魔法少女アイ+

メーカー:Colors
発売日:2002年2月22日
ジャンル:ADV

ゲーム紹介:
 99年12月にWitchより発売された、「Alive」を加筆修正等を行いリニューアルして発売したのが、このソフトです。

 このソフト、2年前には大方の評価において良作と言われていました。と言うわけで、プレイ自体はしてないんですが、大方のあらすじは知っていました。

 親友の同級生と付き合い始めたばかりの主人公が、いきなり交通事故で恋人を失うという「永遠」のようなストーリーだと言うことを。

 前からやってみたいとは思ってたんですが、まぁ直接の理由は、ここからもリンクしている、「太政官」の参謀さんのおすすめということですね。という訳で。今回プレイすることになった次第です。

 前置きはぐらいにして、では早速レビュー行きます!。

まずはシステムの評価からいきましょう。

 インストール時点では何の問題もなく、快適だったんですが・・・音声の末尾がぷっつり切れます(汗。

 Witchさんでも確認しているバグのようで、修正ファイルがアップされています。プレイ前に絶対当てることをお勧めします。

 セーブファイルの数は多いです。また、セーブファイルにメモを付けられますので、どの時点でセーブしたか分かり易くなっています。

 ただ、ゲームの流れが3部構成という複雑なものだけに、自分がゲームクリアまでどの当たりにいるのか全く分かりませんでした。まぁ、タイトルのCGが変わることで次の舞台に入ったと言うのは分かるんですが・・・。

 スキップは、強制スキップのみ。ゲームの性質上、同じシーンを見ることが多いため、未読スキップが欲しかったですね。せめて、スキップで飛ばし過ぎたあとの、ログ読み返し機能が欲しかったです。

 しかし、BGM、ボイス音量等の調整は細かくすることができ、これは文句なしに良い出来でしたね。

 おまけは、CG、ミュージックの二つなんですが、回想モードも欲しかったかな・・。
 、
 次にシナリオです。

 シナリオの導入部は恋人との出逢い、そして結ばれて、キスをした後交通事故にあい自分の胸の中でゆっくりと死んでいくという・・・
 
 アアモウヤメテ痛いってばとうめきたくなるものですね。しかし、この作品人死にが多いです(汗。だれも死んでないシナリオはただ一つだけです。だから痛い重い苦しいという、悶絶ラッシュはイヤだぁああと言ってるのに(涙。

 ただ、途中からボイスが無いだけに、この部分の主人公とヒロインの心理描写やサブキャラの書き込みに物足りなさを感じました。

 だってどう考えても死ぬために出てくるキャラがいるんですよ。シナリオで読ませるしかないボイスなしの部分ですから、もっとシナリオを増やして、そうなる前の幸せな日々を書いて充実させたら、物語の厚みが遥かに増したと思うんですが。

 それと、パッケージのメインヒロイン(柚木)が影薄すぎなので、もうちょっとなんとか出来ないものでしょうか・・・?

 私、柚木かなり好みだったので(爆。

 シナリオの流れは良いですし、題材も良いと思うので、そうした点が残念でした。



 
 つぎにCGとキャラ。

 好き嫌いが分かれる絵柄だとは思うのですが、とても綺麗で可愛いですね。萌え絵デスネ。

 立ち絵は表情豊かですし、背景は丁寧に描かれ、イベントCGも数は少ないながら、クォリティーのブレがない見事なものです。CGについては、かなり良い線行ってます。しかし・・・萌えるには厳しい内容のような感じが。

 キャラクタは攻略可能なキャラが四人と少ないですが、そもそも全員攻略しないと先に進めないようなので、まぁこんなものでしょう。

 その少ないなかで、久遠のキャラが際立って立っています。・・・狙ってますよ絶対(笑。他のキャラはメインの柚木ですらあまり目立ちませんし(汗。

ただ、書き分けが出来ていないとか他のキャラに魅力が無いということではありません。少なくとも、柚木と祐里子には十分な魅力を感じましたしね。




 
 そして音楽と音声です。

 なんでフルボイスじゃないんですかッッ!(涙。

 声はキャラにあってますし、物語に深みを与える、良い演技をしていたと思います。

 それだけに中盤から声が一切無くなってしまうのは痛すぎです(滝涙。正直とらハ1の一部ボイスよりも痛いです

 これがフルボイスであれば、シナリオtの相乗効果もあっただけに・・・非常に残念でなりません。

 BGM曲数は30曲と多く、綺麗で透き通った感じの音楽が印象的です。非常に良く出来ていると思いました。
 
 EDテーマの「Alive」もゲームの雰囲気に沿った良い曲だったと思います。

 ただ、もうひとつのEDテーマ「Aliverenewal」にも是非歌を付けて欲しかったですね。良いメロディだと思ったんですが・・・なんか歌がないとバッドエンドの曲みたいで(ぉ。
 

 えちぃなシーンについて
 Hシーンは,はっきり言って薄いです。・・・銀色よりも薄いような気が(汗。

 シナリオが重いので、そうしたシーンは織り込みにくかったんでしょうが、ラストにはもうちょっと欲しかったですね・・・。

 激甘でラブラブなEDが欲しかったなぁ・・・1つぐらい。とらハーとしては。

 
総評
 難しい・・・評価が難しいです。システム・シナリオは良いですし、音楽も秀逸、CGも良いんですが・・・

突っ込みどころも満載(笑。

 プレイヤーの自由度は、基本的にシナリオが1本道のため少ないです。ねこねこソフトの「銀色」と同じく、読んで楽しむゲーム、と言えるでしょう。

 ただ、シナリオ自体にも先ほど言ったような点が目に付いてしまうのと、フルボイスではないことを踏まえた上で、物語に没頭出来れば買いだと思います。着想と全体の流れ、導入部には良いものがあるだけに、決してシナリオの評価は低いものではありませんので。



 

 ですが、本作の値段(定価3600円)を考えると、賭ける価値はあると思います。

 ・・なお,ゲームとしての難易度は低いです。狙っていかないとバッドエンドはまず見ないでしょう。ゲームセンスの無い方でも安心です。ただ、第3部のEDは、気を付けないと分かりにくいですが。

 1プレイにかかる時間は大体3〜4時間前後(1stプレイ時)なので、気軽に楽しんで下さい。
とまぁ,そんなわけで総合評点です。

システム:(おまけ含む)70点 CG:92点(演出含む) シナリオ:85点 キャラクタ:90点 音声:65点(音声のある部分は90点)
音楽:95点 萌え度:70点 エティ(H)度:45点


総合評価:85点

 良いゲームではあるんですが、もっと良くなる可能性が感じられただけに、少し減点しました。
ただし、今のままでも良作と言える出来ではあると思います。CGが好みならGO!

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