交通事故の悲劇


2001/06/07(木)大幅に改変の上増量



近畿地方が3日前に梅雨入り宣言していたと、今日初めて知りました
梅雨という季節には枝葉、基本的にあまりいい想い出を持っていないのです

(以下回想モード)

そう、あれは忘れもしない中学3年の梅雨入り前の夕方でした
枝葉、自販機に買い物に走ります。
近場、人通りも少なくすぐに済むと思っていたのでパジャマのままで玄関を出ます

時間にしてほんの数秒後 距離、家出て五m

車に轢かれた一人の少年が
状況も解らないまま呆然と空を眺めていました

誰にでも一度はある交通事故(反論不可)

人間、生命の危機においては瞬間が永遠にも感じられることがあるという

轢かれた瞬間、身体が浮いてから地面とキスするまでのその刹那
俺はまるで嵐の中の小鳥、為す術もなく吹き飛ばされる小さな存在
地面に激突した瞬間も何が起こったのかさっぱり不明でした

俺を轢きくさった不慮の事故により俺と接触事故を起こしてしまったドライバーの方
慌てて駆け寄ります

そこでようやく事態を認識

混乱する頭ながら慌てる運転手さんに向かってにこやかに

「あ、大丈夫ですよ(にかっ)」

と笑う俺
そのまま立ち上がっていったん家に戻ろうと歩き出す
(↑ちなみに足、折れてました)

とりあえず親が現れたのでここは気さくに

「ちょっと車に轢かれたから(にかっ)」

むちゃくちゃ混乱してるやろ俺
何故か慌ただしく救急車を呼ぶ親父
判りやすいようにとガレージに座らされる枝葉

待つことしばし、やってきました救急車


・・・・・・・・・・・・・・・・・忘れていました


この日は土曜日の夕方

救急病院一杯だそうで救急車来ても搬送先の選定に時間がかかりまして

・・・・・・・・・・・・・・・・・土曜日といえばつまり休日でして

・・・・・・・・・・・・・・・・・皆様家にいるみたいでして

近所の皆さん、確かに救急車が道の真ん中で鎮座ましまししているとはいえ

パジャマ姿で足をぶらぶらさせながら救急車の荷台に腰掛けている枝葉を 笑いに  見物にくるのはいかがなモノでしょうか?

まるで珍獣のようです俺

このパジャマ姿、そんなに珍しいんでしょーか?

結局1時間くらい待たされて、なんか救急医療という言葉が信じられなくなってきた頃にようやく救急車動き出します


・・・・・・・・・・・・・・・・・

なんで専門の先生がいない所へ連れていかれたんでしょうか俺

本日所用でお休みですか?さいですか?

レントゲンの撮影する時はズボン切り裂かれた挙げ句患部思い切り伸ばさせられます

パジャマ一着おシャカです

確かに血は出ていないです

でも皮は綺麗にずるむけですいてててててててててててててて!!!

手袋コスってます手袋コスってますってば!!

待つことしばし

骨が割れてます?さいで。で、ギブスですか?解りましたお願いします

これって暖かくてぬめってて、凄く気持ちいいんですよ

で、入院の必要が無いらしいので固まった後動きやすいようにギブスに切れ目を入れます

先生(否整形外科医)が取り出したのはギザギザの円盤が先に付いた機械

なるほど、これが高速回転するわけですnあぢぢぢぢぢぢぢっ!?

せんせぇ、皮膚一緒に切ってるって!!

「一番下の布が守ってくれるから大丈夫」

すっげぇにこやかに笑ってますよこの人

でもね、後述の時に取り外したら火傷の後が縦に走っていたの、どう言い訳するつもりですか先生?(にっこり)

涙目になりながらもこの日は無事家に帰ったんですよ

帰ってから家族の皆にギブス踏まれたり叩かれたりしましたが一応安心していました


事故の事後処理+事情説明なんかで警察に汗だくで通ったり、塾に汗だくに通ったりで 腕の筋肉頑丈にはなりましたがまぁ平和な日々


ところがです


ギブス

骨折や捻挫などで痛めた箇所を保護する為に 負傷箇所を焼石膏の粉末をまぶした包帯を巻き付け、お湯で硬化成形する 整形外科用の医療器具です
↑緑の部分に注目

お湯で固めますね

雨降りしきるその日
車の都合が付かなかった枝葉、道を傘と杖を器用に操って帰宅しました
やってきました地獄の宴

真夜中のことです

足の裏が異常に痛い
可笑しいくらいに痛いんです
何というか、焼けた小石の上を裸足で歩く位痛い
なんか尋常では無い痛み、それに誘発されてか熱まで出てくる始末
激痛とだるさ、もうろうとした意識
もう「死ぬんちゃいまっかコンボ」完成してますマジで

必死になって朝がくるのを待つ枝葉の姿は、まさしく絶望的な戦いの中
「間もなく援軍がやってくるぞ、それまで頑張るんだ」
と根拠のない励ましを受ける瀕死の三等兵
苦悶の中、汗まみれになりながら痛み止めを飲みますが効きません

時に失いかける意識

本当に失っていたらもっと 楽に死ねたかも 楽に朝を迎えられたかも知れませんがその前に死神を 迎えそうな勢い


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


ちゅんちゅん♪


朝じゃ・・・朝がきたぞ・・・
ゾンビのような姿で親に病院へ連れてけ要請する俺
乱暴な運転に悶えつつ病院です

看護婦さん、枝葉の訴えに納得の表情、手慣れた動作で診察室へ向かいます
先生は前の人ではありません、朝からスバラシイです生きてるって最高です

さて、その先生アノ機械を器用に操ってギブス取ってくださいました


・・・・・・・・・・


足の裏が真っ白。おまけに切り裂かれた傷がスプラッタに深さ1.5cmでたくさん
血は出てなかったがなんというか橘右京の細雪食らってます

犯人は当然ギブス

もとがお湯で溶かしたモノですから濡れるとギブス、溶けます
で、乾くとまた固まるわけで
このとき、とがった部分が出来るとそれは人体をざくざく切り裂く恐るべき凶器と化すわけです
結局その場でギブス取り替えです当たり前ですもうこんなやつイヤです
骨自体は治りかけということで動きやすいように軽量化
ひたすら寿命が縮んだこの日、哀れな俺に神様がくれたプレゼント




足を洗ってくれていた看護婦のおねぇさま、
前屈みでありました
以下略。



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