日本人の死因ワーストワンに、癌がなってから久しいですな。

 ワテが医学の図鑑を読み出した頃の統計では、

 一位は脳卒中だったんですけどね。

 さて、その癌の中で一番多いのが胃がんですが、

 こちらでも順位変動が起こりつつあるかも。

 食生活の欧米化、はたまたピロリ菌の撲滅が効を奏してか、

 胃がんは、減少傾向にあります。 

代わりに台頭してきたのが、肺がん、です。

 下がらない喫煙率に、大気汚染がダメ押ししているんでしょうな。

 

 さて、その肺がん、大別して四つに分類されます。

 扁平上皮癌、腺癌、大細胞癌、そして、小細胞癌。

 上皮とか腺というのは、組織の分類です。

 それが名前につくということは、その組織に近い癌、といえます。

 組織名がつかない他の二つは、似ている組織がない。

 これは、悪性の度合いを示してもいます。

 癌は、体内組織の反乱です。

 秩序に従う細胞と違いが大きいほど、その秩序が乱れます。

 扁平上皮癌や、腺癌は、似ている細胞があるわけですから、 まだしも差異が小さい。

 でも、大細胞癌や小細胞癌は、正常細胞とかけ離れていて、 好き勝手もはなはだしくなるわけです。

 病勢の進行も早く、転移も初期から起こり、予後も悪くなります。

 

 これを、癌の立場からみると、素早い繁殖ができている、 生存戦略としては、有効といえます。

 細胞は、発生の段階で分裂する際、機能を専門化していきます。

 これを分化といいます。

 大細胞癌や小細胞癌は、役割分担をするように分化していないので、 未分化な癌と呼ばれます。

 未分化、要するに未成熟なほうが、生き残りに長けている。

 

 同じような事例が、生物個体同士の自然界にもあります。

 ユニークな外見で人気のウーパールーパーがいますよね。

 彼らは、両生類、サンショウウオの仲間です。 

ところで、両生類は、子供の時はエラ呼吸、成長すると肺呼吸になる、と教わりませんでしたか?

 オタマジャクシはカエルの子〜♪ ですもんね。 

これが、ウーパールーパーには、当てはまりません。

 彼らは、両生類だというのに、大人になってもエラ呼吸のままの場合があります。

 幼態成熟といいます。

 生殖機能は成熟して、子孫が作れるようになる。 でも、他は、子供時代と同じままなんです。

 肺呼吸となれば、活動範囲が広がるから、そのほうがいいじゃん! というわけでもないみたいです。

 幼態成熟だと、再生能力が保たれて、寿命が伸びるらしいんです。

 未成熟なほうが、適応能力が高い。

 未分化の癌と、似てませんかね。

 

イラストは、相変わらず、本文と関係ないッス。

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