第9回星の郷八ヶ岳野辺山高原
100kmウルトラマラソン敗因の弁
平成15年5月11日

13時間20分12秒
95km地点にて体力を使い果てて無念のリタイヤ

今回のウルトラマラソンに関しては今年の1月の館山フルマラソン、3月の荒川フルマラソンに参加して今までよりも成績が良かったので、ひょっとして?と言う期待を感じさせるコンディションで参加が出来ました。最初の5km、八ヶ岳の林道を走っている間、50kmの折り返し地点での感触、旨く行けば完走出来るかも知れないというぎりぎりのタイムでしたが、今までにない感触でした。残念ながらゴールを切る事は出来ませんでしたが、次回には完走出来る事を感じさせる内容のあるリタイヤであったように思いました。正にゴールが見えて目の前に来て手に取れる位置に来たのが、だんだん遠ざかっていく感じでした。
この感覚を再度検証する為、各地点での印象をまとめてみました。

気候条件
天候
曇り、気温:5度
薄曇り、気温8度
夕(3時) 霧雨、気温5度
体のコンディション
体重 60kg
睡眠 5時間
朝食 十分摂取

各5kmごとのタイム
平成15年 平成14年 平成13年 平成12年 平成11年
5km 31分02秒 35分42秒 33分02秒 31分2秒 34分02秒
10km 32分25秒 37分39秒 38分37秒 32分23秒 48分03秒
15km 42分44秒 47分09秒 42分09秒 40分08秒 39分53秒
20km 40分 45分06秒 45分44秒 45分51秒 42分26秒
25km 42分23秒 43分13秒 39分38秒 38分54秒 38分23秒
30km 37分55秒 45分28秒 42分20秒 45分46秒 39分26秒
35km 34分19秒 38分55秒 1時間34秒 1時間02分06秒 38分11秒
休憩(種子の湯) 16分33秒 10分02秒 20分35秒
40km 42分02秒 47分01秒 38分58秒 34分06秒
45km 32分05秒 41分13秒 37分21秒 46分20秒 36分28秒
50km 31分55秒 33分 34分01秒 32分55秒 40分32秒
55km 40分49秒 44分02秒
60km 51分14秒 1時間9分
65km 37分55秒 52分24秒(66km)
70km 52分17秒
75km 57分16秒
80km 53分27秒
85km 35分54秒
90km 36分02秒
95km 51分48秒


上記記録のように一目瞭然ですが、タイム的には今までで一番良い結果でそれはすなわちランニングも楽しい状態でした。
これよりとても楽しかった?各行程毎の感じを書いてみましょう。


5kmごとのランニング完走
スタート〜5km 朝は結構風があり半袖では寒い感じで、最初は短パン、半袖で用意をしましたが長袖に替え、更にタイツを着て、それでも寒くビニール袋をかぶって走り始めました。いつも最初の5kmはこのレースがどんな感じになるかを見る事が出来る大切な所ですが、今回はとても体が軽い感じで自分としては今までで一番体調が良いと思い、ひょっとしたら完走出来るかも!と思いながら走りました。
5km〜10km 過去の記録を見るとこの5kmは最初の5kmと比べると若干遅くなっていましたが、今回は自重して遅く走ったつもりだったのですが、上記記録を見ると殆ど変わっていませんでしたね。此処いら辺でも今回の体調が良いと思い続けていました。
10km〜15km ここらから八ヶ岳に登っていく林道の道になって来ましたが、今回で5回目の参加でもあるのでだんだんとコースを覚えてきているのでそれ程登り坂への負担は感じなくなってきました。(5回も参加して未だ完走していない人は多分少ないでしょうね)今回もまた八ヶ岳の胸を借りに来たという感じがしてきました。
15km〜20km 八ヶ岳の最高地点1908mに達するところで、ひたすら黙々と走り続ける様は走らない人には分からない所であろうと思いながらゆっくりと走り、最高地点に来ると取りあえず一つの区切りに来たという気持ちで通過しました。
20km〜25km 此処いら辺は下り坂が多いので割と楽な気がするのですが、記録で見ても分かるのですが今回はそれ程早く走っていないのですね。結構上り、下りが何回もあり自重し足への負担を減らそうと努力していた気がしています。
25km〜30km このあたりでは林道から舗装道路が交互にある所で何となく八ヶ岳の登りのコースもほぼ終わりかな?と思う所ですね。最近思うのはウルトラマラソンは最初のうちは自重して走らなければ駄目と完走者に何度も聞いてきたので、今回も極力ゆっくり走り、体力の温存を図りたいなと思う気持ちでしたね。
30km〜35km このあたりに来ると最初のエイドポイントである「種子の湯」が間近になって来るし、道も舗装道路になって来るので走っていてもかなり楽な感じがしました。「種子の湯」まで後1kmの所で左に曲がる所まで来ると気持ちもかなり落ち着いてきて、「あと一息」という感じですね。過去のレースではこの1kmがきつくて、殆ど歩いていましたが今回はこの1kmは走り続ける事が出来ました。この瞬間も「ひょっとしたら完走出来るかな?」と勝手に思っちゃったりして・・・・・。
35km〜40km 「種子の湯」ではいつも「おしるこ」を頂いて、足を休めて関係者の方が用意してくれている色々な筋肉痛を和らげてくれるスプレーや塗り薬を塗り、リフレッシュさせ最スタートの気持ちになりますね。
しかし、ここから約2kmの登りがきつい!何とかならないかと思いながらとことこと登りを走りながら、歩きながら行けばいつかは頂点に達しますね。後は45kmまで下り専門です。膝への負担を考えながらとんとこ走れる喜びを感じていました。
40km〜45km 此処いら辺もすいすいと走る事が出来ました。正に記録が全てを物語ってくれますね。上記記録を見るとその時の状況がすべてわかります。40km以上走ってきたとは思えない走り方でした。いつもこの地点では個人の家庭の方が水の差し入れをしてくれています。毎回思いますが本当に嬉しく思っています。
45km〜50km もう此処まで来ると平坦な道になり、八ヶ岳とはお別れ。振り返ればよく走ってきたと改めて思います。本当に!
50km〜55km 今回の50km折り返し地点の記録は今までの記録と比べると約30分早く、この地点でも完走の予感を感じました。単純に倍にすると12時間46分でゴールが切れると思ったら嬉しくなってきました。悪くても14時間以内なら完走出来るかなと思いました。走り続ける事が出来ればという条件が付きますが・・・・・。僕は今まで最高で82kmまでしか走った経験がない(四万十川ウルトラマラソン)のでこの先どういう状態になるのだろうという不安感がありますね。此処でも何カ所かで個人の方が水、足の炎症を止めてくれる薬草とかの差し入れをして頂いておりました。本当にいつも有り難うございます。
55km〜60km 59km地点のエイドポイントに至る所ですが、今までそこそこ走ってきたのが嘘のようになる所でもありますね。前の約10kmが下り坂であったのに対してだらだら坂の上りがず〜っと続くのは結構きついですね。精神的にも参ってしまいました。やっとエイドポイントに付いた時には「足がぼろぼろ」さっきまでの元気さは消えてこの先どうしようかと思いました。再度筋肉痛消炎剤のスプレー、塗り薬を付けて思い直して再出発。
60km〜65km 結構、この筋肉消炎剤スプレー、塗り薬が効くんですね。さっきまでの足の痛みが引いてきました。記録が全てを物語る。でも此処は緩やかな下り坂でした。此処でも何カ所かで個人の方が水、足の炎症を止めてくれる薬草とかの差し入れをして頂いておりました。本当にいつも有り難うございます。
65km〜70km 此処はだらだら坂の上りが続いていました。少しでも登りになると結構きついですね。もう一つのレース「71km」のゴールはもうちょいとですね。羨ましくなる瞬間です。この71km付近から小雨と言うか霧雨と言うか降ってきました。
70km〜75km 71kmのゴール地点がエイドポイントと言うのは酷ですね。方や「終わった〜!」と歓喜の声を出して言うのに対して、我々はこれからが本番だというこの違い。きついっす、本当に!
75km〜80km 約72km地点から本コースの多分1番の難関ポイント馬越の峠に掛かりました。此処は早いランナーでも歩いて上ると聞いていたので、ひたすら歩いて体調を整え直そうと思いながら上りました。もう皆が歩いているので隣り合わせて他のランナーの人とも良く話が出来ました。此処が1番よく話しましたね。このあたりで僕は自分の体力に限界を感じてきていました。先ほどまでは「旨くすれば完走出来るかも」と思い続けていましたが、霧雨と寒さ(気温約5度)で体力が奪われて行きました。その内容を一緒に歩いている他のランナーに言おうとしたら、その先は言わないでくださいと言われてしまいました。皆最後の最後まで諦めないでゴールを目指しているのを強く感じる瞬間でした。「79kmの関門を過ぎれば下り坂ですからまた走れますよ」という激励の言葉を頂き走り続ける事が出来ました。不思議と気持ちがまた前向きになってきて完走出来るのではないかと思いましたよ。旨く行けば14時間を切ってゴールイン出来るかも・・・・・。
80km〜85km 此処は馬越の峠を過ぎての下り坂で俗に箱根駅伝で上り坂から下り坂になった時にギアチェンジが出来るかどうかと言うのを聞きましたが、正にその通り、ギアチェンジをする所でした。今までのぼろぼろになった体が嘘のように走る事が出来ました。記録が全てですね。
85km〜90km 此処も前のコース同様ですがすでに下りは終わって殆ど平坦な道になっていました。ただ小雨状態は変わらず走り続けられればそこそこだけど、歩き出すと寒さを感じそうでした。80km〜90kmまでは1km7分で走ることが出来、僕にとってはこの辺はもう「本人未踏の領域」で信じられない感じで走っていました。運が良ければ14時間を切ってゴールが切れるかな?
90km〜95km そう思っていたのも90kmまで。90kmを過ぎるとまただらだら坂の上りが延々と続いていましたね。もう走る元気がない。それでもゴール目指してひたすら早歩きで進みました。少しでも平坦な道や下り坂では走りながら・・・・・。この地点まで来るとゴールまで後何分掛かるかと考えるようになってきました。90km地点では13時間50分でゴールと思っていました。93km当たりで14時間ちょうど。94km当たりで14時間10分でゴールインと言う計算になってきました。気持ちは走ることが出来れば14時間を切ることが出来ると思っている訳ですが、体が言うことを聞いてくれない。平坦な道になっても殆ど早歩きだけになってきました。
更にこの小雨が体を冷やしてきて寒さをとても感じるようになり、このまま後ゴールまでこの状態で行くことがとても危険に感じてきました。気持ちの上では14時間を過ぎてもゴールまで行って未公認の完走をしたいという気持ちもありましたが、此処までこれたのが僕にとっては初めての経験で素晴らしい物でした。これは十分次回に繋がる内容だと思ったので
此処でギブアップ!
95km〜100km ゴール地点で完走者を見ていました。、良く聞く話ですがウルトラマラソンでのゴールは本当に他のレースとは違いますね。フルマラソンも大変ですが100kmは体力、気力の全てを出し切って走ったというのが分かりますね。皆全身で喜びを表現してゴールインして来ていました。次回は僕もこの快感を感じて達成感を満喫してやると思って終わりました。


と言う訳で残念ながら今回も完走は出来ませんでしたが、中身は今までの中では最高の物でした。この最後の5kmを走破して初めて100kmウルトラマラソンだと思いますが、体感的にはこの先にはゴールが待っていると言う感じですね。練習不足と言うことが全てなので更に楽しく走って次回は完走記録にしたいと思います。最後にいつも思いますがこういう大会に於いて沢山の方のボランティアで運営されていると言うことを痛感しますがボランティアの皆さんには有り難うの一言です。また、沿道での声援もとても勇気付けられる内容で朝早くから嬉しいの一言ですね。また来年来ます!


最後に一言
良くウルトラマラソン100kmの部に参加して完走したランナーにどれぐらい走り込めばウルトラマラソンの完走が出来るのでしょうか?
と言うことを何度か聞いたことがありました。殆どの完走ランナーの答えは希望的には1ヶ月に300km、少なくても200kmという答えが返ってきました。
なかなか200km以上を走るのは厳しいですが、今回は180kmほどのランニングで95km走れたので、これからは200km以上をコンスタントに走っていれば100kmの完走は夢ではないと言うことが分かっただけでもとても実りのあるリタイヤであったと改めて思い出す次第です。


ペンション さんかくじょうぎで同室であったゼッケン7211さん71kmは完走出来ましたか?
次回は同じ100kmに挑戦しましょう!!




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