2枚目だ。
この盤は見どころ満載なので、御挨拶もそこそこに取りかかってみるく。
DISK2
1/『あさねぼう』 グレイトリッチーズ
タイトルもバンド名も覚えはないが、聞き覚えのあるイントロ…。
今でなら、「エースコックのスーパーカップ」のCM採用間違いナシの曲調でR。
2/『気取ってんじゃねえよ』 GEN
3枚を通じて、トップクラスの歌唱力を持つ、源学率いるバンド。
とにかく歌唱/表現力がズバ抜けておる。曲はまぁアレとして。
清志郎とコンタとローリーともんたを合体させたようです。
実はけっこーベテランで、これがすでにいくつかめのバンドだったらしい。
ここに納められた音源はメジャーリリースのモノらしく、
アレンジャーとして下山淳の名が見える。
3/『C.I.A』 Bonnie Duck!?
4/『Let' Go Go Go』 Ground Nuts
5/『チカンに会いたい』 たちくらみ
TV放送時の演奏を収録しているため、
しょちゅう「ピー」音が、入る。
そうでしょう、そうでしょう。
女の子が「電車で触られたい〜」とか言ってちゃだめよ。君たちはいいかもしれないけど。
音は、まんま少年ナイフ。唄のスタイルも同じ。
でもこちらは6人組。編成はサックス抜きのチェッカーズと一緒で、コーラスが左右にいる。
ギターだけ男。
89年だと、ナイフはブレイク前だねぇ。国内でアルバムは出てましたが。
この2、3年後、ナイフはニルヴァーナとツアーに出るんだからたまんないっすよね。実際。
6/『バッチリO.K.』 ザ・ファンタジーズ
このバンド、覚えがないのですが、音を聞く限り、
GSを再現したグループと思われます。プラス、下ネタという感じで。
ネオGSというのは、どの時代にも必ずいるのです。
7/『すごろく』 砂場
ダイナマイト収穫出ました。
女性ボーカルだが、この強烈な歌声は、、、あれに似てるなァ、、、と、
メンバーを確認すると、やはり濱田マリ!!(表記は濱田麻理)
このバンド5人組なのだが、モダチョキの前身??
俺はモダチョキのことはさっぱり知りませんが、ファンには周知の事実なのだろうか?
濱田マリ、イカ天出身。
曲は、タム回しを重用した変拍子を使い、メロディーもひねくれまくった素晴らしい1曲。
サックスもギターもすべてのフレーズがキモチ良い。
歌詞もグーだが、書いたのはベースの小島高弘氏。作曲は砂場名義。
濱田はなんと<ボーカル&ギター>となっているのだが、
ギターはコード弾きとはいえ、素晴らしいプレイをしています。
テンションの利いたコードをグイっとねじって、実にニューウェーヴ。
唄はモチ、脳天から突き抜けるあのスタイル。この頃はイヤミがない純度。
とにかくヌケがよく、分厚い打楽器群(パーカスもいる)をものともせず、
高層ビルのように、にょきっとそびえる存在感。
バンド自体、トーキングへッズの影響を強く感じました。
プラス、チャクラといったところか。
それがかなり内部昇華されており、オリジナルな魅力満点です。
正直、砂場のアルバムとかあれば欲しいです。
この後、砂場がモダチョキ化したのかはどうか定かでないですが、
モダチョキって当時俺すごい拍子抜けしちゃった憶えある。
なんか噂聞いて、すごく面白そうで変わった事やりそうで…って見えてたんだが、
いざ、アルバム聞いたら「あらぁ〜?」とガッカリした憶えあり。
メンバーの奇行とかにも期待してたんですが、それは勘違いだったモヨウ。
8/『さよなら人類』 たま
久々この曲聞いて感動しました。
当時、明星とかの歌本とかにも載ってたんスよ!この地球レコードが!!
もちろん当時から、この曲はたまの代表曲ではなかったです。
イカ天登場初回はたしか「らんちう」だったハズ。
他は「ロシヤのパン」など。
牧歌的に見せといて、路地裏で人さらいに会うような亜空間が、真たま。
このグッドメロ路線は、偶然生まれたオマケ。
メジャーでの展開は真っ向からはイキようがないんですが。
でもTVでこの曲唄うたま見たら、
見た目のインパクト、イイ人そうな不思議キャラで、出て来る音が、超普遍的なこのメロディとなれば、
「現代のニュー童謡を織りなすグループ」と映っても仕方がなかったのかも。
そんなバンドあったら、メンバーの親兄弟を人質にとってまでも契約にこぎ着けたいよね。
でも…たまはもっともっと黒かったんです。
しかし、この曲はふんとにグー。
3コードの単純さながら、メロはさすがに甲子園の入場曲級。
それでいて、歌詞はイカ天でも審査員が絶賛していた憶えあり。
「曲とか姿にまどわされるけど、歌詞はかなり凄いね」
と誰かが言ってたが、これが実に本質を付いてたと思う。
「さよなら人類」ということで、ヒカシューをチラっと連想させるのも、
当然、狙いのハズ。
ピアノの柳原氏のボーカルも達者で朗々と聞かせるが、知久氏のコーラスは、皆さん、
今一度御確認戴きたい。
圧倒的な存在感&表現力であります。
ストレートな柳原氏の歌声だけだったら、飽きてしまうサビをフォロー。
曲長が実は5分超えてるのは、このコーラスがあるからこそ。
メジャー後リリースされたこの曲は、中間部は引き延ばされ、
全体に修飾過多になっていた。
ラジオでそれを聞いて当時のボキは買うのを止めました。
皆さん、探し聞き直す際はくれぐれも御注意を。
作詞作曲は柳原氏で、彼は数年後脱退。
3人のたまで長らく活道後、今年惜しくも解散してしまいました。
9/『もう一杯』 セメントミキサーズ
10/『I LOVE YOU』 イエローダック
11/『車からみてね』 マサ子さん
ハリケーン収穫です!!
イカ天当時の俺には、「奇をてらいすぎていて」こういうのは苦手だったんですが、
今はちがふ。
<ライブでのヴィジュアル込み>であろうこのバンドの、音源だけを聞いて大興奮しました。
リフを含めた、メロディーがいちいち素晴らしい。
すっとんきょうなボーカルは、意外と意外と抑制されていてタマラン。
まったく80'Sな、メンバー表で、
マユタン(vo)、サブリナ(vo)、カナム(琴)、初夏(b)、
ピート様(key)、さけびまこと(dr)、Pちゃん(マスコット)、みっちゃん(リーダー)
と、ある。
楽器っぽくないクレジットもあるがまぁいいだろう。
作詞作曲はマユタンで、サブリナとは姉妹。
サブリナはお姉さんだが、元々心臓が悪く、イカ天直後に病死。
マユタンは児童誌で現在イラストを描いてるとか。
これまたアルバム等探したいバンドである。
12/『憧憬』 たけのうちカルテット
このバンド名で、メンバーに「たけのうち」さんが居ないのがポイント。
お笑いバンドでないのに。
しかし、ビックリ指数は音を聞いてさらに上がります。
曲が始まりまず、リズム隊が達者な事がわかります。
つづいて出て来るキーボード及びギターソロで、
エコー&バーニーメン好きなんだと見当がつくのですが、
飛び出して来たボーカルの第一声「はぁ〜るかかぁ〜なたのぉ〜」でうっちゃりを食らいます。
単語選びのやばいセンスもしかりだか、演歌のようなメロディ、
アフター5の課長が部下にイイトコ見せようと緊張し空回りしたようなこの趣き。。。
以後、唄は正確に3度ハズしっぱなしで続き、リスナーに言い様のない緊張感を与え続けます。
13/『お江戸』 カブキロックス
前回のふろむとくだ、で開陳した法則参照。
江戸でカブキじゃ、ホント次はないじゃないですか。
どうしろっつうんだ?
当時、TBSのイメージキャラ(ミツルみたいな)まで昇りつめた。
が、俺は未だに番組側の仕込みバンドではなかったのか?
との疑念が晴れない。
でも、俺がもしTVの人間だったら、
氏神一番とデーモン小暮と池田貴族で、深夜番組をつくってみたかったです。
14/『旅でスカ』 C-BA
そうです。当時、<スカ>は大変流行していたのです。
みんな忘れてたでしょ?へへ、俺も。
このバンド以外にも、曲にスカを取り入れたグループはいくつかありましたが、
しっかし、なんで当時これだけスカが流行ったのか?
確かに<ワールドミュージック>という嗜好が生まれてたのは確か。
ポール・サイモンと、ピーター・ゲイブリエルが自身の音楽に取り入れだしたのが起爆だったと、
俺思うんですが。
ちなみに、当時のスカ事情から生まれ、現在も健在なのが、
「スカパラ」と「ブーム」。
15/『Loch Senu』 LANPA
CD全体から浮き上がっている、AORチックな歌謡曲。
5週目に破れ去った無念のキング。の1週目の曲です。
女性シンガーのソロ曲のようですが、これがなかなかの名曲。
目新しさはモチないですが、なんつうか、FM/J-WAVE 的なね。心地よさがあります。
歌姫は八千代さんで、作詞作曲はギターの平松靖氏。
バンドはとっくにありませんが、八千代さんは色々な所でお目にかかります。
まず、桑田佳祐ソロツアーのバックボーカルとして。
そしてギターコンビ<山弦>(98年活動開始)に、ボーカルとして参加してます。
山弦は、国内でトップのセッションギタリストふたりが組んだユニットです。
現在は活動してないんじゃないかな。
上記からすると八千代女史、ホントに歌唱力が(&個性はないがキレイな声)あることが分かりますね。
現在の表記は「平松八千代」となってるので、
バンド内結婚されてたようですね。おめでとうございます。
16/『恋しくて』 BEGIN
今なら分かります。
BEGINの最大の魅力はそのキャラクターだったんじゃないかと。
当時、夜霧のハウスマヌカンだの「ぶッとびー」だの言ってた時代に、
石垣島、というバブルの外からやって来て、
逆三角形の肩パットスーツでなくて、
ハンチングやテンガロンを着こなし、
その人柄も物腰も「いやー東京すごいっすー」という感じで、
やってるサウンドは、シンプルなブルース中心のオールドアメリカン。
みんな、まぁフッと癒されたんじゃないでしょうか。
「いやいやそうそう、こういうノリは忘れてはいないサ!」って相互確認。
「曲はなんか聞いた事あるけど?まぁ、東京の人間じゃないからいいじゃない」…なんてネ。
(DISK3に続く)