プロツアー東京予選  2000/12/9

初めてのメジャーな大会への参戦です。しかもレギュレーションは、Extended。
普段はスタンダードしかプレイしてないし、
Extendedの大会には今まで一度も出たことがない、つまり全然勝手がわからないという状況で、且つスイスドロー8回戦という長丁場…。ならば最もシンプルで、困った時にはひたすら本体を狙い続ければ良いバーンデッキが自分にはぴったりだ!と思って作ったのが以下のデッキです。(う〜ん、我ながら頭使ってないよなぁ〜)。

ハヤシバーン Arrenged by T
3:炎の印章/Seal of Fire (NE)
4:火葬/Incinerate (IA,MI,5th)
4:焚たきつけ/Kindle (TP)
4:いかづち/Thunderbolt (WL)
4:火炎破/Fireblast (VI)
3:ボガーダンの鎚/Hammer of Bogardan (MI,6th)
2:地震/Earthquake

4:モグの狂信者/Mogg Fanatic (TP)
4:ケルドのチャンピオン/Keldon Champion (UD)

2:精神石/Mind Stone (WL)
2:呪われた巻物/Cursed Scroll (TP)
16:山/Mountain
2:カープルーザンの森/Karplusan Forest
3:流砂/Quicksand (VI)
3:不毛の大地/Wasteland (TP)

サイドボード
4:紅蓮破/Pyroblast (IA,5th)
4:地に平穏/Tranquil Domain (MI)
2:投火師/Fireslinger (TP)

2:カープルーザンの森/Karplusan Forest
2:真鍮の都/City of Brass

1:知られざる楽園/Undiscovered Paradise (VI)

 デッキ名に「ハヤシバーン」とあるのは、昔ハヤシさんという人がつくばの大会で優勝した時のバーンデッキをベースにしているからです。特徴は「本体にダメージが入らないようなカードは入ってない」という点と、「赤バーン対決で絶対に負けない」という点です。
通常、赤でダメージ効率が良いクリーチャーというと「ジャッカルの仔/Jackal Pup」や「ボール・ライトニング/Ball Lightning」で、使用する人も多いのですが、これらは赤を相手にした時には、まるで使い物になりません。また先制攻撃を持ったブロッカーや壁がいる場合など、攻撃が通らない場面が
ある為、使用していません。代わりに採用しているのが「ケルドのチャンピオン」で、こいつは場に出た時にプレイヤーに3点ダメージを与えるので無駄になることがないし、さらに攻撃が通れば追加で3点。しかも除去されなければエコー・コストを支払って場に残ることもできるという非常に優れたクリーチャーです。

サイドボードからは緑の「地に平穏」が入ってきます。ということで、緑マナが出る土地がメインにもサイドにも散らしてあるのですが…そう、Extendedならデュアルランドが使えるのに、持ってないので「カープルーザンの森」なのです! Taigaなら「火炎破」のコストにできる為、問題なくメインに4枚入れたのですが。そのおかげでサイドボードのスペースがかなり削られてしまってます
 なぜそうまでして緑にこだわるのか?
 それは「寒け/Chill」や「赤の防御円
」が恐いというのもありますし、今流行っているらしい「ネクロ・ドネイト」「パンデ・バースト」といったデッキが、いずれもエンチャントに頼ったデッキなので、「他の赤カードを用意するよりも余程役に立つに違いあるまい」と思ったからです。

1回戦 VS パンデバースト
いきなり渦中のデッキ、パンデバースト。「伏魔殿/Pandemonium」と「はじける子嚢/Saproling Burst」のコンボで21点ダメージを与えるというデッキ。とは言っても、それらのエンチャントは普通に場に出すのではなく、「直感/Intution」等の青のサーチ系カードで墓地に落とし、「補充/Replenish」で一気に場に出すという、なかなかインチキくさいデッキだ。
1本目: 相手はデュアル・ランドをいっぱい出してくる。う〜ん、Extendedって感じ。それを「不毛の大地」で破壊する。2つほど壊すと相手はかなり困ったようだ。適当に火力を叩き込み、あと2点くらいまで削ったものの、「補充」を打たれ、相手のコンボが決まってしまう。

サイドボード:「投火師」以外全部IN。抜いたのは「流砂」「地震」といった対クリーチャー用カードと、「ボガーダンの鎚」「呪われた巻物」のような遅いカード。
2本目:適当に火力を打っていたら、いつの間にか勝った。(バーンはこれだから楽で良いね。)
3本目:2ターン目に相手が「寒け」を出した。しかし、即座に壊すと、次のターンにお代わりを出される可能性があるので、1ターン見送り、次の相手のターン終了時に「地に平穏」をプレイ。すると相手はデモコン(Demonic Consaltasion)をプレイし、Force of Willを手に入れ、これをカウンターした。しかしその時、コンボ構成要素である「伏魔殿」と「はじける子嚢」が2〜3枚墓地に落ち、ゲームからリムーブされた。ニヤリ。その後、ドローの悪さに苦しむ相手に、「寒け」を我慢したまま2マナ余計に払って火力を打ち続ける。相手も必死にカウンターするが、火力の数では負けない。最期は「ケルドのチャンピオン」の6点でトドメを刺す。

結果:2勝1敗

2回戦 VS 青黒・土地戻し
「吠えたける鉱山/Howling Mine」を出してドローを補助し、「ブーメラン」等の戻し系カードで相手の土地を戻しまくり何もさせない、という変則的なデッキ。おそらく今のExtended環境をメタゲームした結果であろう。

1本目:相手が「ロボトミー」をプレイ。レスポンスで土地をサクって「火炎破」を使っておく。相手はこれを「誤った指図/Misdirection」して、こちらのFanaticを除去!う〜ん。場のFanaticを失った上にデッキから「焚きつけ」を抜かれてしまった。しかし、その後「ケルドのチャンピオン」が2回くらい走り、焼殺。う〜ん、チャンピオン強ぇ。(場に出た時に3点与えるので、ブーメランでも戻せんのよ)
サイドボード:1戦目とほぼ同じサイドボード。「投火師」以外全部IN。

2本目:今度は相手のブーメラン攻勢が非常に冴える。「吠えたける鉱山」も4枚貼りされて、ライブラリーがみるみる削られていく。たまにプレイする呪文は「水流破/Hydrobloast」等でカウンター。…と、完全に相手のペースだったので、こういう場合はとっとと投了するに限るのだが、1点確認したいことがあって粘っていた相手が「寒け」をサイドボードINしたかを見極めたかったのだ。すると終盤になって、ようやくそれが出た!それさえ確認できれば良い。投了。
3本目:2ターン目に「寒け」を貼られる。さっそうと破壊。2本目の様子からして、デッキに4枚は入れてないだろうと見たからだ。で、今回も相手の土地戻し攻撃が始まったが、迅速に火力を叩き込み、トドメは「火炎破」で勝負を決めた。
結果:2勝1敗

3回戦 VS 赤単ポンザ
相手がよく喋る人で、試合前に「へぇ〜、Extendedの大会出るの初めてで2連勝なんて凄いね。でもここらでちょっと厳しさを教えないとね。」などと言っている。とりあえず「お手柔らかにお願いします。」と挨拶する。
1本目:相手が山をセットしたので、バーンかと思いきや、「火薬樽/Powder Keg」などを出してきた。そんなものは、火力ばかりのこのデッキに対しては何の役にも立たない。瞬く間に相手を焼き尽くす。
サイドボード:なし。
2本目:場に出た時に3点ダメージを与えた「ケルドのチャンピオン」を、相手は手札を1枚リムーブしてPyrokinesisで除去。予想通りのカード・アドヴァンテージに嬉しくなる。1戦、2戦とカウンター有りのデッキを相手にして来ただけに非常〜に楽に感じた。迷うことなく「火炎破」を叩き込んで快勝。(厳しさを逆に教えちゃいました。)
結果:2勝0敗

4回戦 VS 緑赤ステロイド
1本目:それってExtended?と疑いたくなるくらい、妙に普通っぽい赤緑ステロイド。デュアルランドどころか「カープルーザンの森」すら出て来なく「不毛の大地」が無駄にたたずんでいる。「地震」でガーッと焼き払ったりしてクリーチャーを除去し、相手のライフを残り5点に追い詰める。こちらは残り9点。相手は場に「ラノワールのエルフ」1体。こちらは「呪われた巻物」。手札には「ボガーダンの鎚」。こんな状況だったので、思わず「もう勝った」と油断してしまい、メインフェーズにハンマーを打って、相手にターンを渡してしまった。するとまずエルフに「怨恨/Rancor」が付いて攻撃、3点。「火葬」で3点。「火炎破」で4点と、10点くらって負け。
ターンエンドにScrollで2点与えて次のターンにハンマーを打てば勝ちだったのに…。なんたる不覚!

サイドボード:「投火師」をIN。
2本目:適度にクリーチャーを焼き、適度に本体を焼き、楽勝
3本目:「ブラストダーム」のパンチをFanaticが受け止め、本体に1点。お次は3点与えたチャンピオンがブロック。実にかわいいクリーチャー達だ。楽勝

結果:2勝1敗

5回戦 VS 緑青 WinterOrb
1本目: 「極楽鳥」や「クィリーオン・レンジャー」を焼く。デュアルランドがウジャウジャ出てきたので「不毛の大地」でテキトーに壊す。相手はマナソースを押さえ込まれ、苦しそうだったが、「冬の宝珠/Winter Orb」が出てきて戦況は一変。それでも、それだけなら我慢して火力を打ち続ければなんとかなったが、さらに「適者生存/Survival Fittest」で「スパイクの飼育係/Spike Feeder」を持ってこられてしまった。この4点ライフ回復はバーンデッキにとって絶望的にツラい。トドメは「対立/Opposition」でロックを決められる。う〜ん、相性最悪。
サイドボード:「投火師」と「紅蓮破」をIN。
2本目:だいたい1本目と同じような感じ。負け。ちょっとコレはデッキの相性的に無理だね。
結果:0勝2敗

6回戦 VS 白単ウイニー
1本目: 攻撃が通った時にエンチャントを破壊する「サルタリーの幻想家/Soltari Visionary」が出て来る。なるほど、これもメタゲームの産物なのだろう、と思いつつ「焚きつけ」で焼く。次に「十字軍」が置かれ、「サルタリーの幻想家」が2体出てくる。3点「地震」で流す。ここまでやれば、
後は火力を次々と本体に叩き込み、勝利。

サイドボード:「紅蓮破」以外全部IN。抜いたのは「不毛の大地」「精神石」「ボガーダンの鎚」「いかづち」。
2本目:「魂の管理人/Soul Warden」ら、クリーチャーが計3体場に出る>「地震」で一掃。プロテクション赤の「サルタリーの僧侶/Soltari Priest」が出る>「流砂」で牽制、Scrollで除去。「十字軍」2枚貼り>「地に平穏」で一掃。という、まったくもって理想的な展開で楽勝。(相手からしてみれば最悪な展開だったんだろうなぁ。)
結果:2勝0敗

7回戦 VS パンデバースト
1回戦目と同じパンデバースト。
1本目: ポコポコ焼いていって、あと3点というころまで追い詰めるが、トドメの「火炎破」をForce of Willでカウンターされ、相手のコンボが先に決まる。手札には「火葬」もあったので、もう1マナ出れば勝てたのに。
サイドボード:「投火師」以外全部IN。
2本目:相手が土地事故っぽいのをさらに「不毛の大地」で追い討ちする。苦しくなった相手が、墓地に「はじける子嚢/Saproling Burst」が2枚という状態で、「補充」を打つ。こちらは待ってましたとばかりに「地に平穏」をプレイ。相手もForce of Willでカウンターするが、「地に平穏」は手札に2枚あったのだ。で、焼殺。

3本目:相手が「大慌ての捜索/Frantic Search」をプレイしたので「紅蓮破」で弾こうとしたらForce of Will。速攻でコンボが決まって負け。
結果:1勝2敗

 

 

 

 


結果: 5勝2敗(8回戦目はやらずに退場)デュエル:11勝7敗

Extended初参戦の割にはまずまずの戦績で、それなりに満足でした。
やはりデュアルランドを多用したデッキが多かったので、「不毛の大地」は4枚にし、サイドボードには「ドワーフの鉱夫/Dwarven Miner」を装備していれば、もう少し勝率を上げられたと思います。それと、やはり「Taiga」はできれば4枚欲しいですね。

ケッサクだったのが一緒に行った松元君で、彼もまたバーン(ボールライトニングや投火師を使ったタイプ)で出たのですが、デッキ登録の際に「呪われた巻物/Cursed Scroll」を書き忘れてしまい、結果、1マッチロス+Scrollを全て「山」と入れ替えという処分を受けてしまいました。その結果、土地26枚などという変なデッキになってしまったのですが…、なんとそのマッチロス以外無敗のまま7回戦まで勝ち進みました。
 当たった相手が、ポンザやポックス、WinterOrbを置くデッキなどだったそうで、「Scrollより山の方が便利だった」ということでした。さらに、7回戦目は土地事故で死んだようです。(なんてこったい!)