2003/06/20 (金) 野外飛行: 長崎→山口宇部
本日はNRKと一緒にTKKに行きます。TKKでの訓練の様子を見学しがてらシミュレータも体験してもらおうというわけです。お昼過ぎにTKKに到着し、さっそく例の仕出し弁当をふたーりで食します。
その後、昼休み中ですが、松本さん(主にヘリの教官)が「どうせだからやったことないヘリのシミュレータをやってみますか?」ということで、NRKはいきなりヘリをやることになりました。Frasca 342というやつです。こりゃ見ものだ(^^)。
簡単にヘリの操縦方法を教えてもらいながら早速開始です。離陸やホバリングはちょっと難しそうですが、上空に行ってしまえば固定翼とそんなにかわらないようで、左右の旋回などはなかなかうまくやっているようです。
最後はILSアプローチの位置に機体を持ってきて(シミュレータの設定で)、そこからILSアプローチです。といっても、基本的にビジュアルを参考に降りて行きます。かなり操作が微妙なようですが、なんとか着陸。でもちょっと「ドスン!」という降り方(落ち方?)で、本人曰く「くやしー!」だって(^^)。
今度は私の訓練です。ところで以下に記述する私の飛び方には、実は大きな間違いがあります。教官はそれを知っていてあえてそのままにしているので、私はその時は気づいていません。あとでブリーフィングでそれを指摘されることになります。さて何でしょう(^^;)?
本日は長崎からレディオ空港の山口宇部(RJDC)に行きます。出発方式、ルート、アプローチなどについて出発前のブリーフィングで教官と確認しますが、教官曰く「長崎から宇部方面に向かう時は、SIDとしていつものREVERSAL ONEじゃなくて、NORTH FOURがほとんどです。ですから今日はNORTH FOURで出発しましょう。距離はちょっと遠回りになりますが、宇部までは近いのでちょうど良いんじゃないですか(^^)」とのこと。了解です。さっそくNORTH FOUR DEPARTURE、Fukuokaトラジションの飛び方をレビューしておきます。
山口宇部までのクリアランスが出ました。長崎のR/W 18から出発。R/Wヘディングで500ft以上に上がって右旋回でヘディング360°にし、OLEの330°ラジアルをインターセプトしてアウトバウンドして行きます。
巡航高度の7000ftでレベルオフ。このままOLEの330°ラジアルをトラッキングしつつ26DMEのSASEBO-V intまで進むことになります。レベルオフしたんだからここで測風したいのですが、SASEBO-Vまでは距離が微妙です。そこでGSの測定を3分間でやってみることにします。
GSを測定すると156kt。WCAは右に3°、TASは153ktなので、風は080°から10ktってところでしょうか。DGCへのETAや、DGCから宇部VOR (UBE)までのGS、ETE (ETA)、WCAなどを求めておきます。
# ところが、私TASの計算を間違っていて(本当は156kt)、ちょっと方位がイマ
# イチなのでした。TAS 156ktだとすると060°から10ktとなります。
測風の後、NRKにコパイ席に座ってもらい、シミュレータの訓練を体感してもらいます。でもコパイ席にはビジュアルがついていないので、あんまりおもしろくないかも(^^;)。
SASEBO-V到着。ここからはFukuokaトランジションとして、福岡VOR (DGC)に063°コースで向かいます。途中福岡レーダーにハンドオフされ、トラフィック情報などをもらいつつ進みます。
DGCに近づいてきました。と、ここで教官が「DGC通過後のコース、ヘディングなどは?」と言いますので「えーと、コースは077°、ヘディングは...080°、高度7000ft、UBE ETA xx分」などとコールします。実機でもこういうコールはするだろうということで、今のうちにこういうことを言うクセをつけておくべしです。
なんて言っている間にそろそろDGCです。と、ここで教官が「DGCからUBEに向かうコースの5nmくらい先にCBがあるとします。どうしますか?」と言います。あ、うっ(^^;)。「えーと、コースを30°北側に変針して10nmくらい進んでCBをよけることにします。それからUBEにダイレクトで向かいます。」福岡レーダーにコンタクトします。
- P: Fukuoka radar, JA5300 request.
- C: JA5300, Fukuoka radar, go ahead.
- P: Request route change after DGC to avoid CB, heading 050, 5300.
- C: 5300, roger, route change approved, depart DGC heading 050, report clear of WX.
- P: Depart DGC heading 050, report clear of WX, 5300
なんてやっているうちにDGCをちょっと過ぎちゃいました。もっと余裕をもってコンタクトすべきでした。気を取り直して050°ヘディングでDGCをデパートします。あついです。
DGCから10nmでCBをクリアしたと想定します。
- P: Fukuoka radar, 5300, clear of WX.
- C: 5300, roger, direct UBE.
- P: Direct UBE, 5300.
今乗っているラジアルを特定して、これをトラッキングしてUBEに向かいます。
ところでコパイ席を見てみると、NRKがうたた寝をしています。曰く「乗り心地が良すぎて思わず眠っちゃったよー」だって(^^;)。
福岡レーダーから福岡コントロールにハンドオフされ、更に進みます。プランではUBEから24DMEでEOCとして降下開始の予定です。そろそろだなーと思っていると、福岡コントロールからアプローチクリアランスが出ます。
- C: JA5300, Fukuoka control, cleared for approach to Ube airport.
- P: Cleared for approach, 5300.
アプローチクリアランスが出たのでここから降下開始。10DMEくらいで宇部レディオにコンタクトするよう言われます。
- C: JA5300, contact Ube radio 118.05.
- P: Contact Ube radio 118.05, 5300...Ube radio, JA5300, 10nm W of field, leaving 6000 for 3000, we have approach clearance.
- C: JA5300, Ube radio, say type of approach.
- P: VOR DME ILS Rwy 07 approach, 5300.
- C: 5300, roger, report high station.
- P: Report high station, 5300.
UBE上空で3000ftになるよう降下して行きます。ところで、私は077°コースでUBEにやって来ました。でもこれからやるアプローチの中間進入はUBEから263°で開始します。そうするコースを反転しなくてはなりません。こういう時は公示されているホールディングパターンを利用してコース反転を行えば良いですね。
UBE上空通過。レディオにハイステーションを通報しておきます。ここからオフセットエントリするかのごとく飛びます。ホールディングのインバウンドコースが250°でレフトパターンなので、UBEの100°ラジアルでアウトバウンドすれば良いですね。1分飛んで左旋回で250°コースのインバウンドレグに乗ります。UBE通過後、中間進入開始です。あれっ? ハイステーションの通報は、最初のUBE通過時じゃなくて、コース反転した後の2回目の通過時に行うべきだったかな?
UBEの263°ラジアルでアウトバウンド。8DMEくらいでベースターン開始。2000ftを維持しつつ60°カットでファイナルコースの069°に乗ります。6.1DMEでGSに乗って降下開始。後はいつのもごとくILSに乗って降りていきます。
DA+500ftで"Stabilize"をコール(LLZとGSに乗って安定していることを確認)、DA+100ftで"Approaching to minimum"をコール、DAに降りてもR/Wは視認できません。"Minimum、missed approach!"をコールしてミストアプローチします。
ミストアプローチの手順に従って上昇し、再びUBE上空に戻ってきます。ちょっと余裕のない「戻り方」だったのか、もうすぐUBEの上空に到達しちゃいそうです。
UBE上空にあと少しというところでアプローチクリアランスが出ます。あー、微妙なタイミング! この時点でサイレンスコーン状態なのでもう一度ホールディングパターンに入りつつリードバックします。アウトバウンドレグを短く飛んで再びUBE上空に達します。ここからは先程と同様に中間進入を開始します。
今度はDAでR/Wが視認できました。無事着陸。
ブリーフィングでは、
- 測風は、今回短いレグで行ったが、より長い次のレグでも再度測風した方がもっと正確である。試験対策ということでいえば、そういう姿勢を見せるだけでも試験官のもつ印象は良くなるものだ(^^)。ちなみに風は算出が「080°から10kt」、実際は「050°から15kt」だった。TASの算出もちょっと違っていたようだ。
- 変針の5分前くらいになったら、次のコース/ヘディング、次のフィックスのETAなどをコールアウトするようにしよう。訓練や試験のためということもあるが、エアラインのように2人で操縦する場合、お互いの認識を共通にする意味でも重要である。
- UBE上空でのハイステーション通報は、中間進入開始時(2回目)に行うべし。
- 今回1つだけ大きな間違いがあった。福岡コントロール(ACC)から"cleared for approach"が出た時、それだけでは降下してはいけない! アプローチのある空港の場合は、MEAより低い高度に降下する指示などはアプローチが行うことになっている。
一方、レディオ空港のようにアプローチの無い空港の場合、基本的に以下のようになる。
- 公示されたルートを飛んでいて、かつMEAが規定されている場合→パイロット側からACCに通報すれば、MEAまでは降下して良い。
- MEAが規定されていない場合(公示されたルート以外を飛んでいる場合も含む。今回はこれ)→現在の高度を維持して進入フィックスまで進む。進入フィックス上からは、アプローチに無理なく入れるのであれば降下開始して中間進入に入っても良いが、そうでなければホールディングパターンで高度を落とす。
なーるほどでした。このあたりAIMなどで確認しておきたいと思います。
次回は最終訓練となります。ちょっと長めに飛ぼうということで、松山から長崎に帰ってくるというルートを飛ぶことにします。このように「行ったことない空港から帰ってくる」という飛び方ができるのもシミュレータの良いところでしょう。
(おまけ)
私の訓練の後、次の訓練生が来るまでまだ時間があるということで、NRKがFrasca 242も体験してみることになりました。今度は固定翼なので、さすがにヘリよりはずっとうまく飛んでいます。水平直線飛行や左右の旋回等しばらく遊んだ後、教官が仙台のILSのファイナルコースに機体をセットしてくれますので、そこから着陸してみます。
計器飛行の訓練ではないので、視程が良い設定で、ビジュアルによって降ります。双発機のスロットルやヨークの重さに慣れてないので、ちょっととまどいもあるようですが、無事着陸...かと思いきやゴーアラウンドしてるし(^^;)。気を取り直してもう一度。今度はちょっとバルーニングしちゃいましが、無事着陸です。
ここで教官が「あー、すみません。間違って追い風20ktの設定になってました」だって。NRK曰く「バルーニングしたのは追い風のせいだったってことで(^^;)。」
|