枯菊」 {かれぎく}
 

秋から冬になると、
紅葉で山は色づくけれど、
庭の花はめっきり減る。
そんなさびしい庭の中で、
赤や黄色、白、ピンク、紫紅…
唯一色とりどりに咲いていたのが菊。
カラフルな色合いと、長持ちする感じが好き。
それから、あのすっきりとした匂いも好きだし、
大きいのを3本立てにしたのも、
小さいのが細かく鉢いっぱいに咲いているのも好き。
細長い花びらが外に向かって広がっているのも、
たっぷりした花びらが中心にぎっしり集まっているのも、
好き。


▼今日の一句
色々の菊一色に枯れにけり   柳水

▼今日の鑑賞
菊は、秋から冬にかけて、
庭や道を彩る。
花という花は枯れても、
菊は、なんだか季節はずれに力強く咲いて、
頼もしい。
一度咲くと、長く咲きつづけて、
多少放っておいても安心できる。
それが、放っておいているうちに、
ふと気付けば、花びらのふちから
茶色く枯れてくる。
茎が骨太で頑丈なだけに、
枯れてもずっと立ち尽くしている。
すっかり枯れたまま
それでもなおすっくと立っている姿は、
しおれた花よりも、無残。
最期まで見届けたくて、
なんだか抜き捨てがたい。

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2000/12/17 53,54号