」 {たか}
 

「鷹」だけじゃなくて、「鷹狩」とか「鷹渡る」とか、
いろいろな「鷹」の言葉がある。
鷹は、鷲(わし)につぐ猛禽類で、凛として威厳がある。
冬にふさわしい、強さを持っている。
冬は容赦なく襲ってくるから、
強いものでないと生き残れない。
余談だが…
環境アセスメントをしている友人は、
「ワシタカ類」とうい分類の
これら猛禽類の生息状況を
自然を見るひとつの指標にして、
個体識別したワシタカ類を追って
山から山へ渡り歩いている。
山にキャンプをはり、双眼鏡をのぞき、
ワシタカ類を見つけられたら、
泣き声や動き、羽の色などで
オスかメスかだけでなく、
年齢までもわかるという。


▼今日の一句
鷹消えぬはるばると目を戻すかな    草田男

▼今日の鑑賞
鷹は悠然と空を移動する。
獲物を見つけるために、青空を旋回するときも、
めったに羽ばたいたりしない。
大きな円を描いて旋回するその軌道は
空だけを見上げているとそれほどでもないのだが、
地上の景色を視界に入れると、
広さに気付く。
スケールの大きさ、王。
孤独、貪欲、超越…。
私の中の鷹は、そんなイメージだ。
この句は、鷹のスケール感がよく出ていて
気に入っている。
気流に乗って旋回運動をしている鷹を目で追うと、
なかなか視界の中におさまってくれないほど大きく動く。
せっかく見つけた鷹を見逃すまいと注目していたら、
眼球を動かしていたことに気付いて、
はじめてそのスケールを実感したんじゃないだろうか。

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2000/11/29 29,30号