炎多留購入記



 場所は新宿。

 12月初旬の晴れた日曜日、夕暮れ時、あるソフトの購入に、車を飛ばしてやって来た漢がいた。

 漢は、オードブルとして「ガ●ツ」の中古を秋葉原で探してきたのだ。

 あの恐ろしいゲームが、ただのオードブルにしか過ぎないものとなるとは。






 メインディッシュの名は、「炎多留」。

 「兄貴の館」の兄貴さん、「大(仮名)帝国」の世紀末覇者さんを痛い方面に追いやった、アレである。

 ある人物の依頼により、その恐ろしいブツ入手の為にここにやって来たのである。











 別に自分でやる為のものではないので、大して考えもせず即答したのだが。







 このゲーム、ホ●ゲーの為、いわゆるゲイの店にしか置いてないのである。





 とりあえず、「たるたるもにゃ〜」(製造元)のHPで、販売店の住所と電話番号だけ確認しておいた。

 だいたいどんな場所でも、私はこれだけで目的地に着ける。まして、勝手知ったる新宿である。












 歌舞伎町周辺の駐車場に車を止め、完全武装を整える。無論、特殊グローブと特殊警棒はデフォルトである。靴には鋼板を仕込んでおいた。






 服はただのコートである。・・・防弾チョッキを友人に譲ってしまったのは失策であった(ぉ




 コレは全て、ゲイに万が一掘られる危険にあった時の準備である。

 掘られるよりは、犯罪者になった方がマシだし(マテ

 ・・・3M以内であれば、たとえ拳銃だろうとも私の方が速いし(ぉ。

 








 ・・・



 ・・・しかし、私もえろげを始めて長いが、完全武装で買いに来たのは初めてである。






 ・・・人生間違ったのか?(多分そう)

 



 とりあえず、店を探しててくてくと歩く私。ほどなく、目的の「ルミエール」を見つける。

 ここが兄貴さんの逝った店か。

 感慨にふける私(マテ。

 別に入るのには抵抗のない店だ。明るいし。
 
 何はともあれ、入ってみることにする。






 ・・・







 ・・・見事にアレ関係のグッズしかない(−−;。








 ・・・・・



 
(T^T)




 ・・・いや、そういう店なんだから当たり前か。(←今ごろ気付くな。

 ・・・

 ・・・とりあえず炎多留があることを確認し、店を出た。

 今日は安い店を探したいので、もう一つの候補である、まんだらけ新宿店に足を伸ばす予定であったのである。

 店を出る。

 すると。

 そこに。

 知り合いらしき人がいt








 ・・・





 
 ・・・・





 ・・・・・





 ・・・・・・





 Σ(゚□゚




 ぎぃやあぁぁうわあああああああああ(←魂の叫び・無音バージョン)

 ま、まさかこんなイベントがあるなんて思わなかったよブラザー!!(錯乱


我が人生最大のぴんちかもしれませんぞ殿!!(更に錯乱




 錯乱しつつ、気配を消して足早に立ち去る私。

 このときほど、気配を消すという、武道の心得があることを感謝したことは無い。

 とりあえず幸いにも、気付かれなかったようである(滝汗。










 ・・・気付かれたら、不幸な事件が起きていただろう(遠い目











 とりあえず、その一撃でHPと気力ゲージのほとんどを持っていかれたので、休憩を兼ねて夕食を取ることにした。

 のんびりとモバイルでネットゲー(ねこゆー)をやりつつ、くつろぐ私。

 まだ精神ダメージは回復しきっていない
のではあるが、タイムリミット(9時)が近づきつつあったので、まんだらけに急ぐ私。

 で、まんだらけに着くや、持っていたノートPCで、たるたるもにゃ〜のHPを見せ、




 「コレありますか?」と男性店員にHPの情報を見せつける(ぉ




 さすがに天下のまんだらけ、特にリアクションなしに場所を教えてもらった(もっと引いたら面白いネタになるのに

 
レジの正面にそれはあった。

 同人誌に囲まれたフロア。

 そして、「月姫」や「パーティーズブレイカー」などの同人ゲーに挟まれ。

 明らかに他のゲームとは明らかに違う雰囲気を漂わせながら。




 ・・・とりあえず、手にとって凝視する私。

 





 間違え様もないほど、不気味な存在感を示すソレ。



 これは、間違い無く私の探していた「炎多留」であった。



 思わず、凝視しながらフリーズする私。













 気が付くとレジの方から感じる2つの視線が。

 その距離わずか1.5メートル。

 そうだ、それで良いんだネタとしては
 




 ・・・そうだよなぁ、そんなにコレを凝視してたら、疑われるよなぁ・・・(何をだ。

 

 ますますへこむ私。

 視線も痛い。

 逃げたいのはやまやまだが、ここで逃げたら二度と来る気がしないであろう。





 で。

 壮絶な葛藤と戦いつつ、ついに「炎多留」購入。


 私は、ついに奴に勝ったのである(違。

 その代わり失ったものも大きかったけど。羞恥心とかプライドとか(涙
















  ・・・しかし、まだ戦いは終わったわけではなかった。(ぉぃ






 続き・・・たくない(血涙。