平成16年 11月

【自由季題の部】

【山茶花】
投      句(作者) 得点 選  者 私の感想
山茶花や垣より出ない鬼ごっこ  みずき  5 晶子、唯人、
紫、 桜桃

夕花
此の頃の子らしく楽しく遊んでもお外は怖いよ、と言う感じが秘められているように見えました。 (晶子)
さざんかや 登校の子の 傘続く   更  3 あきこ、まさき、静歩
山茶花のまたもひとひら苔の庭   竹峰  3 ムク、大上、いくこ 静かな庭園に山茶花の花びらがひらり、一枚落ちています苔の上に。   (ムク)
山茶花の散りしいつもの角曲がる   244  2 オーク、竹峰
壷一つ 山茶花一つ 人一つ     瓢六  2 みずき、可不可人 この直情が何とも好感が持てました。 (みずき)
山茶花の透けし花びら母のよう   桜桃  1 クエン酸@里山
山茶花や鐘を突かせぬ札所寺    静歩  1 矢野
山茶花の 出陣待ちいる 垣根沿い  矢野  1 大森
逢いたいと切り出せぬまま姫椿    夕花  1 春雪
さざんかや無住寺の庭華やぎぬ   いくこ  1 コスモス

11 月
投      句(作者) 得点 選  者 私の感想
参道の風と遊ぶや枯落葉    いくこ  7 矢野、クエン酸@里山さん、可不可人、オーク、春雪、紫、桜桃 風と遊ぶが風情が有り、冬近しの感じがします。   (矢野)
終章は思いのままに枯葉舞う  あきこ  5 みずき、可不可人、大上、竹峰、ムク
リハビリの母にも小春日和かな あきこ  4 いくこ、まさき、静歩、コスモス
冬支度妻の下僕となりにけり   春雪  3 いくこ、唯人、紫 仲の良いご夫婦の日常が目に浮かびます。
「お父さん此やって!」
「ハイハイ」「其れ終えたらこれもね」
「よしよし分かったよ」)(^_^)  (いくこ)
潮焼けの地声ひびけり冬の糶(せり) 春雪  3 まさき、静歩夕花
放れ鶴 何処へ行くのか 夕日落つ 矢野  2 春雪、ムク
自家菜園大青虫を踏みつぶす    紫  2 大森、あきこ にっくき奴 天誅だ (大森)
常磐線 太モモ羅列 通学子  しおみ  1 福助
逝き氏ひと なほ旅にあり 秋の雲  大上  1 クエン酸@里山
銀杏散る その凋落の 明るさよ 大上  2 昌子 散っても明るい、散ったから明るいので無いところがいいと思います。 (晶子)
石蕗咲いて日本と言う宝物   みずき  1 あきこ
嫁ぎ行く人のはにかみ鰯雲   みずき  1 しおみ いってやるよ の時代には希少価値です。
          (しおみ)
盆栽に 陽は溢れいて あかとんぼ  更  1 コスモス
悲しめば 秋灯に来る 大蛾かな   更  1 大上
寒い夜に 猫とぬくぬく 炬燵かな  唯人  1 大森
備長炭 冷蔵庫にて おわします 矢野  1 オーク 残り物が多く臭そ〜、備長炭でまにあいますかね?? (オーク)
山中の馬頭観音やや寒し     まさき  1 唯人
冬兆すやうに明日が晴れてきて   夕花  1 みずき
納々と女帝論など秋ゆけり     夕花  1 竹峰
赤とんぼ黄昏どきを震はせり    竹峰  1 昌子 弱弱しい赤とんぼ、それがたそかれを震わせるだけの力を秘めていたら・・・・望みかしら。 (晶子)
千段の断崖のふち秋の風      竹峰  1 桜桃
草紅葉一人ベンチで句を案ず   静歩  1 福助
台風に裂かれし神木陽に晒す  244  1 矢野 好天気に恵まれて、鉈の刃に太陽が反射して生き生きとした、朝市のようすが思い浮かぶようで (矢野)
朝市の鉈刃光りし土佐の街   244  1 夕花 いいですね、この心境。 
枯葉の舞う姿をこういう詠み方された作者はきっと充実の日々をお過ごしでしょう。 人間、年齢とは関係なくいつ終止符を打つ日がきても悔いないように  (夕花)