雲と水面

2002年2月2日
鹿児島県頴娃町・マダイ&アジ
<ふみ丸>


     



  全日空の超割航空券を利用して鹿児島へ帰省することにした。鹿児島には最近老人性の不安神経症がちょっと出てきた満89才の父と満87才の母がそれでも元気で生活している。(幸いその後医者の適切な処置と心配の原因もなくなったことで、父は無事不安神経症が回復。普通の生活に戻った。感謝!感謝!)今回帰省することは釣り好きの高校時代の同級生“ヤマケン”にも連絡した。
  今まで釣りから遠ざかっていたヤマケンは久しぶりの釣りに張り切ってすぐに船を手配してくれた。夕べは嬉しくて、嬉しくて眠れず4時まで飲んでいたと言うから、本当に楽しみにしていたことが分かる。
  釣り場は鹿児島県頴娃町(えいちょう)の沖合。東シナ海に面していて薩摩半島南部を代表する薩摩富士「開聞岳」が真正面に見える。天気予報ではあいにくの雨。しかし気温は高いという予想。
  午後3時にヤマケンに迎えにきて貰い出発。同行者はヤマケンのほか彼の義弟。途中でエサを仕入れる。マダイ狙いだからオキアミを買うのかと思っていたら、アミエビを買い込んでいる。釣り方は地方によって違うから、鹿児島ではオキアミでなくアミエビでやるのかと早合点した。しかし、付けエサはオキアミのLLがいいからと2パック買い込む。
  予定より早く民宿「磯の茶屋」に着いた。そのころには雨がぽつぽつと降り出してきた。一風呂浴びた3人は美味しい地元の鮮魚料理に舌鼓を打った。中でもマダイの刺身は特に上質なもので、色といい艶といい、今までに見たことのないもので味も極上だった。

マダイの刺身
マダイの刺身は絶品

料理3
豪勢な料理の一部

磯の茶屋女将 磯の茶屋主人
「磯の茶屋」オーナー本寺さんご夫婦
ご主人は元ノンプロ野球で活躍
今はゴルフに転向。ハンデは10で押さえているとか。

  民宿の仕事を片づけたご主人夫婦を交えて一緒に飲み始めた。飲み物はもちろん鹿児島名物“焼酎”。話が弾み、ゴルフの話、カシオオープンの時にきた有名な選手の話とか、ご主人の趣味の写真とか。ご主人の写真は趣味の域を超えていてプロと呼んでもいいほど素晴らしいものだ。明日は朝が早いというのにかなりのペースで焼酎が入った。その頃になると明日の釣りのことを忘れている。しかし11時半には就寝。
  翌2日は7時出船予定だから6時に起きて6時半過ぎに出発することに。大川港は5分ほどの所だからゆっくりだ。豪勢な朝食を食べて出発したが、出がけにこれは弁当です。とおむすびを渡される。1泊2食ではなくて3食付きなのだ。これにはサブロー大喜び。

  鹿児島の日の出は遅い。雨で雲が低いこともあって、6時半でもまだあたりは暗い。港に着いて荷物を下ろす。雨はひどくはないもののいっこうに上がる様子はない。雨は夕方になって上がるという天気予報。すぐに上がって欲しいのだが。じきに「ふみ丸」の前畑船長が来て荷物を積み込む。「ないな!?コマセはアミを持ってきたとな?マダイはオキアミが良かどんなぁ〜。」と船長が言う。「まぁ、仕方がないからこれでやってみましょう。」やはりオキアミが正解だったのだ。マダイが釣れなければアジを釣ればいいのだし。「よか、よか!」
  “ふみ丸”は7時半に東シナ海へ出航した。しかしポイントまでわずか15分。開聞岳がすぐそこに見える。仕掛けはハリス7号の2本針の手釣り。サブローにとって初めての手釣りだ。艫に釣り座を構えて仕掛けを投入。水深65〜70m。棚は底から5m。コマセを振りだして魚信を待つが、当たりは無い。コマセがアミエビのせいか、ヤマケンの義弟さんはサブローより初心者なのにさっきから小型ながらアジを順調に釣り上げている。サブローにはなんにも釣れない。ヤマケンもミヨシでアジを釣り上げている模様。
  しばらくしてちょっと移動してポイントが変わった。すると義弟さんに今までよりは強い当たりが。上がってきたのはまぎれもないマダイ。40.5pもある。タイがいることはこれで証明された。あとは釣るばかりだ。

初のマダイ
初めて上がったマダイ40.5p


  それにしても水深60mで手釣りはちょっとしんどい。仕掛けを落とすのはいいが、引き上げるのが大変。防寒具を着ただるまさん状態では手を動かすだけで重労働だ。船頭さんに竿を借りる。この方が慣れているので釣りやすい。すると小さな当たりが。「ン?何か当たりがあったぞ。」と上げてみると35pの“チダイ”。鹿児島では“チコダイ”と呼ぶ。チダイが群れているのか隣で釣っている義弟さんにもチダイが上がった。続けてサブローがもう一匹追加。このあとサブローは根掛かり。針は2本ともなくなってしまった。仕方ないので名古屋から持ってきたハリス5号8ヒロ、針マダイ10号の仕掛けを使うことにした。エサをつけて仕掛けを再投入。置き竿にしてチダイを活き締めしていると、義弟さんから何か掛かってますよと、声が掛かった。竿先が盛んにおじぎしている。慌てて竿を持って大きく合わせをいれる。引きが強い。紛れもなくマダイの引きだ。チダイとは大違いで引きが強い。慎重に上げたのはマダイ34p。小さいが待望のマダイだ。しかしこれでは小さすぎる。続けてチダイが上がったが型が小さい。


カツオドリ釣り見物にやってきた

  時刻は2時半。沖あがりの時間が近づいてきてやっと魚の食いが盛んになってきた。義弟さんは順調に、チダイ、アジ、ソーダガツオと釣り上げている。ヤマケンもミヨシの方で35pオーバーのアジを連続して釣り上げているようだ。
  サブローも手釣りに戻しアジ仕掛けに替えてみた。1匹はなんとか釣りたい。そう思いつつ何度か仕掛けを投入してコマセを振った。と、ク、ク、クと小気味よい当たりが。上がってきたのは35pを超すアジ。これでアジの土産もできた。“これで最後にしょう。”というヤマケンの声に、“もう一度やらせてくれ”と頼み最後の一投。底近いところで当たりが出た。今度はちょっと重い。マダイを期待したが、マダイではなさそうだ。上がってきたのはカツオが3匹。重いはずだ。本日初のカツオで嬉しかった。今晩は柔らかいカツオの刺身が食べられる。

3人の釣果1
3人の釣果(1)

3人の釣果2
3人の釣果(2)
サブロー釣果
サブローの釣果

      本日の釣果:
        マダイ 34p       1匹
        チダイ 35pほか    3匹
        アジ 35p        1匹
        ソーダカツオ        3匹
               合計  8匹

      本日のエサ:
        付けエサ  オキアミ
        コマセ    アミエビ

      お世話になった釣り船
        「ふみ丸」 前畑晨男船長 
               鹿児島県揖宿郡頴娃町大川港
               п@0993-38-0216
      お世話になった宿
        「磯の茶屋」 鹿児島県揖宿郡頴娃町 
                 п@0993-38-0362
                 オーナー: 本寺一弘さん

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