始まりは松尾大社の月読神社から〜
 
壱岐の島のゆるキャラたち( ^)o(^ )
中央の灰色のキャラ 気になりませんか?
右から三番目のお姫様に笑われてますよ。

平成25年(2013年)、5月7、8、9日
豪華客船ぱしふぃっくびぃ〜なす船内で古事記の講演をする仕事が入りました。
私たちはこれまでも何回かクルーズ船内で講演させて頂いていましたが、高齢の母の体調不良の件もあって、ここ四、五年は船の仕事を辞退していました。

ところが////
昨年11月、松尾大社のイワクラに「古事記に親しむ会」の皆さんと登拝し、イワクラの前で祈っていると、ここは秦氏以前の壱岐氏の先祖の墓であり、祀り場だったというビジョンを受け取ったのです。

その帰りに皆で月読神社に参拝してすぐ、Hプロデューサーから、二泊三日の神戸ー壱岐の船内で古事記国生みの講演をしてほしいという電話が入りました。

壱岐の月読のかみさまに呼ばれた……。



……セイメイ「うに丼が食べられる」


洋上に浮かぶホテル、ぱしふぃっくびぃなす、
神戸港より初乗船。
次の日は大崎下島御手洗港入港

三貴神の一人である月読命はイザナギ命の禊から生まれたことだけは書かれているのですがそれ以後、古事記には全く登場しない謎の神様です。

しかし、月の満ち欠けと潮の干満は密接に繋がっていますし、人間の臓器を表す漢字には必ず月偏がついています。女性の身体は月のリズムで排卵が起こります。それほどに重要な月読命が一番最初に祀られていたのが、壱岐の島なのです。

壱岐の島は古事記国生みで五番目に生まれたと記されています。また、魏志倭人伝に登場する倭国の国々の中で、唯一はっきりとその存在が判っているのも一支国・壱岐国なのです。



 今まで私たちは「にっぽん丸」という豪華客船の日本一週クルーズ船内で何回かお仕事をさせていただいたことがあるので、船旅のすばらしさは充分経験していたのですが、今回の「ぱしふぃっくびぃ〜なす」は初乗船ということもあり、少し緊張して神戸から乗り込みました。

船内は三層の吹き抜けがあり、シャンデリア輝く螺旋階段の上から見下ろす真っ白なグランドピアノが印象的なとても豪華な客船でした。

壱岐月読神社参拝とウニ丼に夢中で・・・二日目の寄港地・御手洗港というのが一体どこにあるのかさえろくに調べずに乗船した私たちですが・・・・。

翌朝になって、部屋のテレビで船の停泊地を示す航海地図を見てビックリ!

この御手洗港というのは今は広島県呉市に編入されてはいるものの、来島海峡の真ん中(瀬戸内海のへそのような場所)しかも大三島の大山積神社の目と鼻の先、そして宮崎のご先祖さま(海賊)の地、愛媛県今治市の宮崎鼻の真ん前だったのです。

つまり、御手洗港というのは大崎下島にある港の名前で、その島は江戸時代には海の難所来島海峡の渦を避けて潮待ち、風待ちをしながら水の補給をする重要なポイントの港だったのです。

御手洗港は今、観光客誘致の為、江戸の風情を残す町として整備が進み観光ボランティアさんたちがガイド役をしてくださって街中を散策できるようになっています。
なにしろ、この港にはシーボルトや坂本竜馬、吉田松陰、伊能忠敬、菅原道真、など、瀬戸内海を通行した歴史上の著名人たちが必ず寄っていたのです。

かつて御手洗港には北前船も入港し、大きな遊郭(昭和33年の風営法制定で廃業)や劇場、銀行などがあって、賑わいの跡がいまでも偲ばれます。
街中の散策は小1時間もあれば終わったので、「ぱしふいっくびぃ〜なす」に帰る通船の時間待ちのため、港近くの資料館に入ることにしました!



宇津神社
その館内の壁に張られた古い文献に「宇津神社」という文字が書かれているのが目に留まりました。

私はその名前が、とても気になり「宇津神社のご祭神は誰なのですか?」と、ボランティアガイドの方に尋ねたのですが・・・その人は江戸時代の前後頃のことしか判らないとのこと。

宇豆比古という名前は神武天皇が東征した時、亀の背に乗って現れ、海の道案内をした人物の名前です。

「もしかして宇津神社のご祭神は神武天皇を案内したウズヒコではないのですか?」という私の質問に、「確かそんな話を聞いたことがある。2100年以上前の古い神社らしいので、パンフレットをどうぞ」と、持ってきてくださった観光協会の案内には宇津神社のホルトの木というご神木の写真が紹介されていました。

もう少し早ければ、宇津神社にも行けたし凄いエネルギーを感じるホルト木にも会えたのに……と、思いを残しながら迎えの船を待っていると、地元の通船の責任役の男性が近寄ってきました。

そして、実は、大山積神社の宮司さんの個人的な意見として、この御手洗という名前は古代に、大三島に参拝する海人たちが必ず立ち寄って、島の霊水で身を清めてから、汐待ち、風待ちをして大三島に参拝したところから付いたかも知れないといわれていたことをこっそり教えてくださいました。

それでようやく今回の仕事が壱岐の島に行く前に御手洗港に寄ってから壱岐の月読神社に行く流れなのだということに気がつきました。

私たちは行けなかった宇津神社とご神木のホルト木とはどんな木なのか気にしながらその日の船内の講演を無事に終えて一路、壱岐島に向かいました。


御手洗で気になった天満宮の井戸と
天之御柱を祀る荒廃した荒神社と
御手洗(みたらい)の御手洗(おてあらい)
  
女郎さんを船で運んだという生き証人、おちょろ船の船大工のおじさん
有名な古時計の修理屋さん。
 

国生みの島 壱岐の島での歓迎
いよいよ壱岐の島上陸。
朝の八時に郷ノ浦港に入港、壱岐のゆるきゃらちゃんたちの歓迎セレモニーを八階デッキで見学してから下船。ネットでお願いしていた壱岐の島のガイドさんの車に乗り込みました。(灰色のキャラは人面石くん)






神道発祥の地・月読神社?
この場所を月読神社と比定したのは江戸時代の(橘三喜)という国学者だそうです。

487年には月読神社が存在していたことは古文献には書かれているのですが、度重なる元寇などの襲撃を受けてはっきりしたことは謎のままだと案内してくれた方が説明して下さいました。

壱岐の歴史を紐解きながら研究しているガイドさんの(U)さんの考えでは、「どうもここは本当の月読神社ではないとのこと。

そういわれてみれば余りご神気も感じません。
・・・と思いながら隣の赤い鳥居の神功皇后ゆかりの月延べ石の祠の方へ行くと黒アゲハがひらひらしながら目の前を横切りました。

私はなぜか気がせいてガイドさんに「すぐに本当の月読様に連れて行ってほしい」とお願いしました。
そこが箱崎八幡宮と言う名の神社でした。
車を降りて階段を見上げると、案の定、黒アゲハが二羽ひらひらと舞いながら階段の上に昇っていきました。

やっぱり!

と思いながら本殿の裏に案内されたのが、写真の石だけが木々の真ん中にポツンと置かれた祈り場です。
周りの木々も沖縄のウタキで見られるように丸く植わっていて、真ん中が空に向かって開いています。祈り言葉が天に昇って行くような、祈り込まれた気の上昇する雰囲気の場所でした。

ここは間違いなくノロやユタなどの祈り人が古くから神様を降ろして祈っていた場所に違いないですよ。
と、興奮しながら話すほどにUさんも晴明さんも冷たいまなざしで私をみているのが判ったのですが、後から持ち込まれた狛犬や土人形は別として、この地面に埋もれてしまっている石に額をこすりつけて這いつくばって月読みさまにご挨拶できたので、私としてはとても満足でした。

Uさんに案内をお願いしなければ私たちもここに辿りつくことはできなかったことでしょう。後で、ガイドの方がこの場所は昔、鯨取りの人たちが豊漁を祈願していた場所だったらしいと話してくれたのですが・・・やっぱりですね!
 



壱岐の御手洗の霊水を汲む
本当の月読様をお祀りしていたウタキにも行けたし……
念願の赤ウニ丼定食をお腹一杯食べれたし……

晴明さんが壱岐の島の霊水を頂いて帰ろうと言い出したので、Uさんが今でも島の人々が大切にしている「おちょうずの滝」に案内してくれることに。

そして…その滝への標識を見て、びっくり!
おちょうずとは写真の様に漢字で「御手洗水の滝」と書かれていたのです!
えぇ〜〜!
私たちは昨日瀬戸内海の「御手洗港」からやってきた…。
なんという不思議。

そしてそこは夏でも水が枯れることのない霊水と海の水が出会う禊の場所でもあったのです。



お水を飲んで、ペットボトルに頂いて興奮している私たちをUさんは変な人たちだなと思われたかも?
 

一支国博物館と辻の原遺跡


 

さて、まだ飛行機の時間までゆとりがあるので、最近出来た一支国博物館と原の辻遺跡を案内してもらって、空港に向かう寸前にもう一箇所、Uさんが本当の壱岐の島の一宮ではないかと思う神社に案内して頂くことになりました。

そこは、「興神社」という神社で、近くに古い祠「にゃく(鑰、漢字が難しい)神社、鍵という意味だそうです)の祠があり、境内に大きな不思議な木があったので、この木はなんという名前ですか?と尋ねたら・・・
Uさんはこれ木は「ホルトの木」ですよ・・・と!!!!

ホルトの木は壱岐の島にはいっぱいあるので、珍しくありません・・・

細長い葉っぱで写真の様に葉が真っ赤になるのが特徴とのこと・・・

月読ー御手洗ーホルトの木→鑰(カギ)

パズル合わせがここまで嵌ると・・・
これだから、神様遊びは止められませんねぇ〜〜


 

帰りは壱岐ー長崎、約15分間のかわいいプロペラ機に搭乗(ほんとうに飛ぶのか?))
長崎ー伊丹、約50分であっという間に我が家へ

壱岐の霊水は松尾大社の月読様にお届けするつもりでぇ〜す。

だらだらと とりとめのない 長い話になりました。(ーー;)

あっ うに丼の写真わすれるとこだった。( ^)o(^ )


どんぶりのご飯が見えない位の赤ウニとサザエのお刺身とピチピチのお刺身!

もどる