長唄 雨の五郎
立方 萩井延壽

曽我兄弟の五郎時政に取材した多くの舞踊曲の中でも代表作です。
五郎が傘をさして遊女の化粧坂少将のもとへ廓通いする姿で、そのうちに仇を狙うといった
武張ったところを交えての華やかな舞踊です。
ここでは荒事風な豪快さと、和事風な柔軟さが大変巧みに組み合わされ、
いかにも歌舞伎風な扮装も、派手で引き立つように出来ています。