/public.html
日本オーストリア友好 150 周年特殊切手
2018年

    世界を旅して 3
                                         原 田 京 子 

長女が郵便局へ寄ったら売っていたのでどうぞ、と切手シートをくれた。日墺就航通商航海条約が締結されてから 150 周年を迎えることを記念して発行された「日本オーストリア友好 150 周年特殊切手」。
懐かしい絵柄が十枚―ハプスブルク家の居城である王宮、シュテファン大聖堂、アントワネットが幼い頃過ごしたシェーンブルン宮殿、ウィーン市庁舎(ラートハウス)前だろうかクリスマス・マーケット、モーツァルト、クリムトの絵画「接吻」、メランジェ・コーヒーとザッハトルテ、チロル地方の風景であるアルプス山脈、ザルツブルグ音楽祭の模様であろうかウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、そして、ウィーン少年合唱団である。
オーストリアを代表するお菓子やコーヒー、音楽、絵画という文化の華と、16人の子供を産み、結婚させることで近隣諸国と友好関係を結び、国を繁栄させたマリア・テレジア女王のウィーン郊外の別荘シェーンブルン宮殿がテーマになっている。どれも懐かしいが、私にとって、むしろ、我が家にとってというべきであろうか、一番思い出深いのは、何といってもシェーンブルン宮殿であり、ここに日本庭園を贈った。
この事業にかかわった人々のことを思い出す。二十年も経ってみると鬼籍に入られた方も多い。歳月はまさに光陰矢の如しである。