寒雀」 {かんすずめ}
 

冬に電線に止まる雀は
寄り添うようにたくさん集まって、
寒い中で、プクプクと太っていて
見るからにかわいらしい。
夏に見る雀より、冬に見る雀のほうが
全体に丸く見えるのは、
秋の刈り入れシーズンに
稲刈りの後の落穂をいっぱい食べて
まるーく太っているから。
でもやっぱり、それだけじゃなくて、
寒いから体をふくらませて
できるだけ暖かく過ごそうっていう
小さいなりの工夫かもしれない。


▼今日の一句
寒雀少しとびたるぬくとさよ    麦草

▼今日の鑑賞
小さな雀がまるまると体を太らせて
電線だか、屋根の上だか、はたまた地上だか
どこかはわからないけど、とまっている。
雀が太っているのは、一見暖かそうに見えるけど、
たぶん、寒いときに、
人が肩をちぢこませているような感じじゃないかな。
そう思って見ると、見ているだけで寒さが移ってくる。
ちょっとだけ飛んで、またすぐに飛びやめる。
人も、寒い時に外に出ると、
ほんの10歩くらい小走りをしてみたりするけど、
全然温まらなくて、すぐに走り止める。
雀の場合も、ちょっとだけ飛んでみて、
暖めようとするけど、
風があたるだけ寒いから、
すぐに飛ぶのを止めるんだろうな。
見ていたら、親しみが湧いてきて、心が温かくなる。

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2001/1/18 100,101号