平成12年3月 選句結果
得点 | 雑詠 | 作者 | 戴いた人 | |||||
4 4 3 3 2 2 2 1 1 1 1 |
概ねはつまらぬ嫉妬黄水仙 静寂の日溜りに咲く梅古木 テーブルに八朔ひとつで春の色 期待して少し多めの寒ごやし ゆるやかに舞ひて着地す春の雪 白き峰遠くに望み春隣 眠りから出され微笑み返す雛 いぬふぐりそっと顔だす春隣 小春日の日溜りの中猫眠る ストーブに並ぶ靴下婆と孫 行く方を自問自答や春浅し |
華子 ちあき 和泉 静歩 shouko 桜陰 洋司 kayoko あけみ 洋司 shouko |
湖底 連翹 連翹 福助 湖底 連翹 福助 桜陰 華子 shouko 写楽 |
静歩 静歩 ちあき 和吉 和吉 ちあき 桜陰 |
shouko 華子 あけみ 洋司 |
あけみ 洋司 |
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得点 | 兼題 「春隣」 | 作者 | 戴いた人 | |||||
3 2 1 1 1 1 1 1 1 |
帯揚げに淡色選び春隣 微かなる枝の膨らみ春隣 レース編む淋しさを編む春隣 鉢の下白根のままに春を待つ 開花日の早まる報や春近し 春隣片手うしろ手老婆の歩 待春の生命たしかに木々立てり 春隣犬もはねるし上着脱ぎ 止まりたる噴水しずかに春を待つ |
あけみ 桜陰 湖底 和吉 静歩 洋司 shouko ちあき 和泉 |
湖底 福助 桜陰 あけみ 和吉 静歩 華子 写楽 洋司 |
shouko 写楽 |
ちあき |
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私の選んだ一句 | ||||||||
概ねはつまらぬ嫉妬黄水仙 | 華子 | さらりと言っておられるのが良いと思いました。自分が抱いた気持ちを自分で分析してみている生身の人間だもの、、、私も心の内を言い当てられた気がしました。 女心がにじみ出ています、いろいろな場面が連想されます。 心の中にストンと落ちました。程よい緊張感を保つために、この程度の嫉妬ならむしろ微笑ましく、黄水仙がその嫉妬を助けてくれたのでは、いくつになってもちよっとだけなら妬いてもいいかな??? |
shouko 静歩 湖底 |
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静寂の日溜りに咲く梅古木 | ちあき | 風は冷たいが柔らかい日差しの中の凛とした古木 静寂、日溜り、言葉が好き。 |
華子 連翹 |
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帯揚げに淡色選び春隣 | あけみ | 出かける,,時、たのしい雰囲気,が,伝わってきます | ちあき | |||||
ゆるやかに舞ひて着地す春の雪 | shouko | 粉雪が舞いながらゆっくりと落ちてゆき、地面につくとさっと消えてしまう。そんな春の雪の趣が良く伝わってきます。「舞いて着地す」を「舞って地に着く」にしますと、インパクトがあると思います。 | 和吉 | |||||
鉢の下白根のままに春を待つ | 和吉 | 乾かない土に春を感じることがよくある。花鉢の下に出ている白い細い根だがやっぱり春を待ちわびているのだろうか?早春の香りがするようだ。 | あけみ | |||||
行く方を自問自答や春浅し | shouko | これからの人生を、見つめている感じが伝わります | 写楽 | |||||
レース編む淋しさを編む春隣 | 湖底 | レースを編む後ろ姿には人には言えぬ寂しさが滲む思いです。その様な身でも春の訪れを心待ちする気持ちが表れています。 | 桜陰 | |||||
止まりたる噴水しずかに春を待つ | 和泉 | 筆者の春を待つ気持ちが噴水と同化しているようで、春を待つ気持ちがほのぼのと伝わってきます。 | 洋司 |