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スピーカーのセッティング

 映画の上映時に高音部のスピーカーの1部がスクリーンに隠されて音質を損なっていた為、何とかできないかと思案していた。思い切ってスコーカーやツイーターをボックスの外に出すしか方法は無い。
 以前から音質に定評のある木製ホーンを使ってみたかったので、LE85にFOSTEXのH400を組み合わせて改造に取り組んだ。これが予想以上の成果で、HL91+ホーンレンズよりはるかに滑らかで良い音がする。
 高域はT90Aをテープでホーンの上に固定しツイーター1本で行こうと思ったのだが、案の定エネルギーが足りない。やはりJBL077を使う必要がある。そこで板を切り抜き077を固定して底板とL字に組み、蝶番でボックスに取り付けて可倒式にしてみた。オーディオの鑑賞時は(写真右)のようにホーンを中央部に置く。スクリーンを下ろす時は(写真中央)のようにツイーターを倒してホーンを端に持ってくる。こうすれば中高音部はマスクされない。
 結果としては上々で、映画を良い音で楽しめるようになったが、期待以上にオーディオ鑑賞時の音質を改善をすることが出来た。
 写真と同様に音にもピントがある。マルチスピーカーでは各スピーカの振動面が揃っていないと、位相がずれてピントの定まらない音になる。そのため中低音部のスピーカーはウーファーより奥にずらしてある。問題はホーンだ。出来るだけ前にせり出して置ければピントが合ってくるのだが、ホーンの重さで落下する危険が生じる。(ホーンの振動面を会わせるには、ダイアフラムあるいはスロート部と2説がある)
 幅15ミリ、長さ30センチの鉄製の板2枚の先端を5ミリ折り曲げて、ホーンが引っかかるようにしたものを、扇方に開いてボックスに固定し乗せてみたところ、LE85が重いので安定し、かなり良い結果を得ることが出来た。スピーカーの縦ラインも1本に近くなった(コラム別項参照)。
 開口部の方向も座った位置に向けてあるのだが、結果として音源のラインが高く感じるようになってしまった。映画のときもスクリーンの中央が視線より高く感じていたので、(写真左端)のように椅子に台をかませて10センチばかり高くした。 その結果、音楽も映画も指定席でピッタリの高さで鑑賞できるようになり、音質も今のところ大満足の状態である。

 デジタル・チャンネルデバイダーを使って、細かい位相の調整をしている方から「ピントのぴたっと合っている音はすばらしい」と聞いていた。最近はパイオニアからも発売されたように、マルチスピーカーの位相に気を使った製品が見られる。ただし高価格なのでちょっと手が出ない。 

Last Update : 2004/03/01 00:38 << back