弥生





迷宮でつかまえて(前編)


皆さん、お元気でしょうか。私は元気ではありません。季節は春を迎えようとする時期ですが、不景気もあって実際はまだまだ寒さが消えないのが実情ではないでしょうか。混迷する社会、時代の閉塞感、一寸先は闇・・・まさにテンションさがる言葉達が乱舞してるように思われるこの頃です。


私事でありますが、未だに会社は休業体制で赤字決算が確定しております。「この先、どうなるのかな?」と自分の行く末を心配してしまいます。彼女もいないし、結婚もできないし、自分の収入もデンジャーゾーンであることを考えると、なんてレ・ミゼラブル(不幸)なんだと思ってしまいます。


迷える子羊はどうすればよいか・・・そう考えた結果、実際に迷宮で迷ってしまえば逆に何かが悟れるのではないかという結論に達しましたので、ちょいと栃木県まで旅行にいってまいりました。目的地は「足尾銅山」「大谷資料館」あたり。テーマは「地下にもぐろう」です。


しっとりつやつやって感じです。


上記は足尾銅山の坑内です。どうですか、この暗くて、狭くて、びしょ濡れで、寒い感じは。この闇が何故か心地良い・・・安らぎを感じました。廃鉱って素敵。じめじめして嫌っていう人にはお勧めできませんが、自分にはなんといいましょうか、優しさに包まれてる感じがしました。


足尾の町では「世界遺産をめざそう!」というスローガンがありましたが、観光客は自分含めて5人でしたので、当分難しいと思いました。でも、人が全然来ない廃鉱というのが自分の中で高評価ですので、このままの君でいてほしい。


こういう感じのお墓にはいりたい。


お次は大谷資料館。石切山って感じの地下です。写真からもわかるように、なかなかの広さがあります。ミュージシャンが演奏もできるくらいで、Xやルナシー、GLAYもやったことあるそうです。足尾銅山とは打って変わった広い空間でありますが、広大な闇というのもなかなかでした。


ここには立ち入り禁止区域なるものがありまして、カメラのフラッシュをたいて撮影しても、何もうつらない位に闇が深かったです。その先を一人足を進めていけばどうなるだろうか、迷いの先に何があるのだろうか・・・そう思うだけでゾクゾクしますね。闇の中は怖いというよりも、意外と温かく穏やかなのですよ。


ほら、陽射しって強いじゃないですか。皮膚に光線が突き刺される感じがしませんか?でも暗闇はそうじゃない。むしろ好きな人に抱かれてる感じなのです。人は闇から生まれ、闇に帰るもの。生まれ故郷のようなものです。地下なので多少肌寒くありますが、年がら年中寒い思いをしてる自分からすれば、大した事じゃない。


むしろカップルでこの場所にきて、あろうことか自分に写真撮ってくれと依頼する輩がいたのが問題でした。ここは独り者が来るのであって、孤独を知らない奴がくるべき場所じゃない。心安らかになってる時に、もうこいつらは。ちなみに、「別れろ」という呪いをこめてシャッターを押しませんでしたよ。ええ、本当です。


話は戻って、そう地下迷宮で彷徨うことは意外と楽しいものでした。迷って、どうしようもなくなって、闇に堕ちる。それって幸せなのかもしれません。地下にもぐることでまさか悟りを開くことができるとは思いませんでした。それを世間一般では、「現実逃避」と揶揄されようとも、私は気にしません。ああ、廃鉱・迷宮って最高やで〜(長くなったので続く)。






迷宮でつかまえて(後編)


前回の続きです。栃木旅行で地下にもぐっておりましたが、一応名所らしきところも観光しておりましたので、ついでにうろうろしてきました。栃木で名所といえばまあ日光あたりが定石みたいなので、そこらへんですな。


滝行したら多分つぶされるくらいの勢いがありました。


日光付近にある「華厳の滝」は有名だそうで、いわゆるひとつのマイナスイオンを浴びるところです(多分)。昔、恋にやぶれた青年が飛び込んだというお話もあるようです。実際、水の勢いは強く、下をみればはるか遠い感じがいたしました。一言で言えば、「落ちたら死ねる」レベル。そういうのを覗くと、ドキドキするのは自分だけでしょうか。


この屋根の上に乗ってみたい。


こちらは世界遺産でもある日光東照宮。一部工事中でありましたが、無駄に立派なところです。これを現代で作らせたら何億かかるものかと、思いをはせておりました。遠くからみてうろこっぽい奴は全て彫刻されており、ひとつひとつ細工が施されております。徳川幕府はパネっす。


おみくじひいたら、小吉でした。


ついでに縁結びの神社である二荒山神社へいってきました。しかし、彼女欲しいとおすがりしに参拝しようとした時、ドラ(?)みたいな音がなり、閉館されましたでおじゃりました。この神社、午後4時には閉まる決まりなのです。つーか、神社って閉館するものなのですか・・・?時間制限があるとこって何なのでしょう。


個人的には石川県からはるばる来たのにこの仕打ちはあんまりで、「縁がないのか?」と思いました。でも、お賽銭箱は外にあるので、一応参拝はしました。巫女さんはつれなくても、神様はちゃんと見てくれてるよね・・・。この神社に限らず、日光は午後4時に終了するので、訪れる方はご注意ください。


ダックスフンドみたい。


栃木は以上な感じで、帰り道は高速を使って帰宅しました。その途中ですが、TVでしかみたことない車がありましたので、報告しときます。VIPみたいな方しか乗れない車を初めて生でみました。本当にあったんですね、胴長車。これは国産車かしら?ご存知の方は車のメーカーと車名を教えてくださいませ。


中もみたかったのですが、いかんせん身分が違いすぎるので遠くからみてました。この中に裏社会の首領がいるんですよ・・・ジロジロみてると黒服の男達がきて、拉致されそうだったので、そこそこに切り上げました。ああそれでも、一度くらいこういうのに乗ってみたい気が(笑)。


以上のように後編は地下にもぐってませんが、栃木旅行は終了。地下でうろうろするのも楽しかったです。6時間くらい移動に時間かかりましたが、まあ暇だったし。次はGWあたりかな・・・なんてったって11連休確定(※休業日で給料ダウン続行中!)してるので、どこにでもいけるのさ・・・あれ、休めるのにどうして目から水が流れてるのだろう・・・!?