さて、実は枝葉の住んでいる奈良県某市が11月をもって市政30年を迎えたそうです
で、市の歴史の書かれた冊子が配られてきたんです
パラパラと読んでみると、とても懐かしい風景写真が出ておりました
ほんの10年で駅の周辺ががらりと変わっていまして
「ああ、昔こんな店があったなぁ」
「道路はこんなに細かったんだぁ・・・」
と、ちょっとばかりノスタルジックな気分
人口も30年前に比べると3倍以上、大阪のベッドタウンとして成長していく歴史が一目で分かります
何ともはや、開発が進むにつれて古いものは全て失われていく物です
思い返せば、昔駅前は個人商店がずらりと並んでいました
私はまだ幼かったので記憶に乏しいのですが、独特の暖かみがあったように思います
しかし再開発により道路が拡張されて巨大デパートや公共施設が充実しつつある現在、便利さと引き替えに
そういった暖かみが失われたような気がしてなりません
昔書いたかと思いますが、中心部から少し離れるとまだまだ森が残り、土が存在しています
この土というもの、都会に住んでいる方ならば分かるかと思いますが最近は見かけることが少なくなってきているように思います
土とは種を蒔けば植物が育つようなもので、有機物の乏しい砂とは違います
昔の個人商店にはそんな土臭さがあったと思うのです
アスファルトや砂に覆われることによって利便さは増大してきましたが、引き替えに何かを失いつつあることは様々な所で語られています
皆様の歩いている場所に土は存在していますか?
何処にでもあるはずのものがなくなっている、そのことに気が付いている人はまだ少ないのではないでしょうか
それが時代の流れだと言えばそれまでです
しかし、なにか大切なものをなくしているような気がするのです
都市が発展すること、それは同時に痛みを生み出すことにつながるのかもしれません
昔遊んだ崖も、アケビの採れた林も全て宅地に塗り替えられてしまいました
ススキの茂った草原はマンションになり、広場はデパートへ変貌しました
だからどうすべきか?
宅地造成を止め、開発を抑えて自然の回復に力を尽くせ?
そんなことはとても言えません
発展することにより人は恐怖を克服し、夢を見ることが出来るのだと思います
技術の力無しでは生きることさえ困難となり果てた人間の宿業とでも言うべきジレンマです
しかしその答えのないパズル、現在自然環境の保全へ人はその英知を振るい始めています
確実に人は成長しているのです
この星のことを考えられるほどに。
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