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東欧旅行記2・プラハ

 午前中は団体で市内観光。主にプラハ城から旧市街を回るのだが、あいにくの雨模様。バスでヴルタヴァ川の対岸の丘の上にそびえるプラハ城に向かう。前日までNATOの会議があり、ブッシュ大統領を初め各国の首脳が集まっていた。1日早ければ王宮の回りにも入れなかったかも知れない。
 王宮の中は官庁として使用されていたためか、部屋は大きいがガランとしており豪華な装飾などはない。前日まで会議に使用していたヴラディスラフ・ホールはアーチ型の天井を持つ62mX16mの中世ではヨーロッパ最大のホール。
 聖ヴィート大聖堂はゴシック様式の素晴らしい建物で、ステンドグラスや彫刻が最高。改築・改装が20世紀の半ばまで行われたそうだ。傘を差しながら石畳の坂を下りカレル橋へ。30体の聖者や歴史上の人物の像が並ぶ観光名所。雨でも観光客は多い。映画「ミッション・インポッシブル」でトム・クルーズが階段を駆け上がり、ジョン・ボイドが川に落ちたシーンを思い出す。
 迷路のような道を抜け、旧市街の広場へ出ると旧市庁舎があり、なんとなく人だかりがしている。正午に時計の両サイドにある窓から成人の人形が顔を覗かせる、からくり時計を見る為だ。10分くらい待ったが、あっけなく終わってしまった。
広場の周りにはゴシック、ルネッサンス、バロックなどの建物が並び壮観。団体の流れはボヘミアングラスとガーネットの店へ。女性陣は目を輝かせるが私は見るだけ。
 昼食を終えると自由行動。雨はすっかり上がり陽がさしてきた。街をぶらぶら歩き、午前中あわただしく通り過ぎた広場やカレル橋を見直す。
 カレル橋はさすがに観光の中心で、行きかう人の波。外国人(チェコ以外の)が多いらしく、写真を撮ったり、ストリートミュージシャンを眺めたり、それぞれに楽しんでいる。
 夕日を受け輝くような美しさを見せる王宮や、金色に輝く教会などプラハの美しさを存分に味あわせてくれた。
 繁華街にあるマリオネットを見る。演目は「ドン・ジョバンニ」。屋根裏に作られた小さな劇場で、客は外国人が数十人。完成度も高いとは言えず、演じている若者の熱気だけに拍手。
 ホテルの近くのチャイニーズレストランで遅い夕食をとる。二人でビールとワイン、ピザにサラダを食べて800円。しかし、安いと喜んでばかりもいられない。ドイツとの経済格差で労働力の安いチェコに工場が移され、ベルリンは失業者が増えているそうだ。日本と中国の関係を思い出す。ECが統合されても経済格差の解決には時間がかかるだろう。
 

Last Update : 2002/12/13 17:06 << back