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セントラルパークから自然博物館へ

 前日の市内観光で様子が分かったので、2日目は徒歩と地下鉄による散策に決めた。セントラルパークの西側の中ほどに自然博物館があり、恐竜の骨など見るべきものも多いらしい。
 7thアベニューを公園まで歩くと、途中にはカーネギーホールの貫禄十分の建物がある。コロンブススクエアから公園の中を歩く。芽を吹き出した木立の間には満開の桜や、アップルチェリーの花がとてもきれいだ。NHKテレビ「美女と野獣」で、ビンセントが地下に帰ってゆく入り口のような古い橋が立体的に交差したり、自然のままの岩盤が露出していたり、池があったりと、自然の地形を生かしながらの設計が巧みですばらしい公園だ。ジョギングする人、ランニングする人、スポーツを楽しむ人、犬の散歩をする人、ベンチに座ってぼんやりしている人…それぞれに公園を楽しんでいる。子供たちにとっては都会の中の天国なのだろう。週末ともなれば赤ん坊からからお年寄りまでが、自然の中で思い思いに過ごす、まさに都会のオアシスである。ニューヨークには愛犬家がとても多く、幅4センチくらいの帯状のリードで数頭も連れている人がいる(犬の運動を仕事にしている人か?)。普段は部屋の中で飼っているのだろう、庭付きの家などマンハッタンにはないのだから。
 途中左手にはジョン・レノンが凶弾に倒れた、超高級アパートのダコダハウスがある。小野ヨーコさんはまだここの住んでいるそうだ。
 自然博物館の入場料は10ドル以上。それ以上はいくら寄付しても良いそうだ。1階からアメリカやアフリカなどの地球の歴史を見て歩く。精巧な剥製や化石、人工の物から自然界のものが、うまくディスプレイされていて、人間も長い長い歴史の中の1部に過ぎないと実感できる。
 そして目当ての恐竜は4階。立体的に組み立てられた化石は、大部分が本当にアメリカで掘り出された物で、それも巨大なものが多く圧倒される。スピルバーグがジュラシックパークを何度も作る気持ちが良く分かった。日本のガイドブックに人気のTザウルスと書いてあったが、写真左手前のガラスの中にあるのがTザウルスの頭だけの化石で(ジュラシックパークではTレックスと呼ばれ主人公扱いになるほど人気のある恐竜)後ろに立っているのはアロザウルスらしい。といってもどこが違うのか良く分からないが、両者とも頭が薄べったい3角形にとがっていて、歯並びがすごく獰猛な顔だ。

Last Update : 2002/05/03 23:12 << back