀しくもあり、かっこ悪さがかっこいいし、
なんともいえないアジなのだ。哀愁なのだ。
早川義夫が「かっこいいことはなんてかっこ悪いんだろう」といったっけ。
その反対「かっこ悪いことはなんてかっこいいんだろう」(あれ?どっちが
どっちだったかな?)を同系統(とほほ・・・)の私に教えてくれた、飛ぶ力を
くれた、そんなひと、そんな歌声でした。ありがとう!鈴木ヒロミツ!

また、このレコードの話に戻りますが、このアルバムには
16人のいい作家のいい曲がいっぱいで、さらには星勝はじめモップスの
面々がいかにもバンドという素晴らしい演奏を繰り広げ、そんな中で
ヒロミツが叫びまくってます。捨て曲なし。無人島レコード!

Don Beto/Nossa Imaginacao


1.Nao Quero Mais
2.Num Paraiso
3.Curtindo O Silencio
4.Nossa Imaginacao
5.Menina Mulher
6.Amor Informal
7.Todos Os Caminhos
8.Tudo Novamente
9.Brenda
10.Saber Viver
11.Renascendo Em Mim
12.Pensando Nela

私はこの人のことは全く知りません。
ネットで見てみると、一発屋との声もありますが、
このアルバムは日本のアナログ市場で
"最高のブラジリアンAOR作品"との評価を得て高値で
取引されているらしいです。

歌詞がわからないのですが、音はメロウ・グルーヴの
オンパレードです。アコギ、ホーンがとても効果的ですわ。
こりゃいいわ。

Barry Manilow/Even Now

1. Copacabana (At The Copa)
2. Somewhere In The Night
3. A Linda Song
4. Can't Smile Without You
5. Leavin' In The Morning
6. Where Do I Go From Here
7. Even Now
8. I Was A Fool (To Let You Go)
9. Losing Touch
10. I Just Want To Be The One In Your Life
11. Starting Again
12. Sunrise
13. I'm Comin' Home Again
14. No Love For Jenny



AORといえばこの人でしょう。
最高傑作といわれています、このアルバム。
実は私は「バリーマニロウU」のほうが好きだったりしますが。
でもなんたってラテン・ディスコに挑戦したコパカバーナ。
しかし、こんなこといったら怒られそうですが、ちょっとリズムに
バリーの歌がおっついていないような・・・。そんなことねえか。
まあ、でもコパ以外は彼お得意のバラードがいっぱい。
4なんて名曲。ドラマチック過ぎる感は否めませんが、まあ、いいか。
このジャケットもいいねえ。まさに夕暮れ沈みゆく太陽。
はたまたサンライズ!どっちやねん。

上田正樹とSOUTH TO SOUTH /
この熱い魂を伝えたいんや


1. オープニング (サウス・トゥ・サウス)
2. ウ・プ・パ・ドゥ
3. 最終電車
4. こわれたコーヒー・カップ
5. ラブ・ミー・テンダー
6. ブレイク・ダウン
7. むかでの錦三
8. わが心のジョージア
9. お前を離さない


関西ブルースとかなんとかじゃ、片付けられへんぐらいの、
まさにジャパニーズ・ブルース/ロック/ソウルの歴史的名盤!ですわ。
1975年『芦屋ルナ・ホール』でのライブ作品やて。
しかしやな、なんぼ聴いても巧すぎや。いわゆるテクニシャンちゅうやつや。
当時二十いくつのお兄ちゃんたちやでえ!なんでこんなに巧くて渋いねん。キー坊(上田正樹)が巧いのはしっとるやろ。それだけでええやん。
なのになんでGのクンチョウが歌う「ラブ・ミー・テンダー」なんやあれ・・・。
むちゃむちゃやで。うめえ!キー坊にまさるともおとらんでえ。

ということで、この極上なジャパニーズR&B、ソウルのグルーヴに
とろけちゃってください。(杉さん、マル秘音源ありがとうでした)
Maxine Weldon/Right On

1. IT AIN'T ME BABE
2. JOHNNY ONE TIME
3. FEELING ALL RIGHT
4. RIGHT ON
5. GRITS AIN'T GROCERIES(ALL AROUND THE WORLD)
6. LIKE A ROLLING STONE
7. TOMORROW ON MY MIND
8. LODI
9. MAKE IT WITH YOU



『初期ロバータ・フラックをアーシーにしたような歌声が最高な
知られざる女性歌手、マキシン・ウェルドン』とスリーブには
記してあるが、私はどっちかいうとアレサっぽく聴こえるなあ。
アップの曲である、3とか5は特にね。しかし、バックがかっちょいい。
ポール・ハンフリー、アール・パーマー、キャロル・ケイ、
ウィルトン・フェルダーなど西海岸のツワモノたち。悪いわきゃ無い!
タイトなわけだ!ドラマチックなわけだ!グルーヴィーなわけだ!
ボブ・ディラン『It's Ain't Me Baby』『Like A Rolling Stone』、
ジョン・フォガティ『Lodi』。フリーソウル・ファンには数々の
アーティストに歌われた名曲『Make It With You』が最高。
あんまりひとに教えたくないなあ、良すぎて。

LUTHER INGRAM/
IF LOVING YOU IS WRONG



1.(IF LOVING YOU IS WRONG)I DON'T WANT TO BE RIGHT
2.I'LL BE YOUR SHELTER
3.ALWAYS
4.DYING&CRYING
5.HELP ME LOVE
6.I'M TRYING TO SING A MESSAGE TO YOU
7.I REMEMBER
8.I'LL LOVE YOU UNTIL THE END
9.LOVE AIN'T GONNA RUN ME AWAY
10.I CAN'T STOP
11.OH BABY,YOU CAN DEPEND ON ME
12.I'LL JUST CALL YOU HONEY
13.MISSING YOU
14.YOU GOT TO GIVE LOVE TO GET LOVE
15.SINCE YOU DON'T WANT ME


またひとり逝ってしまった。
私の大好きなシンガー。これほど情感こめて歌うシンガーは
そうそういないはず。これほど聴かせるシンガーはなかなか
いないはず。このアルバムでも、タイトルの1はもちろんですが、
4,5,9といったディープバラードの深みのある歌いっぷりには
参ってしまう。

1972年に行われた伝説的なコンサート、ワッツタックス。
スタックスの所属アーティストのほとんどが出演したといわれる、
10万人規模のこのコンサートで、ルーサーは終盤の日も沈み始めた
ころに登場。まさにこのジャケのように、夕日を背にタイトル曲の1を、
こみ上げる感情いっぱい、哀愁いっぱいに歌い上げているのだ。
会場の女性はルーサーの歌に感情移入してしまい、もうすっかりうっとり。
メロメロである。もうルーサー、かっこよすぎ!男も惚れるというの?
う〜ん、アメリカの美川憲一!(見た目がね)

さて、またしても脱線しそうなので話は戻りますが、今となっては
涙なしには聴く事が出来ないアルバムです。
ありがとう、ルーサー!

THE FOOLS/Weed War‐LEGACY EDITIONS‐


DISC [1]
“WEES WAR”リマスタリング
1.MR.FREEDOM
2.GIVE ME “CHANCE”
3.WASTIN' TIME,OFF YOUR BEAT
4.いつだってそうさ
5.わけなんかないさ
6.つくり話
7.空を見上げて

DISC [2]
1984年7月6日渋谷屋根裏での未発表ライブ完全版
1.イントロ
2.いつだってそうさ
3.WHAT YOU WANT
4.つくり話
5.GIVE ME “CHANCE”
6.COME ON BOOGIE
7.MR.FREEDOM
8.WASTIN' TIME,OFF YOUR BEAT
9.GET UP,STAND UP
10.わけなんかないさ

DISC [3]
1984年12月21日渋谷屋根裏でのライヴリハDVD

1.空を見上げて



ついに出ました。1980年、伊藤耕らにより結成された
伝説のロックバンド、THE FOOLS。
DISC1は、オリジナル1stアルバムのリマスタリング盤。
DISC2は、LP初回盤の特典だったらしい、ソノシート盤の
1984年7月6日渋谷屋根裏での未発表ライヴを完全収録。
フールズのイメージって村八分の路線かなと思うけど、
もっと懐が広いと言うか、お洒落と言うか、ファンキー
なんです。だけどかなり重いのよ。切れ味のいいカミソリと
言うよりは少し錆びてる鉈って感じ(あくまでも主観です)。
凄い独特な盛り上がりしてます、DISC2の9なんて、まさに
グルーヴの坩堝。
いや〜、よくぞ、こんなレコード再発してくれました。


ソウル55号/二枚目(仮題)


去年と同じじゃねえかよ!!とお嘆きの貴兄に・・・
何も言い訳ありません。
今年はライブに重点を置いた??(うそつけ!)ので
レコーディングが止まってしまっていました!
あ〜やけくそ〜。

も〜いくつ寝〜る〜と〜で〜き〜あが〜る〜♪
また、そんなん、歌ってんのかいな!いつ完成するかって?
そんなもん、わかるかいな!

現在も、鋭意、
レコーディング中?
ええい!ええい!ええ(=good)!いい(=good)!

またそれかいな・・・
ということで、またもや1年あっちゅうまに過ぎちまいました。
早すぎ・・・。それが今年の総括ですわ。



ここからは次点ということで何枚かあげておきます。
どちらかと言うと暮れ近くに再発等であまり聴く時間がなかったものや
これを聴くとどっぷりつらい世界にはまり過ぎるので、そんなには聴きたくない、とかです。

 

Stuff /Live At MONTREUX 1976


出た〜!スタッフ1976のモントルージャズフェスティバルのDVD!
こんな動くスタッフは初めてだ!ぶっ飛んだ!カッチョ良すぎ!
凄すぎる!良くぞこんなものを発掘してくれたもんだ。
デュプリー、ゲイルが弾きまくる
。ガッドのドラミング、
エドワーズのベースは歌いまくってグルーヴしすぎ、
としか言いよう無いよ・・・。
これは2008に話題になるよ。きっと!






Little Joe Blue/Southern Country Boy

1. Encourage Me Baby
2. If You'd Only Let Me Love You
3. Southern Country Boy
4. Little Joe Blue
5. Sometime Tomorrow
6. Just Love Won't Do
7. I'm Not Your First Love
8. Right There Where You Left It
9. Only A Fool
10. Gonna Walk On
11. Don't Tell Me Nothing About My Baby
12. My Heart Beats Like A Drum
13. Don't Stop Loving Me
14. Standing On The Threshold
15. If You Love Me Like You Say
16. Your Hands May Be Tied
17. A Fool Is What You Wanted
18. Shakin' Hands With The Judge


これまた、出ました!
ロウダウン&ファンキーなジュウェル録音の70sブルース傑作!
ファンキーもスロウも男汁溢れています。
もうこのジャケからして私はやられてしまいました。

カーターブラザースの曲でタイトルの3、ホーンの入った8、
ファンキーですわ。
あと、なんと言ってもてめえの名前を曲のタイトルにしちまってる4の
スローブルース。ギターも弾きまくってますわ。
ちゅうことで、どの曲もエネルギーほとばしってますわ。

萩原健一/THANK YOU MY DEAR FRIENDS

1.イントロダクション 
2.9月25日吉日,友の結婚 
3.PM10時すぎ逢いたくて 
4.55日目,夕方和んで 
5.昔おさない夢 
6.去年の暮れ−予感 
7.58年9月,お世話になりました 
8.54日間,待ちぼうけ
9.58年5月,別荘にて 
10.九月朝,母を想い 
11.もう一度抱いて(SINGLE ver.)

私はジーパンよりショーケンだな。ショーケンのアルバムは結構持ってて
このアルバムもそうだが、バーボン・レーベル時代が最高だ。
このアルバムは寂しい。そんな絶望感の中にも、これからやれる範囲で
頑張っていこう、という宣言が聞こえてくる。シャバに戻ってきた彼の
言葉がとても痛々しくもあり、しかしながら希望の光がうっすら
さしかかっている、そんな清清しい音の作品である(ってどんな作品、
どんな音やっちゅうの)。
彼にしては、地味なアルバム。でもって最も私的な1枚であろう。
吐き出した言葉は私につきささったまま離れない。

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