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  163-衆-国土交通委員会-7号 平成17年11月29日 
 国土交通行政の基本施策に関する件(建築物の構造計算書偽装問題

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林委員長 国土交通行政の基本施策に関する件、特に建築物の構造計算書偽装問題について調査を進めます。 本日は、参考人として、木村建設株式会社代表取締役木村盛好君木村建設株式会社東京支店専務取締役支店長篠塚明君、株式会社シノケン代表取締役社長篠原英明君株式会社ヒューザー代表取締役小嶋進君、イーホームズ株式会社代表取締役藤田東吾君及び平塚市都市政策部長渡辺貞雄君、以上六名の方々に御出席をいただいております。

 この際、参考人の方々に一言ごあいさつを申し上げます。 本日は、御多用のところ本委員会に御出席いただきまして、まことにありがとうございます。よろしくお願いをいたします。 なお、念のため参考人の方々に申し上げますが、御発言の際にはその都度委員長の許可を得て御発言くださるようお願い申し上げます。また、参考人は委員に対し質疑をすることができないことになっておりますので、あらかじめ御了承願います。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。吉田六左エ門君。


吉田(六)委員 このたび、日本全国を震撼させ、そして多くの善良な人たちを不安に導き、特にまた、実際に問題のマンションに住む人たちにとっては、あすからの生活の基盤がなくなる、どうしたものだろう、こんな大変な問題に対して参考人を招致した中で質問をする機会を授かりましたこと、何よりありがたく感謝をしながら質問をさせていただきます。 私は吉田六左エ門と申します。そして、新潟市が選挙区であります第一選挙区から、というよりも当選させていただいてきました。早稲田大学理工学部建築科に学びまして、松井源吾教授、そして云々という中で勉強させていただき、おかげさまで一級建築士という立場で今は国会議員におります。そんな立場から、目に余ること、あるいは今起こっていることに率直に質問をさせていただきたい、このように思っています。

 木村盛好さん、はい、わかった。篠塚明さん、はい。あと二人は立礼をいただいたので確認できています。そして藤田東吾さん、それから渡辺貞雄政策部長さん、はい。ありがとうございます。 まず冒頭ですけれども、国民みんなが今どんな思いでいるか。何でこんなことが起きるんだろうということですよ。何でこんなことが起きるんだろう。降ってわいたような話ですから。そして、私は、日々報道される様子、情報を聞かせていただきながら、随分この根は深いな、そんなふうに感じています。

 そして、きょう見せてもらってきました、午前中、船橋そして茅場町のホテルですね。問題が露見したものについて、パンフレットはこのように立派です。それから、少なくもその道で飯を食った私としましては、躯体もとてもよくできています、いわゆる見た目ですよ。ただ、この中に決められただけの鉄筋量がないのか、強度が一に対して〇・二六とか、どうにもならない、建っているだけがやっと。こんな建物だとは、だれもが想像でき得ませんよ。そして、このホテルなどはかわいそうに営業をやめた。こうした状況がリストに書き切れないほどある、全国。これはすべて皆さんのかかわりなんですよ。

 まず、私は木村さんに、具体的には、これにかかわる経緯、京王さんからどなたの紹介で、どういう経緯でこれを請け負うことになったのか、そして、あのでたらめな構造はだれの指図でやったのかというあたり、言えれば聞かせてもらいたいし、言わなければそのまま座っていていただいて結構。

木村参考人 初めてこういうところに立ちまして非常に上がっていますけれども、テレビでは何回も拝見したことがありますけれども、多々間違いがあるかもしれませんけれども、よろしくお願いします。 その件につきましては、恐れ入りますが、東京支店長の篠塚の方にかわって答えていただきたいと思います。まことに勝手申し上げますけれども、よろしくお願いします。

篠塚参考人 京王プレッソインに関しましては、私どもはその以前に数棟建てさせていただきまして、設計施工になったのは今回初めてということで、経緯につきましては、以前からのおつき合いということで京王電鉄様より発注いただきました。 構造に関しては、私どもの方から姉歯建築士の方に依頼しました。言われているように、改ざん、偽造等は全く指図した覚えはございませんし、通常の設計依頼という範囲で考えておりました。

吉田(六)委員 その件に関して、もう一つだけ。 木村建設さん、十分な実績とそれから技術力とスタッフを抱えた会社ですよね。皆さんの現場で働く技術屋さん、あるいはそれを管理する現場責任者さん、これらから、どうもこの設計はおかしいというようなアピールはなかったですか

篠塚参考人 十分なスタッフはそろっておりますけれども、構造に関しましては、やはり構造計算の担当、設計事務所の方に依頼をかけますので、それを信頼し、認可がおりたものと判断して施工をやっておりますものですから、現場サイドの私どもは、ふぐあいがあるということは考えてもおりませんでした。

吉田(六)委員 その程度の答弁を私は予測していました。鉄筋屋の坊やだって、これだけの規模の建物がこの鉄筋でいいんだろうか、はてなと思いますよ。簡単でしょう。建物の規模に対して、握り勘定だって、何分トンにしたらこれでトータル何百トンの鉄筋工事になるのか。下請を決めるときに当たり前の話じゃないですか、おやじさん、これ、半分もありませんよというアピールが。あるいは、言いつけるときにもはやそれがわからなければ、技術屋だなぞ言えませんよ。 でも、そういう技術屋らをそれなりに木村さんのところではちゃんと抱えておられるんでしょう。でなければ、今の法律の中であなたの会社の規模の事業はできません。どうですか。

木村参考人 私たちの商売は、家をつくることですね。それは、私たちが一番大事にしている確認申請を申請しまして、これでオーケーだというお墨つきをもらって仕事をしているわけでございます。そしてまた、現場の方では、そのお墨つきの図面どおりできるかということをチェックしながら、基礎からずっと配筋検査を受けながらやっているわけでございます。 今言われましたとおり、参考になるとはわからないと思いますけれども、現場は一級建築施工管理技士というのが管理しています。そこまで疑うこともなかったし、図面どおりやるというのが使命と思っていますから、ほかにもあるかもしれませんけれども……(吉田(六)委員「わかった、わかった。よし、わかった。座って」と呼ぶ)はい。

吉田(六)委員 私たちが一番大事なのは、家をつくることじゃないんですよ。家をつくることによって人の生命と財産を守るということですよ。そこに住む者の暮らしを守るということですよ。 私は、今あなたの対応で一番気に入らぬのは、冒頭あいさつのときに、大変日本国じゅうに御心配かけて申しわけなかったという陳謝の言葉一つない。このことが、この人から物なぞ聞いたところでろくな返事は返ってこないな、そんな思いになりました。私の思いのたけですから、きちっとあなたにそのことを伝えておきます。 これからまだぼろぼろと、その調子ですと欠陥建築物がこぼれ出してどうにもならなくなるような心配がしてなりません。善意には善意、物づくりには物づくりの魂と精神があるはずですよ。それをどこへやってしまったのかな、そんな思いがいたします。

 次に、シノケンの篠原さん、そしてヒューザーの小嶋さん、これ、私が二つ一緒に今お名前を呼んだのは、大小はともかくディベロッパーでしょう。皆さんは、建築士とか、あるいはアーキテクトと呼ばれるような資格の立場ですか。でなくて、そうしたものとは関係なく、ビジネスをよくする企業家なのか。そこのところを一つずつ聞かせてください。


篠原参考人 シノケンの篠原といいます。 このたびは、私どもの販売に関しまして、物件に関しまして、多くの皆様方に御心配並びに御迷惑をおかけしたことを、この場をおかりしまして改めておわび申し上げます。 ただいまの先生の御質問に対してお答えさせていただきたいと思います。
 
私は、今から十五年前に会社を仲間四人と福岡でつくりまして、この東京の地に2001年に出てまいりました。その際、本当にお取引先の関係がまだまだ当時なかった関係から、当時おつき合いがあった木村さんにお願いをして、工事をさせていただいたという経緯がございます。 したがいまして、私自身は本当に何も建設に関する資格等はございません。ですから、どちらかといえば、販売、経営の方の仕事を主にさせていただいておるというふうに認識しております。 以上です。

小嶋参考人 株式会社ヒューザーの社長の小嶋進でございます。 まず初めに、このような形で、私どもが販売いたしましたマンションによりまして、御入居いただいているお客様あるいはその近隣の皆様方に関しまして、生命の危機にさらされるというとんでもない事態を結果的に私どもが引き起こしたことに関しまして、おわびのしようもなく、まことに申しわけございません。まず最初に謝らせていただきます。本当に申しわけございません。 私どもの立場は、設計を外注し、そして確認をいただき、そして施工を発注するというディベロッパーでございまして、建築士等の資格者は五、六名おりますけれども、基本的には自社でできないというレベルでございますので、お金を払って外注しているという立場でございます。 以上でございます。


吉田(六)委員 よくわかりました。実際にディベロッパーという立場、役割、これは、一切の計画から実施まで、そして販売まですべてをやるということなんですよ。この責任の大きさを私は感じてもらいたい。 それで、このペーパーにもありますとおり、イーホームズという、藤田さんのところで確認申請をされて、すべてそのグループで始末がされている。今、国民の一番関心事は、なぜにこんなことが起きたんだろうと。 ディベロッパーが、こうした構造を弱めてまでも、建築だからおわかりでしょう、安くしろと言われたとき一番最初に何をしますか。化粧、意匠から、あるいはアプローチのホワイエのタイルをやめて塗り物にさせてもらおうか、こんなこと。あるいはサッシだとかガラスだとか衛生陶具だとか、あるいは水洗の金具だとか、いろいろなものにチェックをしながら、少しでも、一円でも、一銭でも安くならないか。あとは企業努力という名のもとに随分といろいろな努力をされるわけですよ。そのタクト振りでしょう。これが、絶対にやってはならないスケルトンにまで手をつける、構造にまで手をつける。このことは私は許しがたいんですよ。

 ディベロッパーという組織、ここに姉歯設計が全部介在しているわけですね。それで構造計算の改ざん。 私の推測で悪いですけれども、まずこの計画をしたときに、土地は幾ら、建物は幾ら、近隣対策は幾ら、諸経費は幾ら、何は幾ら、何は幾ら、ここから幾ら抜こうかという、まずその銭勘定だったのではないかと思うんですよ。そして、それで押し込んでいくから、やってはならない構造にまで手をつけなければならなかったということが透けて見えるんだ、このプロジェクトから。

 そして、とうとうイーホームズ国から認可された確認申請を行う大事な機関でしょう。そして、これは、阪神大震災のときに、余りにも確認申請その他の煩多、そうしたことから、今小泉総理の言われる、民でできるものは民にという先取りですよ。私は、このことによってそうしたシステムがまたもとへ戻るようなことがあってはならないと。これから制度の中身についての点検もやっていこうと思っていますけれども。 私がじかに小嶋社長に聞きたいのは、なぜにこのことが起きるんですか、どなたがこのリードをしたんですか、これについて短く明確に返事をしてください。

小嶋参考人 まず、今の先生の御意見に関しまして、御意見としては承っておきますけれども、どうしても理解のできないところが一つございます。 私どもディベロッパーがとうとうスケルトンまで手をつけて、要はコストダウンを図ったというか、そういった御指摘のようでございますが、これに関しましては、私どもは、数社に見積もりを出して、その中で御指名しているだけでございまして、設備が幾ら、意匠が幾ら、スケルトンが幾らなどということは考えたこともございません。まず一つ、これだけは申し上げておきます。

 それから、今回のあらまし、なぜこのようなことが起こったかということに関しまして、私なりに皆様方に一つだけ御説明申し上げておきたいことがございます。 それは、正常な考えじゃない方の、間違ったあるいは偽造の正しくない計算書がつくられたということがまず原因の一つ。正常じゃない方の計算書でございます。それから、これを取り巻く設計事務所あるいは都道府県の各特定行政庁の主事を初めとしまして、イーホームズあるいはその他の民間の確認検査機関も含めまして、これを知らずして許可を出してしまった。そして、まさかにこの確認済証というだれもが疑ったことのない神聖なる公文書に対しまして、私どもは全くこれを疑うということもなく着工しただけでございます。

 ですから、一人の、言うならば正常じゃない方のものを周りで、当然、私どもはそれをどんなに、例えばコストダウン努力、圧力あるいは経済設計ということで各設計の先生方にお願いしたとしましても、それらは、とりもなおさず建築確認というきっちりと安全性を絶対的に担保している公的な確認通知書によって、私どもは働いてきて、適法に確認を得、適法に検査済みを得、適法に中間検査を得て、適法に販売したものでございます。 以上でございます。

吉田(六)委員 今、具体的には名前を出さずに、ある一人のという言い方をしましたけれども、設計事務所のあるいは構造屋さんのそうした業務をやる立場、一級建築士なんですよ。日本の耐震構造、これと、歴史的に大変な地震列島の中で多くの被害、死傷者、負傷者を出して、その中で構築されてきた世界にも冠たる耐震構造なんですよ。これをよくする者が構造事務所の所長です、構造事務所のスタッフです。この人たちが不心得でやるなぞ、全国に三十万といる一級建築士のメンツにかけても、そんなことを軽々に了承することはできませんし、何か特別な、外的なパワーなり条件なりあって、もしやったとしたならば、それをやらなければならなかった、このように思うんです。 と同時に、何度もこのリストを出しますけれども、だれが見たってディベロッパーでしょう、総責任者ですよ。ディベロッパーの主が自分でやることですから、そしてそこには利益追求ということも大きくかかわるわけですよ。

 こうした中で、ある者、あたかもこれが、構造計算の責任を持った一級建築士事務所というような言い方をされますけれども、このことについて、イーホームズの藤田さん、おたくが受けたんですよね、確認申請を。そして、資料、入力そして出力、これらを正確に確認されたわけでしょう。それが、どうしようもない、四分の一以下の強度しかなかったというんですから、これについて御説明ください。

藤田参考人 イーホームズの藤田東吾といいます。会社の代表をしております。 まず冒頭に、今回、私どもは、第一通報者としてこの事件を公表いたしました。現在、危険な建築物に住んでいる住民の方、またホテルの利用者の方の不安や御心痛を思うと、本当につらく、苦しいところであります。遺憾の念を感じざるを得ません。また、確認検査業務に携わる一員として、非常に無念な思いでございます。これは、日本の建築行政、特定行政庁の皆様、また指定確認検査員で働いている皆が思っておることであります

 私どもが行っている確認検査業務は適法なものであると信じております。また、きょう御質問があれば、その点について御答弁させていただきたいと思います。 国交省の発表から、マスコミ報道等でかなりバイアスのかかった報道されてきたと思っております。建築基準法における問題点が例外規定の中で話が進められ、我々は原則規定の中で確認を行ってきておったわけですけれども、このような事態になっているというふうに思います。

 そもそも、建築基準法第一条において、この基準は、国民の命、財産、そして健康の保護を図ることをもって公共の福祉に資する、これが建築に携わる者の倫理規定なのです。(吉田(六)委員「そんなものを聞こうと思っていないんだよ。おれが聞いたことに答えろよ」と呼ぶ)はい。 私どもが行う仕事は、建築基準法第六条に定められておりますとおり、建築主が建築計画における建築基準の適合性を持ったものとしての建築確認申請書の確認をするものであります。六条、法律においては、21日の間でそれを確認しなければいけないということになっております。

 私どもの確認検査本部に、確認検査に携わる者は、確認検査補助員が約89名、まあ90名、確認検査員が30名120名の体制でやっております。この30名の確認検査員のほとんどが建築行政の出身であります建築行政において、課長、係長、部長クラスで、優秀な建築確認を実際に長年にわたって行ってきた方たちであります。また、民間出身の方は、それなりの建築施工会社、ハウスメーカー、また設計事務所等でやってきております。(発言する者あり)

林委員長 参考人は端的にお答えください。

藤田参考人 わかりました。 見逃したということは、結果的に見逃してしまったと言われる点については大変申しわけありません。(発言する者あり) 確認検査業務においては、21日以内に適合であるものは確認しなければいけないというそもそも法律があるわけです。その21日の中で確認をしなければいけない建築要件というのは、さまざま多岐にわたるものであります。

 そして今回、構造計算図書の偽造というものの一々一々を明記、計算するようにという明文化の規定がないわけであります。(発言する者あり)いや、当社は適法に業務を行っておると信じております。また、今回の偽造を見抜けなかったのは、当社だけではなく、多くの行政、またほかの民間機関でも同じであります

 吉田先生が初めに皆様に言った、ほかの方に言ったように、グループという言葉をおっしゃいましたけれども、それは断じて違います。私は、イーホームズは、この大臣指定の機関で唯一の独立系の機関であります。他機関の約半分は財団法人、その他の機関は資本系列にのっとってやっておる会社であります。当社だからこそ、この事件を公表できたんです公表の圧力があったにもかかわらず……(発言する者あり)当たり前のことです。私どもは、みなし公務員として、不法行為を、私どもは建築基準法上みなし公務員なんです。(発言する者あり)

林委員長 質問に答えてください。

藤田参考人 はい。 公表を差し控えるように初めの圧力という点では、こちらに座っていらっしゃる小嶋社長の方から、10月27日においてありました。 他機関やほかの行政でもずっと見抜けなかった、当機関だけの問題ではない、だから国交省に届けを行ったわけであります。 その前々日の10月25日にヒューザーの常務、設計担当の常務、あと、スペースワンの方二人、社長さんと取締役の方、それと姉歯さんが見えて、私は同席しませんでしたけれども、その場で偽造の事実を認識させたのです。 当社の内部監査においては、10月20日において会社内部では認識しました。 一回下がるのですか。

林委員長 藤田参考人、お引き取りください。

藤田参考人 わかりました。


吉田(六)委員 大変な今の話なんですけれども、圧力、そしてそれは、姉歯そして小嶋、お二人で会社へ来られて圧力をかけたということですか。答弁。

林委員長 答弁席で、藤田参考人。

藤田参考人 圧力が行われたのは、10月27日に、私どもの会社から三名、私を含め三名が、ヒューザー本社、東京の駅前にございます、あのパシフィックのビルの31、そちらの方に出向きまして、意匠にかかわった設計事務所の4名の社長の方、それと姉歯さん、それとヒューザー側で小嶋社長ほか2名の方、3名の方、計11名の方で、この偽造の件について対策、そして、いかにして公表するかという……(吉田(六)委員「対策をした」と呼ぶ)対策をするためですね、対策をする。

 対策というのは、どのような形で対策をする、つまり、こういう違法建築物、御存じだと思いますけれども、違法建築物においては、私どもではなくて、特定行政庁の方において行政指導等の指導がされるわけであります。また、住民の安全確保のためにも、そのような勧告、退去命令等も行政の方でできるわけであります。ですから、できるだけ早急に公表しようと。 また、私ども以外の他機関やほかの行政でもおろしてきたというのであれば、それを速急に調べて公表しなければ、今現実にどれだけの方が危険な建築物に住んでいるのかわからないわけです。そこが一番大事なことだと思いました。

吉田(六)委員 10月27日、まずやぶの中の話と私は受けとめます。もはやこの時点がどういう時点なのかという日にちを繰ってみてもらいたいと思うんです。ですから、これはこの席でなくて、あるとき必ず、どうしてそういう会議をしなければならなくなるところまで立ち至ったのかというようなことも含めて明々となされるはずでありますから。

 ただ私は、イーホームズの責任、あなたのところから確認という判こがついた書類が出たから工事が始まったんですよ。こうしたことに対して、全国、あなたの会社には大変大勢の方が行政をスピンアウトして、新しいそういうシステムに建築の知識と技術を生かしていこうというて希望を持って出られた方、たくさんいると思うんですよ。こういうものに巻き込まれなければならない、あるいはこれに大きく関与しているというようなことがあっては、これからの制度再点検の中で今の言葉は大きな意味を持つものだろう、そのように思っています。

 時間が迫っていますから、いま一度小嶋さんに伺いますけれども、新聞報道によりますと、106%で買い戻す、それが、寝て起きると今度は103%、そして引っ越し費用は持てない、あるいはまた話の中で三方一両損にしてくれ、こんな話も漏れ伺っています。 これだけのビッグプロジェクトとそれから社会に対する責任ある立場の者が、猫の目どころか、寝て起きるごとにものが変わる、いうことが変わる。そして新聞で随分と話題にされていましたけれども、住宅ローンを難儀してこれからどう自分たちの生活をつくっていこうかという人たちと重畳的な責任分担をする、いわゆる連帯保証をしよう、連帯責任だというようなことも、余りにも、いきさつはともかく、行われたことに対する責任者としてはお考えが少し、責任という部分での裏づけが足りないのではないかな、こんなふうに思いますけれども、短い答弁をください。

小嶋参考人 ただいまの先生の御質問に関しましては、私も本当に心から反省するところがございます。 基本的に、国交省の25日には退去命令を出すという方針を受けまして、私が全責任をとるのは当然でございまして、これは、例えば無過失であっても100%の瑕疵担保責任を負っている売り主の身分でございます。 考え方といたしましては、引き渡しして終わったのではなくて、そこから十年間、何か瑕疵があれば契約を結んだところまで戻って、これを解約を受けるかあるいは買い戻しをするのか、もし軽微なものであれば補修とか修補で済まされるものもあるかもしれませんが、今回のものは補修等では対応できるレベルではございません。

 そういった意味で、25日に、とにかく私が一人で法律行為としてできます中で、お客様方にとりまして最もお立場を守るという意味で、私どもにとにかくすべての責任が及ぶような形で、買い戻し契約をさせていただくような形で発表させていただきました。 詳しくは、また後でお時間のあるときにと思います。

吉田(六)委員 時間でありますので、言葉を残して終わりますけれども、また機会を得てと思っております。 大変ありがとうございました。

林委員長 長妻昭君。

長妻委員 民主党の長妻昭でございます。 まず、本委員会で姉歯建築士、姉歯さんをお呼びしておりましたけれども、先週の金曜日の午後の時点では出席をされるということで、我々も真相解明、きちっとできるのではないのかということで期待をしていたわけでございますが、昨日の夜の十八時十五分ごろ、電話によって、衆議院の事務局とのやりとりで、森田さん自殺報道の件から怖くて外出できない状態だ、このような状態ではお答えできない、精神的に落ちついたら日を改めて出頭します、こういうようなお話がございました。 私どもも全力でお呼びを引き続きしたいというふうに考えておりますので、委員長の方もお取り計らいをいただきたいと思います。

林委員長 理事会で協議します。


長妻委員 そして、今回の件でございますが、私もおとつい、問題になったマンション、お話を聞きにお邪魔をいたしました。9階でございまして、その方はサラリーマンの方で、お子さんが小さい。5000万円かけて、当然ローンで購入されたということでございまして、そこのマンションに住んでおられる方は夜も眠れない方もおられます。せっかく人生最大の買い物をしたのに、それがめちゃくちゃにされた。怒りと、そして逆に、地震になったらどうなんだ、恐怖で寝られない日々を過ごしておられる方もたくさんいらっしゃいます。

 そして、きょう午前中、視察に行ってまいりましたけれども、こういうマンション、デラックスなカタログがございますが、まだ建設の途中でございますけれども、今でもばかでかい看板がありまして、百平米超、4260万円より、販売の看板がまだ掲げてある。どういう神経しているんだ。 このカタログを見ますと、「建物の耐久性にも優れ、親から子へ。そして、子から孫へとマンションを継承することができます。」これは信じますよ、みんな。ディベロッパーを信じて買ったんですよ。それが、今聞いておりますと、責任は自分にない、あなたが悪い、彼が悪い、そういう議論ばかりが先行しているように私は感じて、日本人として情けないという気持ちがございます。

 ここでお一人ずつ、改めて御自身に、人のことは後から聞きます、御自身に責任があるのかないのか、あるとすればどんな責任なのか、簡潔に、木村社長からお一人ずつお答えください。

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