京都工芸繊維大学 松ヶ崎祭 「ラーメンズ学園祭ライブ」/2001.11.24


京都まで来てしまった。学園祭ごときで。しかし実行委員の手際の良さに感心。どっかの大学とは大違い。
指定席券をもらって3列目、やや右寄り中央にてゆるりと鑑賞。
今までより椅子がふかふかと大きく、舞台が高い(客席が低いのか)。キャパは800くらいとのこと。立ち見が出ていた。
定刻より10分押しでスタート。すんなりと客電が落ち、変な司会者も出てこない。ひと安心。

「現代片桐概論」
今回もステージが広いため必然的に黒板も長くなる(笑)。
カタギリを担いできて下ろした後に肩をさするコバケン。少し遠くから眺めて、おもむろにカタギリの脇腹をつまむ。
嫌がる剥製(笑)。
コモドオオカタギリの説明、埼玉の学祭でやったアドリブをこっちでもやっていた。
「首の長いギリンっていうのも……これは1つ前の大学で思いついたんですけどね」
おお!噂には聞いていたぞギリン。そうか、今日は集大成の日なんだ(笑)。
カタギリは何の原型かのくだりで「ジャイアントロボのモデルがカタギリだったという説も……これは4つ前の大学で
思いついたんですけどね。こうやって尺が長くなっていくんですよ」
それから少し考えて「シガニーウィーバー……」カタギリ思いっきり反応。「ではないです(笑)」
「この剥製は太るし動くし」ちょっと目が泳いでいた仁くんがかわいい。
この時外でバンド発表が行われていたので音が若干聞こえてくる。そこで教授後ろに向かって「軽音部うるさいぞ!」
向き直って「環境に適応する能力がついてきました」(笑)……教授、今日絶好調?(笑)
「カモノハシに近いのではないか」を振り向きざまカッコつけで言う。もう1度繰り返す。
「気に入った台詞は2度言う」んだそうで(笑)。
ピーター・ラズウェル博士の現代片桐概論、「後ろの方は書くことなくなったんでタウンページになってます。紙も黄色くなってて」
そうそう、何のために海へ大移動するのかの質問で指された子が「バカンス」と答えていた……舌打ちする教授。動く剥製。
お気に召しませんでした?ちなみにMちゃんは自分が指されたら「漁業」と答えるつもりだったそうです(笑)。

転換。
仁くん後ろ向いて1枚ブリーフ脱ぐときに、そのブリーフに「卒業生寄贈」の文字が!いつの間に!てか前の人しか見えないし(笑)。
相変わらず細かいことよ。
やはりコバケンは早く支度を終えてしまって、「君ひとりを800人が待っています」とまたもやプレッシャーをかけていた。

「なわとび」
最初の「お嬢さんおはいんなさい」の歌、一部変更。
「竹の中からかぐや姫 自力で出てくるその前に」(うろ覚えだがこんな感じ)「それを猟師が撃つ前に」になってた。こえ〜(笑)。
あとは「銀行員?」「違う」「証券マン?」「違うよ」のコバケンの声がトーン高い変な声になってたくらいか。その他は埼玉と同じ。

転換。ふたりを見つめる観客の目が気になったらしく、「みなさん思い思いにしてていいですから」(小林)
「若い人は若い人同士で」(片桐)……なんのこっちゃ(笑)。

「読書対決」
メニューは埼玉と変わらず。
変なジャンケンでコバケンが出した手の説明をする。
小林「高村」ちょっと間があって片桐「ああ、教科書に載ってたやつね」小林「そう、高村光太郎の……次からはやめよう」
……ごめん。覚えてないよ。手の彫刻のやつでしょ。観客はそこまでのレベルに達してないのだ(笑)。アナタは美術の人だから
覚えてるかもしれないが。
1戦、2戦目はいつも通りコバケン勝利。3戦目、コバケン後ろ向いて指作りながら「痛い痛い」
結局仁くん普通のチョキで勝つ。まじまじとチョキ見ながら「チョキつえ〜」(笑)。

転換。次はアレなので仁くん袖に駆けていく。
準備を終えたコバケン、所在なさそうに佇む。客席をちらちら見る。その困り顔はわざとなんだろう!?(笑)
「え〜、スターウォーズエピソード1に出てくるジャージャー・ビンクスが途中でジュラシックパークのT-REXに変わります」
……相変わらずお上手です。まだ時間があるらしくまたアシモのマネをする。客席から感嘆の声。
スタンバイOKらしく、椅子を中央に準備しながらまたもや「片桐さんこのネタで緊張するので盛り上がってあげてください」と
言った後、暗転の中で「今日は絶対笑わない」と決意表明(笑)。

「たかしと父さん」
もうなんかいろいろありすぎて飽和状態なので箇条書き状態。ご勘弁。
父さん相変わらず側転で登場。舞台が広いのでたくさん回る。「ここは側転で4回転半だ!」
「たかしー、父さんと一緒にジャパンへ帰ろう!どこの竪琴だよ。最近テレビでやらねえしよ〜」
「父さんのどカラカラだよ。カラカラ虫」ブリッジしてみせる。「カラカラ虫で階段を下りてみたい」
コバケンちょっと笑いそうになるがもちこたえる。
保健体育を教えるくだり、「おっぱいが張るよ〜。これ女子大でやったら引いたんだよ〜」
たかしのマネして勉強してみようのくだり、1脚椅子を引き寄せる。その椅子は車輪がついてる椅子。
ちょっと考えてその椅子に座ってたかしの周りを回り始める。「たかしの周りを回る衛星だ〜」
勉強のマネを始め、静かになると後ろから軽音部の音が聞こえてくる。
「後ろで何か言ってるよ〜!何か言ってるけど何言ってるかわかんないくらいの音量だよ〜」
たかしの顔を覗き込んで「ほんとに笑わねーな」「たかしの髪の毛サラサラ」
いやあ、実にこの時のコバケンの髪は真っ直ぐでつやつやしててサラサラでございました。
前回みたいな変なクセもついてなかったし。
今日はどこで父さん太鼓をするのかと思ったら、コバケンのジュラルミンケースを太鼓に見立てて演奏(笑)。

転換。暗転明けにコバケンガッツポーズ。むかつく〜(笑)。
やっぱり仁くんの準備が遅いので、再びコバケン「ぶらり途中下車の旅」のナレーションのものまね。
いまいちな反応……「これ関東ローカルかな」たぶんね。てか絶対そうね。ワタシはわかったけどね。
仁くん出てきてタオルで暑い暑い言いながら顔ふいてる。
間を埋めるためにコバケン「じゃあすごいムーンウォーク」……床に人差し指と中指ついて足みたいに見立てて
スライドさせるだけという1発芸(笑)。
仁くん「すげえ!」とか言いながらもまだのどスプレーしたりリップ塗ったりしてる(笑)。
「早くしてくださいもうネタないんですから」(小林)

「雪男」
21郎の服説明、「ここまでしかない手袋」と指が切れてる手袋の説明追加(笑)。
雪男が途中から猪木に……これも前の大学でやったって噂聞いてました。てか似てるし。
その口調を受けて仁くん「いーくん?」
コバケン、しんじとかあくんの名前言い間違えて仁くんに「逆!」と突っ込まれる。
突っ込まれて仁くんに理不尽なチョップをかます(笑)。
最後の独白シーン、仁くんが言い終わってコバケンこちらに向き直った瞬間突然吹き出す(笑)。めずらしいな。
何考えてたの〜?(笑)

転換。雪男のポーズから猪木っぽく戦闘態勢に入るコバケン(笑)。その格好でふたりでしばらくぐるぐる回ってました。

「マーチンとプーチン」
プーチン、タバコの吸い殻を消さずに客席に投げる。思わず目で追ってしまう仁くん(笑)。
最後の思いっきりジャンプ、いやあホントに思いっきりな感じでした。コバケン着地したときよろけてたし。寄る年波には勝てねえな(笑)。

〜エンディングトーク〜
やる気ない感じで「ラーメンズでーす」
初めての方もいらっしゃるでしょうから自己紹介、とか言いながら嘘の名前言って本名教えないタチ悪いコンビ(笑)。
片桐「初京都ですね」
小林「昨日大阪で仕事があって夜こっちに着いたので、まだ京都らしさを満喫してませんけども京都っぽいところタクシーから見ましたよ。
女の人で髪型だけ舞妓さんみたいに日本髪で、首から下ジャージ(笑)」
片桐「「和洋折衷だね。洋はヨーロッパのヨウ」
???なコバケンに片桐「思いついたことは言うようにしてます」(笑)
小林「今京都ものすごい人ですよね」
片桐「駅着いてびっくりしたもん。タクシー待ちが400人だって。何が始まるんだっていう」
小林「……行楽が始まるんでしょうね」

小林「タクシーの運転手さんが今年はここ5年で最高の紅葉って言ってたな。何かそれ聞き間違えたんだっけ?」
片桐「ここ150年でって聞こえたの。何年生きてんだよ。その割には若いなって」

そんな感じでだらだらと喋り、「ありがとうございました」とものすごーくだらだらのろのろやる気なさそうに帰るふたり(笑)。
当然客席からは「えーっ」の声。そりゃそうだろう。なんだその人をバカにしたような帰り方は(笑)。
仕方なくもう1回前に出てくるふたり。
小林「もうコントもやったし時間もオーバーしたし、これ以上何をやれって言うんですか」
小林「最後っぽくない終わり方して普通に客電ついて追い出しの音楽かかって、客が戸惑いながら帰っていくのを袖から見て
大笑いするのが楽しいんですよ。こんだけ楽しませたんだから俺たちも楽しませてくれよ」
ヤなやつ〜(笑)。
それでも懲りずにもう1回やる気なさそうに帰る。当然のように沸き起こる「えーっ!」。仁くんが顔を出してそれからふたり戻ってくる。
片桐「じゃあお客さんが先帰ってその後に僕たちが帰るってのはどう?」(笑)
小林「もうなんにもないしなあ……トーク下手だしなあ」おっ、らしくない発言。
片桐「もういいよ〜。帰っちゃおうよ」
小林「じゃあ最後に何か……僕はもういいです」逃げるコバケン。仁くんがはっとした表情になって沸き起こる拍手。ちょっと困る仁くん。
片桐「片桐仁の形態模写シリーズ……中学の時テニス部でやっちゃいけない腕立て伏せの例って言われたんだけどあえてやってた
その腕立て伏せをやります」……中学の時テニス部だったの!? 初耳だわ。ちょっと意外。
そんでもってただ腰が上下するだけの変な腕立てをする。
小林「それ形態模写じゃなくて実際にやってたんでしょ」
片桐「うん。……もういいんじゃない?」ヤケに帰りたがる仁くん。
小林「あれやろうかな。まだ開発中のがあるんですよ。まだお風呂上がりに鏡の前でしかやってないやつ。トイストーリーのウッディーが
人のいるところでは動かないじゃない?その状態から人がいなくなって動き出すところ」
……当然上手いのである。
小林「ホントは逆の状態をやりたいんですよね。動いてるところからすとーんと動かなくなるやつ。でもこの前やったら受け身取れないから
めちゃくちゃ痛かった。今やったやつはイマイチだったな」
職人ですな、つくづく。
別にさっさと終わりにして帰っちゃってもいいのに、「最後にひと盛り上がりすればいいんじゃない」なんて言って終わり方にこだわってる。
相変わらず几帳面なひとだなあ。それは気遣いなのかそれとも自分に対するケジメなのか。
小林「じゃああれやろう。何年ぶり?まだ100人くらいしか客が入らないところでやってたラーメンズ幻のショートコント、
夏休み明けにあった友達にやっちゃいけない挨拶。親が逮捕された友達の場合」
うっきゃーっ。ラーも昔は型にはまったことやってたのね!「ショートコント」なんて単語似合わない!(笑)
京都に来て良かった!とMちゃんと目を輝かせあうのでした。まさかこんなところでこんなものが見られるとは!今後あり得ないでしょう。
ちょっと打ち合わせするふたり。
片桐「不安だ……」とっても不安そう(笑)。
……文字で説明すると面白さが伝わらないので(技術不足)割愛するが、当然客席大盛り上がり。
そんでもってやっとのことで告知。
ビデオも出てますので、と説明しながらコバケン突然誰かのものまね口調になる。
小林「誰のまねやってるのかわかりません」自分でもわからんのか(笑)。
片桐「あ、談志だ!」言われてみればそうだ。似てるし。案の定。
それから声なしで談志の振りマネを続けるコバケン。「サイレント談志ング」(小林)……あんたもベタやね(笑)。
本公演の告知、「もう時間も時間だし新幹線に乗らなきゃいけないし……」(小林)ということで「ありがとうございました」。
最後はちゃんと礼をして、バイバイして、終了。

心の底から「来てよかった」と溜息をついちゃうような1時間20分。
なんといってもテンションの高いふたりを見てると楽しいね。機嫌も良さそうだったし。コンディションがいいとやっぱり面白い。
それだけアドリブも炸裂だし。
最後はあんなに引っ張るとは思わなかった。客に媚びてんだか媚びてないんだかはっきりしろ!みたいな。(媚びてるのとは違うんだけどね)
まあアレも彼らなりの楽しみ方なんでしょう。何だかんだ言ったって「えーっ」って言われて満更でもないんでしょうに。
仁くんで思いっきり和むつもりだったのが、今日はちょっとコバケン優勢だったかも。今日の彼は面白かった。うん、面白かった。(2度言う)