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初日は市内観光

 ニューヨークに着いたのはもう夕方だった。J.F.K.空港から友人の桝田君が差し向けてくれたリムジンでマンハッタンへ。ハイウェイの横には住宅が見える。家は小さいが空間があり、日本のようにビッシリとくっついて建ってはいない。40分くらいでトンネルに入る。日本を発つ前に「デイライト」をやっていた。映画はニュージャージに向かう方のトンネルだが構造は同じ。なんとなく実感が湧いてくる。
 ホテルはブロードウェイのすぐ近くで、セントラルパークにも近い。荷物をといてもまだ明るかったので少し周りを歩いてみた。公園の手前には「ホームアローン2」でも有名なプラザホテルやおもちゃやがあった。
 公園の横をコロンブススクエアまで行き、小さな店でミネラルウォーターや食料を仕入れホテルに帰る。時差ぼけ解消には寝るのが一番だから、軽い食事をして早々にベッドに入った。
 初日は観光バスに乗って市内観光。まだ日本からの観光客は少なく、大型バスに20人足らず。まずはエンパイアステートビルに登る。エレベーターを80階で乗り継ぎ、ふたたびニューヨーク1の高さになった展望台に出ると、少しモヤがかかたマンハッタンが眼下にひろがる。北側は古い町の向こうに高層ビルがひしめき合っている。経済の中心地ウォール街だ。ツインタワービルが白く燦然と輝いて見えたらしい。その向こうでハドソン川とイーストリバーが合流し海に注いでいる。
 市内をバスでぐるぐる回りながら、国連ビル、メトロポリタン美術館などの著名な建物を見物して中華街でランチ。
 午後、マンハッタンの北端にあるバッテリーパークに行き、ポケットのコインを出しベルトも外すという厳しいセキュリティーチェックを受けた後フェリーに乗船、自由の女神のある島に向かう。15分ほどで小さな島の桟橋に着いた。天気は良いが風が冷たく、コートを着ないと寒い。
 楽しみにしていた、女神像の頭の部分にある展望台などの内部には立ち入り禁止でがっかり。数ヶ月前までは上陸することさえできなかったそうだ。
 一旦ホテルに戻り夕方、桝田君の事務所に向かう。武蔵の同級生で、10年前に単身ニューヨークに渡り国際弁護士として活躍しているという優秀な人間。そう言えば学校の訓示に「世界に雄飛する」とあったなア。
 途中、人だかりがしているので何だと聞くと、スタジオからキャメロン・ディアスが出て来るのを待っているという。我々も15分くらい待ったがついに現れなかった。残念!
 
 パークアベニューに面した高層ビルにあるオフィスで旧友と10年ぶりの再開を果たす。積もる話はいろいろあったのだが、ミュージカルの開演が迫っていたので、翌日の夕食の約束をして別れ、タクシーでブロードウェイ・42ストリートのセント・ジェイムス劇場へ。
 さすがに夜のブロードウェイはにぎやかだ。派手にライトアップされた看板が並び、老夫婦から家族連れまであらゆる年齢層の人々が劇場の前に列を作っている。我々が最初に見たのは今一番評判になっている「プロデユーサーズ」というミュージカル。
 単純なスジでパロディーが多いのだが、役者が皆達者で素晴らしく、装置や道具が見事。本物の重みを感じながらゲラゲラ笑って拍手して、最後はスタンディングオベイション・・・。客席も一体になって全員で盛り上げている感じだった。
 芝居が終ったのが11時過ぎ(8時30分開演)。興奮しながら雑踏の中を歩いてホテルに帰った。
 部屋にはいってテレビをつけたら「レイトショー」にキャメロン・ディアスが出ていた。生放送をやっている「エドサリヴァン・シアター」はホテルのすぐ近くだったのだ。

PS. 我々が見た数日後、主役の一人が降板させられたそうだ。うまい役者だったけれどちょっと線が細い気もした。やはりアメリカのショウビジネスの世界は厳しい。 

Last Update : 2002/04/23 17:12 << back