病気のお話

胃潰瘍・十二指腸潰瘍とヘリコバクター・ピロリ菌
 1983年に初めて人の胃から分離・培養されたのがピロリ菌です。ピロリ菌は、
慢性胃炎を始め胃・十二指腸潰瘍等との関係が非常に強いことがわかってきま
した。日本ではまだ胃ガンとの関連は承認されていませんが、世界保健機構
(WHO)では1994年に胃ガンの危険因子として承認されています。
 日本では昨年11月に胃・十二指腸潰瘍でピロリ菌陽性の場合、除菌治療が保
険認可されました。除菌治療を受けることにより治りにくかった潰瘍が治る可能
性があり、潰瘍の再発が防げる可能性が出てきました。ピロリ菌感染の診断は
抗体測定、尿素呼気試験、迅速ウレアーゼ試験、培養法、組織検鏡法があり、
それぞれの検査法には一長一短があります。
 除菌治療はプロトンポンプインヒビター(胃酸抑制剤)に抗菌剤2種類を組み合
わせた3剤療法で治療を行います。除菌治療期間は1週間で潰瘍治療を行いな
がら組み込みます。抗菌剤による副作用が数%出現する事があります。1週間き
っちり内服出来れば、今のところ90%前後の方が除菌に成功しています。
 当院でもピロリ菌除菌治療を行っています。

  胃潰瘍  十二指腸潰瘍


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フェナセチン解熱鎮痛剤 
 4月19日厚生労働省はフェナセチンの製造、販売の中止を各メーカーに要請
し、これを受け各社は要請に応じることとなった。
 以前よりフェナセチンの長期・大量投与により重篤な腎障害等の副作用を引き
起こす可能性は知らされているが、いまだにフェナセチン含有製剤の濫用による
重篤な腎障害等が報告されているためだ。用法・用量に基づいた適正使用を守
れば、特に安全性には問題がないと言われている。
 副作用の報告例:1994年以降21例報告
            12例は腎不全(最高30年間服用、平均13年間)
            また30年間服用し腎盂癌で死亡した報告例もある。
            その他メトヘモグロビン血症、溶血性貧血の報告がある。  
                                 
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パニック障害
 パニック障害とは、特別な理由もなく、突然発祥する病気で、女性に1.5〜2倍
多く見られます。1)動悸、2)汗、3)震え、4)息苦しさ、5)窒息、6)胸痛、7)吐き気、8)
めまい、9)非現実感、10)死の恐怖、11)発狂する恐怖、12)しびれ、13)ほてりの1
3症状中少なくとも4つの症状を伴うパニック発作です。一般的に発作は約10分
前後で最高潮に達し、徐々に消えていきます。
 パニック障害は死につながる恐怖感を覚えますが、直接死につながることはな
く、薬物療法や行動療法でコントロールが可能です。薬は発作が起きてから服用
するのではなく、発作が起こらないように、あらかじめ決められた時間に正しく飲
みましょう。自分で薬の量を決めたり、勝手にやめてはいけません。
 パニック発作を誘発する物質としては、カフェインや、疲労時に筋肉にたまる乳
酸などが知られています。そのため、コーヒーを飲むのは避け、適度な有酸素運
動をするようにしましょう。また、お酒やたばこも不安を増大させることがあるた
め、できる限り控えることをお勧めします。

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花粉症
 工事中

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インフルエンザ
 インフルエンザが本格流行期にはいってきました。本年度第2週からインフルエ
ンザの患者数が増え始め、第3週には九州地方で警報となり、栃木県も注意報と
なった。なるべく人ごみは避けるようにし、外出から帰ったら、手洗い、うがいを心
がけましょう。
 インフルエンザにかかってしまったら早めに受診を!
 インフルエンザのお薬は、発症してから48時間以内であれば治療効果が期待
できるが、それ以上経過してしますと効果が期待できない。内服効果が出れば発
熱は2〜3日でおさまる。
 また、70歳以上のお年寄りが感染すると効率に肺炎などを合併し、死亡す場合
もある。栄養補給や水分補給も重要。


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「ピロリ」耐性菌が増大 
 胃潰瘍の原因とされるピロリ菌に、抗生剤で死なない耐性菌が増え、保険適用
されている3種類の薬の組み合わせでは患者の半数程度しか除菌できないこと
が東大などの複数の医療機関の調査でわかった。除菌治療が適切でないと、さ
らに耐性菌が増える恐れもある。
 ピロリ菌保菌者は国内に4千万人といわれ、うち数%が胃潰瘍などを起こして
いるとされる。除菌治療は1年半前、胃潰瘍・十二指腸潰瘍患者に限って保険適
用。胃酸抑制剤ランソプラゾール、抗生物質のアモキシシリン、クラリスロマイシ
ンを併用する治療で、これによる除菌率は従来、90%程度とされていたが、今回
の調査によると東大では57%、広島大では38%とわかった。(読売新H14.4.22)


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紫外線が増えている!
 5月〜8月は、1年の中で紫外線量がもっとも多い時期です。
 地上に届く紫外線には「UV-A」と「UV−B」の2種類があり、Aはしわやたるみ、
Bはシミや乾燥、肌荒れの原因になる。晴れた日はもちろん、曇りの日でもAは晴
れた日の半分、Bは薬4割が降り注いでいる。UVカットの日傘や衣類にも気をつ
けて、日焼け止め等で積極的な予防を!
 また、サングラスはただ色の濃いものだと瞳孔が開いてかえって紫外線が入り
やすくなるので必ずUVカットのものを選ぶようにしましょう。


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