「新たなる展開のはじまり」白い石を探して・・・
 

遷宮に向けて「お白石持ち」、ご神事用の山車

平成25年(2013年)、第62回目の遷宮に向けて。

東北を襲った大地震以来、自然災害を始まりとして、様々な試練が日本を襲っているように感じています。

なにが起ころうとも・・・伊勢神宮では過去1200年以上に渡って、20年に一度、全ての社殿やご神宝を新調する「遷宮」の行事が粛々と整えられているのです。

しかも来年(平成25年)は出雲大社のご社殿も60年に一度の大葺き替えで、真新しくなります。
天つ神・伊勢と国つ神・出雲のご社殿が揃って蘇るなんて・・・これはまさに日本の国の新しい時代の幕開けとなるような・・・そんな気がしてなりません。

伊勢に参拝すると、御垣内の中に白と黒の石が整然と敷き詰められているのに気づかれた方も多いのではないでしょうか?
ご正殿の中に玉石を敷く(お白石持ち神事)は、かつては伊勢市在住の神領民に免税との交換で課された特権? でもあったとのことですよ。(今はこの免税制度は廃止)

この白い石を拾い集めるのも、伊勢領民の特権でした。
今年は伊勢神宮崇敬会会員の研修会で一日神領民として、宮川の河川敷でお白石拾いをご奉仕させて頂けるというので、「古事記に親しむ会」の皆さんをご案内して、総勢10人で参加してきました。平成24年9月27日・28日

御敷地では新しいご正殿の建設が着々と進んでいます。


研修会二日目
すばらしい青空! まさに雲ひとつない日本晴れ! 

宮川は大台ケ原に源を発する一級河川です。
広い川原に下りて、係りの方に、まず、お白石とは?
どのような石なのか? について説明を聞きます。
でも・・・。聞くと見るのでは大違い!
実際に川原に散乱している石の中で「お白石」を探すのは、大変な作業でした。

バスの中で、「皆さんに土嚢袋を一枚づつお渡ししますので一人平均コブシ大のサイズ八個は拾ってください!」
「えっ? 土嚢袋一枚にたった八個?」なんて、軽く思いながら、いざ、川原で拾った石を係りの方に見てもらうと・・・

「川の水でタワシで綺麗に洗ってみていただけるでしょうか?」
はい、これは黒が浮き立ているから・・・不合格
これは、白ではなく、茶色になりましたね。・・・残念
と・・・いうことで、10個のうち及第したのは二個だけ・・・。

お白石というのは
石英石と呼ばれる真っ白いキラキラ輝くガラス質を多く含んだ石のことだそうです。
しかも、宮川河川敷では伊勢の方々が遷宮に当たって数年前から準備を始めておられるとのこと。どうりで、なかなか見つからないはずですね。

 心を込めて拾った石が、20年間ご正殿に敷かれますように!
と、いうことで再度、広い川原に散らばって、1時間半ほどの間に、ようやく八個( ^)o(^ )。なんとか、合格点を頂けたお白石を無事に拾うことが出来ました。

私は、以前に、遷宮予定地の雑草取りのご奉仕もしたことがあり、
心の御柱付近や、陛下が立たれるご正殿のお白石がとても細かくて美しいことに気がついていました。そこで、コブシ大サイズはあきらめて、三センチほどの小さくて綺麗な石英石を見つけることに専念しました。

もしかしたら、陛下のお足元用に・・・

でも・・・
この日、検査にパスしても神宮に持ち帰って再度厳正な検査を通らないとお白石として合格するかどうかはわからないとのこと・・・。

みなさんが一生懸命拾った石たちがどうか、遷宮のお役にたちますように。

お白石拾いの最後は、いつもの直会 *^_^*)
30度を越す炎天下の川原でお白石拾いをご奉仕した後神宮会館で解散式と直会(なおらい)一年に一度の崇敬会会員研修ですが、神宮会館職員の方々の神経の行き届いた対応には感謝するばかりです。

この日の直会のメニューも一流ホテル並みの豪華さ!
一日目・開会式、御垣内参拝、太神楽奉奠、ご正殿建物の講義、夜間特別参拝、
二日目・(早朝自参拝)、お白石拾い、閉会式・直会。

盛りだくさんな一泊二日の行事に参加した「古事記に親しむ会」の会員さんたちに「観光客に混ざって大混雑の伊勢神宮参拝では味わえないご神気に満ちた伊勢を体感することができて日本文化の根幹を拝見させて頂きました。と感謝して下さって光栄の極みです。

来年はいよいよ、遷宮の年。
新しい日本の蘇りを信じて、古事記を伝え続けていく所存です。



一年ぶりの更新となりましたが、「新たなる展開に向けて」、これからは、きめ細やかに更新してご報告させて頂きたいと思っております。宜しくお願いいたします。



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