◎4月中旬
1992年から飼育し、2002年に雄の成体になった4匹が死んでしまった。2つの水槽(180cm)の1つのすべての個体で、原因は水質悪化だと考えている。カブトガニは、冬の間は活動しないために海水交換も期間を開けていたが、「まだ大丈夫だろう」という飼育者の慢心の結果である。もちろんポンプ、フィルターは働かせていたのだが。取り返しのつかない事態に大ショックである。初めて雄にまで育ててきたのに、油断が招いた結果である。
6月現在、飼育中の1992年産は、雌1、雄1、亜成体3である。亜成体のうち、黄褐色(後期幼生の普通の体色)の1匹は食べなくなっているので来月にでも脱皮しそうである。しかし、あとの2匹は、体色は成体と同じだが、形態は幼生のままである。まださかんに食べており、幼生と成体のどっちつかずの状態ではないかと思える。今後どのように変化するか、注意したい。
◎8月
幼生の色のまま残っていた14齢は、6月初めから食べなくなり、脱皮準備に入っていたが、やっと8月8日朝になり脱皮を始めたことが確認できた。脱皮を終了したのは夜午後12時を過ぎていた。雌になった。これで16齢の雌は見られないことになる。15齢の亜成体?は食べており脱皮の気配はない。
7月中旬につがいの15齢雌が卵を産んだようだ。20数個確認、しかしすべて黒っぽく変色し、発生は続かなかった。
それ以後、15齢の亜成体がつがいになった。8月8日に卵を確認。砂の中ではなく砂の表面に出ている。変色卵もあるが、正常な卵もある。その後毎日ぱらぱらと見つかる。
・つがいになった15齢(亜成体?)について、形からはまだ成体ではない(後の棘は短くない)が、体機能とすれば雌の成体ということになる。
・この卵が発生を続けふ化すれば、2世誕生である。
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