第10回 CCC 98/12/20
僕の母校である、筑波大学のマジックサークルが主催する大会です。
といっても僕がマジックを始めたのは卒業後なので、サークルのOBではありません。大会も最近出てなかったので、6月の取手以来、半年ぶりです。
人数が多かったのでAB、2ブロックに別れて、スタンダードのスイスドロー6回戦が行われました。

以下、今回持っていったデッキのレシピです。

Survaival Nightmare Deck 使用可能セット:5th、TP、SH、EX、US
エンチャント8枚
4:適者生存 Survaival Fittest (EX)
4:繰り返す悪夢 Recurring Nightmare (EX)

クリーチャー23枚
4:極楽鳥 Bird of Paradise (5th)
4:花の壁 Wall of Blossoms (SH)
4:スパイクの飼育係 Spike Feeder (SH)
2:ゴミあさり Scavenger Folk (5th)
1:新緑の魔力 Verdant Force (TP)
1:ルアゴイフ Lurgoyf (5th)
1:スパイクの織り手 Spike Weaver (EX)
1:雲を追う鷹 Cloudchaser Eagle (TP)
1:貿易風ライダー Tradewind Rider (TP)
1:暗黒の雛 Dark Hatchling (US)
1:スラルの外科医 Thrull Sergeon (EX)
1:貪欲なるヒヒ Ravenous Baboons (EX)
1:陶片のフェニックス Shard Phoenix (SH)

その他7枚
2:砕土 Harrow (TP)
2:地震 Earthquake (5th)
2:ロボトミー Lobotomy (TP)
1:生ける屍 Living Death (TP

  土地22枚
10:森 Forest
2:沼 Swamp
1:山 Mountain
4:真鍮の都 City of Brass (5th)
2:カープルーザンの森 Karplusan Forest (5th)
2:ヴォルラスの要塞 Volrath's Stronghold (SH)
1:硫黄泉 Sulfurous Spring (5th)

サイドボード
4:溶融 Meltdown (US)
3:紅蓮破 Pyroblast (5th)
2:秘儀の研究室 Arcane Laboratory (US)
1:解呪 Disenchant (MI)
1:スクラーグノス Scragnoth (TP)
1:猫族の戦士ミリー Mirri,Cat Warrior (EX)
1:エルフの抒情詩人 Elvish Lyrist (US)
1:屍肉クワガタ Carrion Beetles (US)
1:水蓮の花びら Lotus Petal (TP)

「適者生存」「繰り返す悪夢」のコンボを最大限利用するデッキです。(巷ではNWOと呼ばれているようですが、その呼び方は好きじゃないので却下。)
本当はジンデッキで出たかったのですが、最近スーサイド・ブラックと呼ばれる超高速ウイニーが幅を利かせているので(と聞いて)、クリーチャー戦に対して耐性のあるこっちのデッキを選んでみました。
またもう一つ、今猛威を振るっているデッキに(こっちが本命)、「トレイリアのアカデミー」を使ったスーパー・コンボ・デッキの存在があります。これにどう対応するかを研究する為、海外のwebサイト(Magic Dojo)のレシピを参考に、組んでスパーリングを行ったのですが(ありがとう松元くん!)、これが本当にメチャメチャ強くて話にならない!で、いろいろサイド・ボーディングしているうちに、サイドのほとんどのスペースをそれ対策に割くことになってしまいました。しかしそれでも勝率は五分五分くらい。ならばいっそのこと対策辞めるか…とも思ったのですが、上のリストのようになってしまいました。はたして結果はいかに!

1回戦 VS 緑(5色) 命綱スパイク・デッキ
いきなり凄いデッキと当たってしまった。
ライフライン(命綱)を出して、スパイクを何度も利用するデッキ。しかもおかしなカード裁定になっている。「神の怒り」を打ってもクリーチャーは全部場に戻ると言うのだ(非常に納得いかん)。
そしてスパイク。「濃霧/Fog」付きクリーチャー、「スパイクの織り手」を出しているので攻撃が全く通らない。しかも「スパイクの飼育係/Spike Feeder」で毎ターン4ライフずつ回復。俺もフィーダーを出してお互い回復しまくり、
ライフが二人とも60以上になった。こんなのマジックじゃないよ!
で、そこからどうやって崩していったかと言うと、まずは「ロボトミー」。手札には「投げ飛ばし/Fling」が。ははぁ、これで「スパイクの兵士/Spike Soldier」をでっかくして投げ飛ばそうと言うのだな。とりあえず抜く。次にもう1発ロボトミ−。手札にはLifeline。やった!!
それから「ゴミあさり」でLifelineを除去して、リビングデス。後はVerdant Forceやら18/19ゴイフやらでブンブン殴って60点削り切る。1本目だけで40分くらいかかった。ふぅ。
結果:1勝0敗

2回戦 VS 白赤 土地サクリ・デッキ
「しもべの使い/Oath of Lieges」を貼って、「ペガサスの暴走/Pegasus Stampede」や「報酬獲得/Reaping Rewards」といった土地をサクリファイスするとバイバックするカードを使う変わったデッキ。(さすがつくばだ。)それらを火力で補助してある。
1本目:「適者生存」「繰り返す悪夢」を使って速攻でVerdant Forceを召喚。軽く撲殺する。
2本目:試合時間
は長めだったが、特にピンチという場面もなく、楽勝。最後は7点の地震で決めた。
結果:2勝0敗

3回戦 VS 赤単 ハヤシ・スライ
やばいっ、ハヤシさんと当たってしまった。
「クレイジー」という言葉はハヤシさんのためにある、と言っても過言ではないくらい、尖りに尖ったデッキで毎回入賞してくる強者中の強者。もちろん優勝も何度もしている。間違いなく、前半の山場だ。
1本目:ゴブリン達で次々と攻めてくるが「花の壁」で防いで、4ターン目に「ロボトミー」を打つ。ここで「火葬」を抜くことに成功。それだけではない。なんと言ってもデッキを見られたことが大きい。ハヤシさんのことだから、何が入っているか分からない。「騙まし討ち/Sneak Attack」などを警戒したが、そういうコンボ要素は一切なく、ひたすら高速化されたスライのようだ。「巻き物/Cursed Scroll」すら入っていない。その後はFeederを回してライフを戻しつつ、Verdant Forceを召喚。こうなっちゃえばこっちのもの。
2本目:今度は壁を2ターン目に出せない辛い展開。ライフが5になる危険を冒して3点地震でゴブリン達をなぎ払う。するとすかさずショック&火葬で焼殺された。さすがはハヤシさん。手札は火力だらけですか。
3本目:またまたゴブリンの猛襲。つらいぜ。地震で一掃。すると本体に火力を打ち始めてくる。これは経験上、
かなりの危険信号。火力の射程圏内に入ったということだ。攻めをちょっと遅らせてFeederでライフを戻すことを先行させる。そしてタイミングを見計らってのルアゴイフ。勝った!

…後で聞くところによると、あの時手札は火力だらけで、あと1枚火力を引かれていれば終わるギリギリの状態だったそうです。えらいぞFeeder!
ちなみにデッキも後でじっくり見せてもらいましたが、やはり
スーパー・クレイジー!17枚までにしぼった土地は全部「山」で、速度のみを追求した高速ウイニー。しかもサイドにまでArc Lightningが3枚!!
ハヤシさんは残りを全勝で飾り、3位に入賞しました。
結果:2勝1敗

4回戦 VS 青白パーミッション
3連勝で迎えた4戦目、相手は俺のメタゲームを外す青白のパーミッション・デッキ。
1本目:「謙虚/Humility」を出してきたがEagleで壊す。Feederとか猿とかでチマチマ殴っていたら勝った。相手は土地ばかり引いていたようだ。
2本目:今度は相手が土地を思うように引けないらしい。平地ばかり出て、青マナが出ない。追い討ちをかけるように猿で壊す。楽勝。
なんだか相手のデッキがよく分からなかったのですが、「勝ち手段は何ですか?」と聞くと、「丸砥ぎ石」でライブラリーを削る、ということでした。
結果:2勝0敗

5回戦 VS 青単 トレイリアン・ブルー
ついに当たってしまった今回最大の仮想敵、「
トレイリアン・ブルー」!!
1本目:相手の回りがそれほど良くないようで、わりとこちらに行動を許してくれる。手札には赤い猿がいて、場には「トレイリアのアカデミー」。もう猿が出たくて出たくてたまらなくなっているが、森しか出ていない緑単状態で赤マナが出ない!結局、
相手のコンボが炸裂、死亡。
ここで、怒涛の14枚サイドボードイン!はたして前日の研究の成果はあるのか!?
2本目:初めの手札を見て、
俺の心に一筋の明光が射した。Meltdownが2枚、Pyloblast1枚、カープルーザンの森もある!相手が順調にアーティファクトを並べていく。焦るな焦るな。手の内のアーティファクトを出し尽くすタイミングを待つのだ。頃合いを見計らった3ターン目、2点Meltdown!決まった!場に並んだアーティファクトが一気に5個くらい溶けていく。気持ち〜、よだれ出そう。
こうなってしまえばもうこっちのもの。赤子の手を捻るように殴って勝つ。
3本目:Meltdown再び。ゴゴゴゴゴー!!さすがに4本入れておくと違うね。会心の勝利!
いや〜、前日の感じではサイドボーディング後でもそうそう勝てるもんじゃないと思っていたので、ここで勝てたのは非常に嬉しかった。この1勝だけでもサイドで対策した甲斐はあったなぁ。
ちなみにこのアカデミー使いの人は2位になりました。
結果:2勝1敗

6回戦 VS 青単 トレイリアン・ブルー
さぁ、ここまで全勝で迎えた最終戦。ここまでで全勝は俺一人なので、ここで勝つか引き分ければ俺の優勝。で、またまた当たってしまったトレイリアン・ブルー。もうやめてよ〜。さっき勝ったのはたまたまなんだからさぁ〜。
1本目:
成す術なくコンボを回され死亡。デフォのままだとホント、見てるだけ。全然耐性ない。
でもここで怒涛のサイドボード。うりゃ〜!
2本目:なんと、2ターン目に
秘儀の研究室/Arcane Laboratoryを貼れた!勝った!その後、Capsizeがデッキにあるのか知らないけど、相手が粘る。でも撲殺。
3本目:前半、「ゴミあさり」などでチマチマ妨害。そう簡単にはコンボは作らせない。相手が焦り出し、こちらが手札1枚、相手が4枚という状況から「意外な授かり物/Windfall」を打ってきた。お互い3枚ドロー。するとなんとそこには
ロボトミーが。
おもむろに打ってみると、相手の顔が引きつる。通った!「精神力/Mind Over Matter」抜き!!これでほぼ勝ったも同然、と思っていたら
さらに「ロボトミー」をツモる。またまた、おもむろに打ってみると今度は「天才のひらめき/Stroke of Genius」!後ろで見ていたギャラリーもあきれている様子。その後は骨を抜かれた人間を殴っているような感じだったんだけど、あと1回殴れば勝つ、というところであえなく時間切れ。でも引き分けでも良いのだ。優勝だ!
結果:1勝1敗

総合結果:5勝1分(デュエル:10勝3敗) 優勝!
いや〜、今回は良い感じで戦えました。ランド事故ってのも無かったしね。
前日のアカデミーを仮想敵とした調整が見事に適中して、5戦目、6戦目と連破できたのが大きい。(ありがと〜、松元く〜ん)。極端なサイドボードも正解でした。

 

エキシビジョンマッチ
実は表彰式の後、Aブロックの優勝者対Bブロックの優勝者のエキシビジョンマッチというのがあったのです。で、別ブロックの方の優勝者もまた同系統のデッキ、巷で言うところのNWOでした。
違う点は、向こうの人は「流浪のドレイク/Peregrine Drake」を「繰り返す悪夢」で回す無限コンボが仕組まれているところ、アカデミー対策を全くしていないところです。実際、僕の方のブロックでは2位と5位にアカデミーデッキが来ましたが、そっちのブロックでは、もっと速い段階でアカデミーが敗れてしまい、上位の方は当たらなかったようです。

1本目:4ターン目、いきなり「ロボトミー」炸裂!「適者生存」をリムーブした。後はその優位性をキープし、じわじわと優位さを失わないように絞め殺す。が、30分以上もかかってしまい、ギャラリーはすっかり飽きてる。この手の同系対決ってどうしても時間かかっちゃうよなぁ…。
2本目:向こうが「ゴブリンの砲撃/Goblin Bomberdment」を場に出し、極楽鳥が弾になってこちらの極楽鳥に飛んでくる。で、
本日初の土地事故。極楽鳥が落とされたのが痛い。何もできずに負け。
3本目:「スラルの外科医」で相手の「繰り返す悪夢」を落とす。割と有利な展開が続いていたが、
集中力が切れてきた。遠くから、「うぉ〜、ラースのドラゴォォォン!」といった楽しそうな声が聞こえてくる。その隙に、相手に無限コンボを許してしまう。多分後ろで見ていた人には「すごくプレイングぬる〜い」と思われたんだろうなぁ…。負け。