三連休パス旅行記




三連休パス旅行記1
No 583 投稿者:いたたに@高尾 投稿日:2003/01/05(Sun) 22:34  
いたたにです。

12月21日からの3連休に三連休パスで東北方面に、“はやて”“スーパー白鳥”“白鳥”“つがる”IGR、青い森鉄道の初乗りに行ってきましたので、201系とはかなりはずれますが、そのときの旅行記を何回かに分けて掲載いたします。読み物としてご覧ください。

なお少々長くなりますので、分割して掲載しますのでご了承ください。

1.前準備編
 三連休パスは普通車用とグリーン車用があって、前者は24000円、後者は28000円、12月からグリーン料金が暫定値下げとなったとはいえ、この差ではやはりグリーン車用を選択するのがお得、ということでグリーン車用で旅行することにしました。
 そこで重要になってくるのが、白鳥、つがるなどの在来線特急の座席確保です。なにしろ半車、スーパー白鳥にいたっては、5列15席しかありません。パス発売中のリーズナブルな時間の列車は発売開始と同時に売り切れ必至、これは何としても10時発売開始に1番でマルスを叩いてもらわないと確保できません。
 JTBなどに前もって頼んでおくことはできても、JR券だけの客は旅行会社から見たら儲けの無い客、1番で叩いてもらえる補償はありません。そこで発売開始の1ヶ月前11月21日22日23日に東京駅のJRE八重洲口緑の窓口に出勤途中により、購入することにしました。

21日22日は平日、職場に遅い出社、場合によってはAM半休と申し出て、9時前に窓口へ行くと一人がすでに1ヶ月前発売用の整列看板の前に並んでいて、私は2番目。ここはマルスが10台以上、事務所内にも何台かあるので、これで1番打ちは確実です。
 発売開始の15分前になると当日売りの窓口を縮小し、同時に係員が出てきて、前売り行列者を、あなたは何番窓口、あなたは何番、あなたは事務所内のマルスで打ちますと、整理していきます。
 それぞれの窓口で係員が申し込み用紙を見ながら、マルスにセットしていきます。一度に3〜5列車分くらい前もって、列車、区間などをセットして置けるようです。
 係員に“はやて”よりも取りにくい“スーパー白鳥”を先に打つように頼みセットしてもらいます。そして9:57にマルスが一旦停止。
 発券できないため1列待機の当日売りの行列が長くなり、放送で10時まで3分間マルス調整のため、発券できない旨のお詫び放送が入ります。59分になると窓口内に時報が流されます。
 隣の窓口では高校生くらいのお兄さんに係員が“あけぼのゴロンとは1番で打ってもけっこうきついんだよね。”などとお兄さんを不安に陥れるようなことをぼそっと言ったりしているのを横目に、自分担当の係員とモニターを睨みます。59分50秒を過ぎると自分も手に汗握る感じに、ピッピツピッポーン、
1発めスーパー白鳥 YES、すかさず、2発目はやて(東京→八戸) YES 3発目はやて(八戸→盛岡) YES 4発目はやて(盛岡→八戸) 5発目 つがる YES 6発目 あずさ(八王子→東京) YES

 ということで、3日間東京駅緑の窓口に通い、希望のグリーン指定券を手にいれました。3日間同じ駅の緑に通ったんですが、東京駅のJREの緑の窓口は親切ですね。1ヶ月前発売専用の並ぶところが設置されているのも、非常に親切ですし、窓口係員も親切です。
 おじさん係員でマルスでわからない列車があると、若手のマルスに精通している人に声をかけて、教えてもらうなど、お客に迷惑をかけない体制が整っていて、他の駅でよく目にする、お粗末な扱いがないです。
 昔は東京駅JRCの窓口を良く使っていたのですが、最近、若手や女性社員ばかりになったのですが、女性社員を中心に自社商品(ぷらっとこだま、遊遊切符などJRC専売商品)に関する知識が無い人が結構目立ち、不愉快になることが多いので、JRE窓口に乗り換えました。もっとも三連休パスはJRE窓口に限るわけですが。

本筋からはずれるのでこの辺で




三連休パス旅行記2
No 584 投稿者:いたたに@高尾 投稿日:2003/01/05(Sun) 22:49  
2.<12月21日>(1)

・東京駅へ

 普段出勤時にはなかなか目がさめないのですが、鉄旅行となると別で、ぱちりと目がさめ洗面をすませ、出かける準備。もっとも今日は出発が遅いので余裕のお出かけ。8:10頃家を出て、高尾8:21の826Tで八王子へ、ホームであずさ52号を待ちます。すぐにE257系が到着、グリーン車からは何人か降りてくるものの、同数が乗り込みグリーン車は満席、八王子→東京をあずさのグリーンなんてことは、こういうパスでなければできない技。
 八王子では隣が降りたので、やれやれと座席に私物を置いた人が多く、再び乗ってくるのにびっくりの様子、すぐに車掌が来て車内改札。それにしてもこのあずさは遅いです。ダイヤが平日ラッシュにあわせて組んであるせいか、ずーとノロノロ、先行の826Tを国分寺で抜かすだけであとは追い越しがありません。八王子を7分あとに出る特快には東京着時点では3分差に迫られる鈍足さ。実際東京到着後、ホームの喫煙コーナーで一服しているとすぐ特快が到着します。吸い終わると新幹線ホームへ向かいます。


・はやて

 自動改札にパスと指定券を通して、ホームに上がります。次に乗るのは9:56発はやて9号、こまち9号と併結の16両編成。早速グリーン車の指定された席につく。
 車内は8割方の乗り、明らかに鉄風の人もチラホラ、だいたい時刻表を出しているのと、雰囲気でわかります。ちなみに私もいつも時刻表を網袋に入れているので、一目瞭然。
 車掌が端末を見ながら座席をチェックしていきます。私は自動改札を通っているので車内改札は無し、大宮を出るとほぼ満席、お姉さんがおしぼりとドリンクサービスに、コーヒー、紅茶、緑茶、アイスコーヒー、ウーロン茶、りんごジュースから選択、ところがこれが非常に時間がかかる。紅茶、緑茶はティーパックで1杯1杯入れるため、それの希望者が多いと必然的に時間がかかってしまうわけ。
 今朝はかなり冷え込んだせいか、ホットの注文が多く、しかも紅茶、緑茶希望が非常に多い。私がコーヒーをもらえたのは、東京発車のほぼ1時間後、ちょっとサービスとしてどうかな?と言う感じです。

 昔の”のぞみ”のサービスを思い出しました。”のぞみ”のグリーン車で1車一名のパーサーが選任で、ドリンクから食事物のデリバリーまで担当するサービスを始めました。グリーンのお客様は立たせずにサービスをするという事が目標だったようですが、あまりうまく言ってないようで、私も夕方の”のぞみ”で試しに飲食物を、いろいろ注文してみたのですが、新幹線のグリーンって定員が結構多いため、客の注文をこなしきれず、弁当だけ先に来て、飲み物が30分たっても来ないとか、名古屋下車客の注文した弁当が豊橋通過後にやっとくるなど、客を激怒させるのを見て以来、この種のサービスはよほどうまくやらないと、サービスのつもりが逆効果になるので、あまり良く思っていませんでした。はやて、こまちもそうならなければいいのですが。

 本題からはずれるので、“はやて”に戻りまして、そんなぎくしゃくぶりを目にしていると、あっという間に仙台到着、デッキでタバコを吸いながら見ていると、どうも弁当を積んでいる様子、お姉さんに弁当積んだんだ?何があるの?と聞くと、“はい、後ほどお席までご注文伺いに参ります。”というので席で待つ。
 車掌が端末を見ながら、前の方に仙台から乗った茶髪2人組を改札、年、風体から三パスの仲間かと思ったら、なんと立席券の客、車掌が丁重に後部車両に案内。グリーン車ってわからないのだろうか?
 ここで思い出すのが“つばさ”“やまびこ”の“やまびこグリーン”に乗っていると、福島から乗り移ってくる客が結構いるんだけど、これがけっこうグリーンにちゃっかり座るのが多いんだよね。仙台出張が多かったとき何回もこのパターンの列車に乗ったんだけど、たまにマメな車掌が席番表片手に厳しくチェックすると、福島から乗ってきた奴全員が普通車の客。
 基本的にこの区間では車掌が姿をあらわすことは無く、車掌も仙台終点を前に、下車することに目いっぱいで、どうでも良い様子がありありでなんだかなですね。
また脱線、“はやて”に戻る。

さきほどの仙台積み込み弁当の話、まてど暮らせど、来ない!!仙台乗車客のドリンクサービスをはじめたので、ついでに声をかけてくれるのかと思ったら、なしのつぶて。盛岡までいくらも時間が無いので、もういいや。

・IGRと青い森鉄道

盛岡下車、さむーーーい。ホームでこまち、はやての発車を見送り、IGRホームへ、ここはJRとは別に改札があり、花輪線もこちらから出る。窓口には違う制服の駅員さん、掲示物を見ると1日券2000円がある。片道だけの乗車ではあるが、三パスは使えないし、普通運賃が青い森鉄道との境界駅目時まででも2330円と3セク特有の高運賃のため、早速購入、昼食は八戸までお預けにして、早速改札を入ると12:43発八戸行きIGR所属の701系2連がすでに入線中、ロングシート車、自分は狭いボックス席が嫌いなため、ちょうど良い。

 発車時間に近づくと買い物帰り風のおばさんと高校生で満席に、ただし立客はなし、一駅二駅でほとんどが下車、車内はがらがらに。これでは3セクでも経営は大変だろうなという感じ。ワンマンながら車内には若い女性のご案内係が乗務し、出口の案内、整理券取りの案内をしているものの、乗車券の発売、精算はしない。駅ごとにだんだん雪が増えていくのが面白い。
 二戸からは青い森鉄道の案内係りが乗ってきて、車内をウロウロ、こちらは青いジャンバーのおじさん、JRのOB風、IGRお姉さんは後部乗務員室に陣取り、青い森おじさんは前車両の整理券発券機横に陣取り、それぞれ車内をウロウロ面白いね。結局IGR嬢は三戸で下車、おじさんの独壇場に。途中駅乗車客のほとんどが整理券を取ろうとせず、おじさんから券をもらって、指導されている。なるほどこういうことだから案内係りが必要なわけだと納得。

 八戸が近づくと部活帰り風の高校生が増えて来た。どうもこのへんの高校生は地声がでかいのか、特に騒いでいるわけではないものの、うるさい。そんなでかい声で話さなくても充分聞こえるだろうという感じ、乗り物では静かにという習慣がないのであろうか?

 両社通してもともと幹線のため線路状態も良く、揺れは少なく、701系の高性能?もあり快適でした。八戸着

・ はやて+スーパー白鳥+つがる

八戸は新幹線開業できれいな駅、駅ビルに衣替え、新幹線2面4線、在来線2面4線の設備、階段を上がると“そば”のいい匂い、早速スタンドにより“さんまの竜田あげそば”を頼む、さんまとはなかなか沿岸部らしくて良い。さんまの開きを文字通り竜田あげにしたもので、けっこううまい。そばも東北らしい濃い目の汁、これだけでは足りないので、有名な小唄寿司を買い、これは新幹線で食することにする。

 併設の駅ビルに飲食店や観光案内所が入り、まだまだ開業景気が続いているのか、人が多い。駅ビルに回転寿司があり、イカなど名産地ネタ的なものも見られるが、小唄寿司を買ってしまったのであきらめ、新幹線改札へ、いよいよ新規開業区間初乗り、14:55発はやて20号、5割程度の乗車率で発車、さっそく小唄寿司を開く、さけとさばの押し寿司、さすがにこれは量が多いというか、そばが既に腹に入っているので、最後の方はちょっときつかった。おいしかったけど。新線区間は特に感動するものも無く、静かにゆったりと走行し、わずか40分で盛岡着、ホームに降りて後方を見ると、こまちとの併結部に既に人だかり、自分も仲間に加わる。
 こまちは手前で一旦停止の後、係員の誘導でじわりじわりと接近し、再度一旦停止の後、連結。この光景は何度見ても飽きずに面白い。

 ここで折り返し“はやて17号”で八戸へ、この列車は盛岡八戸ノンストップ、客は4割ほど、八戸で“スーパー白鳥”に乗り換え、ここで八戸駅の問題に気がつく、コンコースの両側からホームに降りられるようになっているのだが、エスカレータは片側だけにしかなく、東京よりは階段のみ、新幹線も在来線も同じ、どのホームもエスカレータは上り下り1基しかない。
 新幹線のコンコースゆえホームとコンコースの高低差は大きく、とても大荷物をもって階段は上がれない。
 10両編成の新幹線から降りた客は、青森よりの1台のエスカレータに殺到、エスカレータから離れた号車ではエスカレータに乗るまでにかなり時間がかかる。
 この列車は乗車率が50%程度だが、これが繁忙期100%だとしたら、かなりの混乱になるものと思われる。接続特急も定時では発車できなくなるものと思われる。変なところをケチったものだ。在来線ホームも状況は同じ

やっとのことでエスカレータに乗り、自動改札を抜けて、在来線ホームのエスカレータを降りると、いましたいました789系、今日は青森方に普通車指定席を3両増結した8両編成、全面の立体的なデザインに比べて、側面は割りとシンプル。最後部1号車グリーン車に向かう、半室は禁煙指定席、半室はグリーン席、横3列で5番まで15席しかない。

 定時発車、グリーンは調整席らしき2席を除き満席、さすがに特急車とはいえVVVF加速は通勤電車並、捨てノッチもなく、あっという間にトップスピードに、幹線ゆえ100Kを越す速度でも揺れも無く、実に快適、外はどんどん積雪が増えていく、三沢、野辺地、浅虫温泉、グリーンは乗降なし、なんかさくっと着いて、東日本お得意の発車メロディー、捨てノッチなしのぐいぐい加速、通勤電車みたいな感覚で発着する。

 仕切りに近い席の上の所の壁と天井部分が共振してずーっときゅきゅきゅきゅ音を発する。設計ミスと言うか造作不良というか。グリーン車はおしぼりサービスのみ

はつかり時代の盛岡から延々来たという感じも無く、あっさりと青森到着、ほぼ1時間、驚くことにここで自分含めて11名が下車、グリーン車で函館方面へ行くのは2名のみ、青森乗車は0、ここで弘前行き“つがる”までの待ち時間で夕食、雪の中近くのビルの地下市場の一角の店で黒生ビールと海鮮丼、もっといろいろ飲みたいが、まだ荷物を持って移動しなければいけないので、ビールだけで我慢、海鮮はさすがに場所柄、質量ともに最高、雪の中再び駅に戻る。

 駅の窓口で、明日乗る中小国函館間の乗車券を購入する。オレンジカードを使いたいので、オレカで買った青森発の乗車券を、明日の中小国函館の乗車券に変更してくれるかと尋ねるとOKというので、早速できるだけ金額の高い乗車券を手持ちのオレンジカードで購入し、窓口で変更してもらう。そうこうするうちに“つがる”の発車時間が迫り、ホームへ、既に列車は到着していて、がらがらの状態で停車中、グリーン車は最後尾の半室、先客は2名、すっかり眠り込んでいる上に、椅子を転換させていないので、全席後ろ向き

 先客が中途半端に座っているため、転換できず、そのまま後ろ向きで出発、車掌も来ないし、車内販売も来ない、普通車を見ると、こちらもみんな眠っている上、ほとんど後ろ向き、なんとも活気の無い列車、30数分で弘前着、弘前も雪、すぐ駅前のシティ弘前ホテルにチェックイン。明日に備えて、早々に入浴、ビールと缶水割りを飲んで就寝

翌日に続く


お待たせしました3日目編
No 600 投稿者:いたたに@高尾 投稿日:2003/01/19(Sun) 23:21  
いたたにです。お待たせしました。続きです。

12月22日 
・つがる
今日はきらきらみちのくとを堪能し、函館へ向かう日です。ゆっくり目覚めて、8:50にホテルを後に弘前駅へ向かいます。といっても駅前ホテルではあるが。

 駅本屋前のホームには既に“つがる”が入線しており、まばらに乗客が乗っている。さっそく先頭車両のグリーンに向かうと、先客は3人、サラリーマン風が2人と鉄ヲタ風一人、自分の席に座り、今日乗る切符をチェックしていると、通路から“3連休パスですね。”と甲高い声、自分もそうだとのこと、ひとしきり自分の行程、彼の行程を話しするが、彼の声はひときわ大きい上に話が終らない。いい加減辟易して、ちょっとトイレと席をはずす。喫煙デッキでタバコを吸い、席に戻る。
 鉄ヲタ君がグリーン室を出たり入ったりやかましい。5日前くらいに東京を18切符、ムーンライト越後で出発したとのこと、なんとスーツケースとボストンを持っている。彼とはこの後三厩折り返しで蟹田まで列車が同じ。幸いきらきらの車両が違うのでいいのだが。

 後ろ向きセットの座席で発車。青森までの30数分ということで始めから後ろ向きにセットしている模様。
 結局青森まで4人のまま、青森で3人乗ってくる。外は寒く、車内は暖房が心地よく、トロンとしてくる。皆さん、そのようで静かな車内、鉄ヲタ君も口をあけて寝ている。浅虫温泉で若干海を眺めて野辺地へ、昨夜は日が暮れていて良く見えなかったが、海沿いの曲線をうねうねと走るけっこういい景色。583の12連なんかが走っていた頃は、さぞやいい感じだったのではと思う。

 そうこうするうち野辺地到着。外は日が差しながらも、雪と風ですごく寒い。そうそうに駅待合室に逃げ込む。次の“きらきらみちのく下北”までは30分ほどの待ち合わせで、とてもホームで待てる時間ではない。

・きらきらみちのく
待合室に立ち食い蕎麦屋がありいい匂いが充満している。東北地方の駅そばはどこも味が良くレベルが高いので、1杯行きたい所であるが、積んである“ホタテの駅弁”と見比べて結局ホタテの弁当にしてしまう。下りのスーパー白鳥が到着し、10数人降りてきてその半分が、待合室に。このスーパー白鳥も増結して8連、ほぼ満席。

 少し早めにホームに出てきらきらを待つ。ホームには結構人がいて、随分乗るなと思ったら、上りの普通701系2連が到着し、それに乗る人たちだった。
 やがて八戸方から40系を改造した3連のきらきらが入ってくる。2号車が“なのはな”のようなボックス座敷(と言うか掘りごたつ状の座敷席)、1.3号車は3列のリクライニングシートで一人がけのC席は椅子が45度傾けた状態で固定できる。
 自分は3号車5C、すでに前後の4Cと6Cには八戸から乗ったと思われる人が45度に傾けて座っている為、自分も傾けて座らないと、4Cの人は右側が狭いし、自分は6Cの人の横顔を凝視することになり、非常に按配が悪い。早速斜めにセットする、窓が大きいのでこのセットは正解。あとから乗ってきた鉄風3人組は席がABC、ABは何の変哲も無いリクライニングシートなので、C席の人間は大当たりと大喜び、

 車掌が来て車内改札をすると、野辺地から乗った人のかなりが指定券を持っていない。後でわかったのだが、これは全部地元の人で、陸奥横浜、下北で降りていった。臨時ということで発車間際に駅に来て、駅も仕方なく改札を通している模様。3両で車掌2人という贅沢な行路のため、取りこぼしは無い。
 
 晴れながら雪という変な天気の中、ローカル線とは思えぬ速度で飛ばしていく。2号車にはボックス座席のほかに、売店コーナーがありおばさんが沿線土産を売っている。1号車の車端部には喫煙室があり、完全に煙を隔離した構造。外気を直接挿入して換気しているらしく、この部屋の中は恐ろしく寒い。3〜4人入ればいっぱいの部屋だが、ひっきりなしに人がタバコを吸いに来る。陸奥横浜で交換待ちで5分ほど停車、ホームには沿線名産品の販売ワゴン、寒い中ご苦労なこと。

 下北駅は昔、ここから下北交通が発着していた。ホームはその時代のまま。半分ほどが下車、4分で大湊着、“折り返し乗車のお客様は、そのまま車内に乗車していただいて結構です。”との放送が入る。片面ホームの寂しい駅、降りても何もすることが無いので、そのまま車内に引き返し、折り返し発車を待つ、帰りもC席、次の列車は、野辺地、青森と2回も方向転換して三厩まで行く、まさに鉄向けの列車。野辺地からは東北本線上を40系気動車とは思えぬ快速ぶりで走行。エンジンを換装していることもあるが、やはり線路は良い。線形はよい。停車駅は少ないということで、電車特急並みの快適な走り。

 青森ほぼ定時到着、隣のホームにはこの列車の1分前に発車予定の“リゾートしらかみ”がまだ停車中。このきらきらとしらかみの乗り換えできない謎のダイヤ、なぜせっかくのリゾート列車同士接続させないのか不思議に思う。

 若干遅れて青森発車、盛アオを横目に津軽線を進んでいく。盛アオの一番本線よりの留置線には、583が何両もつないで留置中、どうも休車のようで雰囲気的に走っている気配が無い。構内作業がやりやすいように、風除け代わりに留置しているように思われる。中小国を過ぎて津軽線に入ると途端に速度が落ち、ゆらゆら大きく揺れながら走る。隣接駅として有名な津軽二股、津軽今別を見ながら列車はだんだん素寒貧とした風景になりつつある中を進み、終着三厩着。時期が時期だけにここも降りる人は少なく、ほとんどはそのまま折り返し、駅の待合室にはやはり名産品販売が出張してきていて、自宅へのお土産に昆布を買う。折り返しは“きらきらみちのく八戸”号、この列車は蟹田まで。

 蟹田では3分の接続のため、列車が遅れると非常に厄介なので、あらかじめきらきらの車掌に乗り継ぎの分の指定券も見せておく、幸い列車は定時に蟹田着、すでに反対ホームに乗り継ぐ函館行きの白鳥が停まっている。
白鳥は485系アコモ車8連で“はつかり”時代と変わらない編成。始発の八戸からだいぶ経っているせいか車内の空気は淀み、乗客も疲れた感じ、しかも青森の方向転換時に座席を転換していないところも多く、なんとも雑然とした感じ。この区間は3連休パスの区間外なので別途指定席特急券を用意してあり、乗車券は昨日青森駅で購入したものを使用。指定された席を行くと、椅子が逆向きになっており、そこへ後列の2人連れが足を伸ばしているので、少し離れた空いた席に座る。すぐにJR北海道の車掌が来たので、券を見せながら、かくかくしかじかと説明すると“もう指定席には誰も乗ってこないので、どこでもお好きなところへどうぞ”というので、前の席を転換させて足を伸ばしてゆったり座る。

 青函トンネルに突入し140K走行に入る。この列車はトンネル見学関連の列車ではないので海底駅はどちらも徐行で通過、トンネル内の温度が高いのか車内が猛烈に蒸し暑くなり窓が曇ってくる。木古内からは再びローカル線級線路となり、ゆれが大きくなる。だんだん街らしい景色になり、夕方函館に到着、函館駅は連絡線時代から活用していた跨線橋が撤去され、完全な行き止まり式ホームになり、その行き止まり頭端部が各ホームへの連絡通路となり、ホームへの入り口にはドアが儲けられ、寒風がコンコースに入らないように作られていて、極寒地らしい駅設備、改札も自動改札になっていて、時代も変わったものと大いに感心する。函館は青森よりもさらに寒く、駅前の温度計は18時まで既に氷点下、ここもホテルが駅前なので、ホテルに飛び込むように寒さから逃げてチェックイン。今夜は中学時代からの鉄友達と谷地頭温泉に入り、後は酒を飲むことになっている。やはり寒い中の温泉と酒はこの上ない幸せ。

23日に続く



23日分最終稿です。
No 611 投稿者:いたたに@高尾 投稿日:2003/01/26(Sun) 20:57  
12月23日

前夜は函館で中学時代からの鉄友達と一緒になり、谷地頭温泉に出かけ、氷点下の中露天風呂に入り、街中で酒を飲んで就寝、
 あけて23日、晴れ時々雪、気温はマイナス1度。今日はスーパー白鳥、はやてで帰る日であるが、函館発車は13:40、それまでは親に頼まれた魚介類を買出し。

 駅前の朝市は観光化されていて高いので、中島廉売か新川市場に市電で向かう。市電内に掲示されている年末年始の市電の営業案内にびっくり、大晦日は早仕舞い、正月は10時から16時?(18時だったかな)のみ運転って。寒い中正月から市電で出歩く人はいないということなんでしょうね。ちょっとおどろき

 結局新川市場で、鮭1本、いくら醤油漬け、たらこなどを買いスチロール箱に詰めてもらう。鮭は親が立派な大きい奴を買ってこいというので、大きな奴を選んでいると、店の人が“にいちゃん贈答?家で食べるの?”と聞くので“家で”というと、“家で食べるんならそんな高いの勿体無い、味は同じだからこっちにしなさい。”と半額くらいのを勧める。結局それをさらに500円引いてくれて商談成立。年末あいさつの手ぬぐいまでいただいて、駅前朝市だとこうはいかない。

 市電で駅へ戻り、氷点下の中冷え切った体を構内食堂の塩ラーメンで暖める。実はこの函館駅構内食堂の塩ラーメン、お勧めなんです。青函連絡船船内食堂の海峡塩ラーメンの味とかなり似ていて、さっぱり塩ながらダシとコクがあって、寒い季節にはうってつけ。店が2軒あり、いずれも駅弁業者、値段も400円程度と格安。函館へ行くと前夜だいたい酒を飲みすぎるので、翌朝、この塩ラーメンはさらにうってつけ。食べないと調子でないし、重いものや固形物は食いたくないし、無理に食べると、振り子気動車列車で按配悪いしということで、函館の塩ラーメン

 スーパー白鳥の発車時間が近づくと、駅の改札前はたくさんの人が集まり、まだまだ鉄道全盛な様子が見て取れて鉄道ファンとしてうれしくなる。自動改札を通り列車へ
家族連れ4人が既に向かい合わせにして座っている。グリーンで向かい合わせにするのは如何なものかと横目に席に座る。自席の直後なので、自分の椅子がリクライニングできなくなるといけないので、大急ぎでリクライニングさせておく。発車間際に2人連れが前に座る。なぜか通路はさんでいて、並んで取れなかったというより、この車の席番の振り方に問題があるようだ。

 グリーンは結局8名で発車、それにしても函館蟹田の別払いはかなり高い。江差線を身をくねらせながら進み、青函トンネルへ、この列車はトンネル見学指定列車のため、吉岡海底に停車し見学客を降ろす。再び発車し140K走行に最後尾の運転台下の窓から、流れさる景色を見ていると、トンネル内は完全に直線ではなく、けっこうゆるいカーブがあることがわかる。地質の悪いところを避けたなごりだろうか。

 蟹田に到着、蟹田の狭いホーム最後部先端に、若い男性が5人。ぞろぞろグリーンに乗ってくる。これはもう間違いなく3連休パスグリーン用の客、調整席らしきところを除き満席。連休最終日の夕刻の列車ということで、皆疲れているのか静かな車内、自然と眠くなる。青森で進行方向が変わり、全員速やかに転換させる。八戸は定時到着、接続のはやてに乗る人が大慌てで降り、階段を上るのを横目にゆっくりと降りる。

 八戸では遅延に備えてはやてを1本ずらしているので、1時間ほど小休止、駅ビルの中を見たりして時間をつぶし、17:58発はやて26号で東京へ、盛岡、仙台とグリーン車も乗降が激しく、仙台からはほぼ満席、3連休パスグリーン車用もある意味成功か、でもパスの客で席を独占し、普通切符の旅客が乗れないということも考えられ、このあたりを考えるとある意味失敗か?

 大宮からグリーンに乗ってくる人がいて、これも間違いなく3連休パスグリーン用の客、大宮下車客の席に収まるので、特に問題は無いが、飲み物を用意しなければならないアテンダントは大変、東京までの片付けの段取りが崩れるので、いい迷惑だろうね。埼京線を走る”臨海209もどき”を横目に、川を越え都内に入る、ほぼ定時で東京着。

 東京で少し時間をつぶして、かいじ121号のグリーン車へ、客はたった2人。八王子で私が降りると客は1人だけ。後続の201系で高尾へ。なんか201系に落ち着きを感じてしまうのは不思議なところ。3日に亘る乗り鉄が終了。


読破、お付き合いいただいた方、どうもお疲れ様でした。



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