平成17年4月 選句結果

                 
得点 兼題 「入学」 作者 戴いた人
7 ふるさとを飛び出すごとく進学す あきこ ウクレレ ちあき みずき 晶子 おさむ
夕花 桜桃
6 入学や歩幅は少し広くなり まさき 門名無 ダイゴ 唯人 あきこ 静歩
福助
3 入園児母の視線のつきまとい 静歩 オーク 緑茶 244
2 孫入園三代くぐりし同じ門 春雪 もも
2 しつけ解くプリーツ踊る入学式 桜桃 コスモス
非常時で入学式はモンペにて しおみ 軽率
一年生お古は嫌よと駄々をこね 春雪 しおみ
1 黒子にもなり切れずいる新学期 晶子 まさき
得点 雑詠 作者 戴いた人
5 合併もせず入間野の蓬摘む 静 歩 しおみ まさき もも あきこ 244
4 板前のみな美形なり木の芽和 あきこ オーク みずき 晶子 夕花
4 春の海隔てし波戸は真直ぐなる 244 門名無 緑茶 もも 桜桃
4 花吹雪あの世とこの世行き来して まさき 緑茶 唯人 福助
4 病み抜いて明日は明日もと坐禅草 桜桃 ちあき まさき 静歩
3 咲き競う堀は桜の水鏡 桜桃 門名無 春雪 ダイゴ
2 春光へ各派きそひし華道展 春雪 ダイゴ 静歩
2 孫達もそれぞれに咲きチュウリップ ちあき コスモス あきこ
2 ふっきれずまだ胸重く初ツバメ 244 ちあき 桜桃
2 花冷えて九分咲きの下酒すすむ ちあき おさむ 春雪
2 雪割って時を重ねて節分草 しま コスモス 福助
2 横になり土手の土筆の背比べ 福助 ウクレレ しま
1 塔頭に白湯振舞はる牡丹の芽 晶子 みずき
1 ああ知覧でも薄れゆくあの雄姿 しおみ 軽率
1 高々と雲雀うたいし畦の道 唯人 軽率
1 少年の羽化やはらかく初つばめ 夕花 しおみ
1 雪ヤナギ小枝いっぱい米の粒 ダイゴ オーク
1 散る桜手に受けとめて香り嗅ぐ 福助 しま
1 瘤やるよ鬼を探して春の旅  しおみ 晶子
1 散歩道カタクリ見つめて父思う  しま ウクレレ
1 さくらさくら踊る輪のなか孤独なる  晶子 しま
1 蓮翹や男が老いて行くそよぎ  みずき 夕花
1 最果ての友の投句や春隣  静歩 唯人
1 カメラなく気遅れがちな花見かな  ダイゴ おさむ
1 定刻にバスやつてくる万愚節  夕花 244
私の選んだ一句
ふるさとを飛び出すごとく進学す  あきこ この句が先頭に書かれており、拝見した瞬間に喜びと勢いを感じました。それぞれの期待を胸に秘め、スタートダッシュする姿が目に浮かびます。(ウクレレ)     県外の大学に合格したのでしょうね、とっても勢いがあり。新天地に心弾み希望にあふれたようすが感じられます。青年は、ふる里を飛び出したいものです。(ちあき)
こういう表現もあるのだな〜と感じ入りました。吾が息子もそうでありました。(みずき)       
恐らく大学へ行くのでしょう。もう大都会に憧れている若者の姿が目に浮かびます。大きく飛躍して欲しいです。(晶 子)
お祝いの催促のメールだが 嬉しいメール(おさむ)
入学や歩幅は少し広くなり まさき 嬉しさに元気よく歩く子供、子育ての苦労も忘れて喜びに浸る両親。希望にあふれる家庭の姿が伝わってくる。(門名無)
昨日と今日の違いしか無いのに一年生に成ったとたんに歩き方まで、シッカリした様子が伺える。(唯 人)
入園児母の視線のつきまとい 静歩 子供は無頓着に走りまわり 親は心配で眼が離せずよその子には眼もくれず、ですかね (オーク)
母親の気持ちを思い出しました (緑 茶) 
孫入園三代くぐりし同じ門 三代も続く学校は幸せですね。故郷の小学校も鉄筋校舎に変わって母校の面影もなくなってしまった。(春 雪)
非常時で入学式はモンペにて   しおみ 自分の小学校入学は終戦の翌年でしたが、○○村立国民学校の校名札を思い出します。モンペ、、、活動する大和撫子にはこれが一番でした。 (軽 率)    
一年生お古は嫌よと駄々をこね 244 『ぼく、お古のほうがかっこいいのに』 こんなケースも思い浮かべながら。(しおみ)
合併もせず入間野の蓬摘む 静歩 合併後の市の名前が変わるのが嫌とかで見送られた所もあるようですね そうした中でも、春はしっかりやってくる。草もちでも作るのでしょうか。合併? どこ吹く風ですね。 (まさき) 
板前のみな美形なり木の芽和 あきこ 食は眼で食べるといいますから、更なる味付けですね (オーク)
いいですね。こんなお店の繁盛振りが見えるようです。 (みずき)
男子の美しいのは、一刻のこと。見ほれます。 (晶 子)
板前さんが美形、それもみんな美形 どこのお店でしょう。 同じお料理なら美形で粋な板前さんに作ってほしいです。季語との取り合わせがいいですね。 (夕 花)
春の海隔てし波戸は真直ぐなる 244 大きなうねりの中に真っ直ぐ延びる波戸の堂々とした力強さが感じられる。 (門名無)
穏やかな春の海、水平線と波戸が広がりとても伸びやかな気持ちです。(緑茶)
花吹雪あの世とこの世行き来して まさき 風に舞う花びらの中、次元の違う世界に吸い込まれそうな気持ちになります(緑茶)
花吹雪の中に入ると、一種異様な幻想的な感覚に成りますが!あの世でも、これは極楽世界でしょうね!(唯 人)
先日親戚の葬儀の際と孫の出産に桜吹雪が舞っていました、人生の生き様がはっきりわかって、きっと桜の花が舞っているその時期は一生忘れることができないと思います。感動の一句です (紫)
 
病み抜いて明日は明日もと坐禅草 桜桃 諦めではない、悟りのような静かなる強さを感じます (ちあき)
咲き競う堀は桜の水鏡 桜桃 周りをぐるっとサクラに囲まれ、春を満喫している嬉しさが感じられる。堀の水面にまでサクラが咲いているというのは 贅沢なことだ。(門名無)
孫達もそれぞれに咲きチュウリップ   ちあき 孫俳句は、なんていわれるけれど 孫がいると可愛いものですね、私もたくさん作ります。 愛情のまなざしが素敵です。(あきこ)
ふっきれずまだ胸重く初ツバメ 244 すがすがしい気分にさせてくれる初ツバメなのに、自分は気がかりを抱えているのでしょう。ツバメに気がついたのだから、そのうちにきっとふっきれる予感!がします (ちあき)
横になり土手の土筆の背比べ   福助 今年は 大阪の友人が土筆の干菓子を作って送ってくれました。長い間、その目線に身体を置いたこともありません。そのまんま、昼寝したら、最高かも・・・ (し ま)
塔頭に白湯振舞はる牡丹の芽 晶子 振る舞われるものはなんと白湯なのですがそれがかえって牡丹の芽を印象づけています。 (みずき)
ああ知覧でも薄れゆくあの雄姿 しおみ 思い違いなら大恥ですが、特攻隊の出撃映像が、浮かびました。(軽 率)
高々と雲雀うたいし畦の道 唯人 ここらでは懐かしい情景になりましたが、子供の頃の心の故郷です。(軽 率)
少年の羽化やはらかく初つばめ 夕花 羽化登仙を辞書で見つけましたが、仙人にはまだ脱皮が何回も必要。(しおみ)
散る桜手に受けとめて香り嗅ぐ 福助 毎年ながら、桜の季節は 忙しく・・・手に受け止めて、春を感じている作者・・・豊かな感じです。」 (しま)
瘤やるよ鬼を探して春の旅 しおみ 私も心にも体にも瘤があるようです。誰かさん、いや鬼にでもやってしまいたい、探しにいく旅もいいですね。 (晶 子)
さくらさくら踊る輪のなか孤独なる 晶子 集団の中の孤独、満開の桜の中の孤独、誰もが感じる・・・だから 皆が優しくなれたら良いですね。 (し ま)
蓮翹や男が老いて行くそよぎ みずき 蓮翹のそよぎ、揺らぎに自分の来し方、行く末を重ねて見ている作者、「男が老いていくそよぎ」 う〜ん、じっと立ち尽くして老いてなんかいくものか、って心境でしょうか。 なぜか印象に残る句でいただきました。 (夕花)
最果ての友の投句や春隣 静歩 日本列島は、南北に長く、春だ、桜だとハシャイデいるのに、北の国では、まだまだ冬の様子、早く春よ来い〜! アレ〜最果てて北だけでは無かった?(唯 人)