平成16年 7月
投句された方々
しおみさん、 コジラさん(1句) 、まさきさん、みずきさん永仙さん、ヒラリさん、こっとんさん、パンの耳さん、
大上さん、久須夜さん、矢野さん、さわださん、竹峰さん、あきこさん、夕花さん、

兼題 梅雨】


【自由季題の部】


7月【梅雨
投      句(作者) 得点 選  者 私の感想
 梅雨晴れ間若狭一国眺めをり
春雪  
 6 みずき、唯人陽子、夕花
まさき、大上
鬱陶しい梅雨の季節ちょっと見せる梅雨の晴れ間
に高いところに登りおらが国を眺めるとは実に気宇
壮大である。 一国が効いています (みずき)
 一山を重たくしたる蝦夷の梅雨  
あきこ 
 2 竹峰、静歩
 ものの影蒼く沈みて梅雨の月 
  陽子 
 2 コスモス、
春雪
 戻り梅雨材木港のロシア文字 
 夕花 
 1 晶子
 楽器抱え梅雨の晴れ間の山手線 
 みずき 
 1 あきこ
 梅雨晴間一跨ぎほどの苔の庭
まさき 
 1 静夜
 梅雨はどこ家庭菜園水をやり
唯人 
 1 大森
 天空のひたすら軽し梅雨晴間  
竹峰 
 1 矢野

7月
投      句(作者) 得点 選  者 私の感想
 酔へばまた遠き子恋し天の川
大上 
   3 陽子、大森
春雪
感動句はこれです 酔うと 夭折した子の事を思
い出す、天国の天の川から見ているかな(大森)
 残照になほ高々と雲の峰
静夜 
 3 矢野、竹峰
大上
感想 夕焼けが入道雲に赤々と反射して明日も良
い天気になると約束して、気宇壮大な感じ。                    (矢野)
 炎天や犬は真っ赤な舌を持つ
大上 
 2 晶子、唯人
 七夕や児等にぎわいて笹飾り
矢野 
 2 コスモス、
大森
 紫陽花の後ろに母のゐるやうな
春雪 
 2 みずき、
まさき
 今朝の眉描けばひらりと夏燕
晶子 
 2 春雪、大上 朝の出勤前の忙しい時間、眉を描いていると鏡を
ひらりとよぎったのは夏燕だった。おやっと思
ったらもう見えなかった一瞬の驚きを巧みに捉
えた佳句。   (大上)
 風ぬけて広さ増したる夏座敷  
陽子 
 2 唯人、
まさき
この句を拝見している時、ちょうど背中を風が
とおりすぎ、あ〜 夏なんだなあ・・・と。我
が家は、あいにく散らかり放題。部屋でも片付
けて、浴衣でも着てみようか。涼しさを感じさ
せて頂きました。(まさき)
 少年の空の高さや青林檎  
夕花 
 2 あきこ、
竹峰
 こころざし大夕焼に置きしまま
あきこ 
 2 夕花、
静歩
 捩花や届出書類の吾が齢 
竹峰 
 1 夕花 何げない句ですが、経験アリです。
そこに書かれている年齢は今さらながら、です
ね。「もうこんな歳」「まだこんな歳」季語と
マッチして紆余曲折を経てきた人生をしみじみ
と回顧する佳句です。  (夕花)
 赤い月立ち話果て風の道
しおみ 
 1 静夜
 蛍の青臭き香りや指の腹
 竹峰 
 1 静夜
 子ツバメや育つ望みの口移し 
静歩 
 1 矢野
 灯がはいり熱帯魚みな色を増し
 静歩 
 1 あきこ きれいなちいさな熱帯魚が 灯りがはいったこ
とでいっそう きらきらして美しく見える、 
「色を増し」といわれたところが良かったとお
もいました飽きずにみていたい光景とおもいま
した。(あきこ)
 滴るや慈母観音の指の先 
まさき 
 1 昌子
 青田風よれよれシャツの衿汚れ
まさき 
 1 陽子
 ひとところ光放ちて薔薇の雨 
陽子 
 1 コスモス
歯切れ良し妻の留守間のきゅうり漬け
コジラ 
 1 みずき
 恋文は遠き日のこと雲の峰 
あきこ 
 1 静歩