平成17年6月 選句結果

                 
得点 兼題 「梅雨」 作者 戴いた人
4 空一杯干して梅雨の晴れ間かな 桜桃 おさむ 門名無 軽率 静歩
3 から梅雨に空見上げ立つ農の人 ちあき アコ まさき オーク
3 梅雨入りの遅れを願う旅支度 オーク 福助 しま
3 水溜まり子供ら嬉々と梅雨つづく ウクレレ ちあき 唯人
3 梅雨空に鉈の刃先の鈍光 244 ダイゴ 夕花 桜桃
2 梅雨寒に怒り丸出し祖母が居て しおみ 244
2 梅雨湿りのこる櫛あとおさげ髪 晶子 いくこ
2 虫達は玄関変えて梅雨を待つ 福助 みずき 緑茶
1 還俗の声なほ潔し梅雨に入る 晶子 もも
1 梅雨晴れや就活の靴おもくなり まさき しおみ
1 梅雨空に舞ひ上がりけり八咫烏 夕花 春雪
1 梅雨晴れ間船を待つ間の将棋盤 みずき あきこ
得点 雑詠 作者 戴いた人
4 すいかずら吸って幼き日にもどり まさき みずき あきこ 桜桃
4 遠くえは行けぬ体や花便り 静歩 アコ まさき 桜桃
3 青嵐や顔の険しき放し鶏 みずき 244 しおみ 夕花
3 満タンの水路で洗ふ早苗箱 おさむ あきこ しおみ
3 老眼鏡掛けて外して夏レシピ 桜桃 緑茶 夕花 静歩
2 合鴨の遊ぶ田圃や風青し 晶子 いくこ 唯人
2 通夜和讃未だ続きいて蛍舞ふ 244 もも
2 ハスの葉に転げ遊べる雨の球 桜桃 オーク 門名無
2 ばら園の香りで髪をすいてみる 緑茶 晶子 しま
2 雨音や無口になって麦の秋 まさき ウクレレ ダイゴ
2 でで虫や雨に浮かれてつのをだし まさき 春雪
2 いつからか引き算ばかり手毬花 夕花 244 もも
2 さざ波は歓喜のひかり鴨帰る みずき ダイゴ 門名無
2 母と逢ふ今大切に風薫る あきこ アコ いくこ
1 栗の花忙しいときそっと咲く ちあき 緑茶
1 照り返し肌に爪あと点と線 緑茶 唯人
1 軒下の雫をうける小さな手 オーク ウクレレ
1 草引けばはじけ飛び散る黄金草 みずき
1 すずらんや水色といふ空の青  夕花 晶子
1 鈴蘭を活けて今日の息深く  あきこ オーク
1 水芭蕉流水の中凛と咲く  しま 軽率
1 言問わん隅田の岸に青テント  しおみ 福助
1 青山椒揚羽養ふなさけかな  晶子 静歩
1 さわやかに我が家が見える夏木立  ちあき 春雪
1 カタツムリ木の葉の上をそろそろと  唯人 おさむ
1 五月鯉からまり垂れて峠茶屋  静歩 福助
1 杉落葉ふみゆく古道恨み消え  ダイゴ ちあき
1 紫陽花の色づくほどに湿度ます  軽率 しま
1 梅雨続く少し波打つカレンダー  244 軽率
1 うららかに鯛糸走る筏釣り  福助
1 祭人押され揉まれてまたたのし  しま ちあき
私の選んだ一句
空一杯干して梅雨の晴れ間かな 桜 桃 「溜まっていた汚れ物を一気に洗い 布団も干してストレス解消」 (おさむ)
「空梅雨で庭木から水遣りを催促されると、じめじめとした梅雨らしい梅雨が懐かしい。」(門名無)
「最近は少なくなりましたが昔を思い出します。」(軽率)
から梅雨に空見上げ立つ農の人 ちあき 「農家の方と畑の野菜が雨を待っているのでしょうか? このような時代になっても農業は天気と、いつもにらめっこ!すなおに『なるほど』と頷きました。」 (まさき)
梅雨入りの遅れを願う旅支度 オーク 「旅の準備をしながら、気になる空模様 作者の気持ちが分かります(^_-)-☆」(しま)
「仕事の都合でこの時期出ないと出掛けられない私にはぴったりに心境を代弁しているようです」(福助)
水溜まり子供ら嬉々と梅雨つづく 「大人は避けて歩く水溜りですが、その水溜りを縫うように辿って歩く子供たちの姿。梅雨の鬱陶しさも楽しみの一つに換えてしまう元気な心が伝わってきます。」(ウクレレ)                
「じめじめした梅雨どきは、うっとうしいのですが、子どもには関係なく水溜まりも遊びの場所に 楽しく遊ぶむじゃきな声や姿に、大人は救われますね、なんだか声まで聞こえてきそうです」(ちあき)            
「うっとしい梅雨でも、子供達は元気で、水溜まりで遊んでいる様子が観えます。」(唯人)
梅雨空に鉈の刃先の鈍光   244 「とても手慣れた作者と思われます。梅雨空の重い色と刃先の鈍い色の絶妙な取り合わせに感心しました。」(夕花)
梅雨湿りのこる櫛あとおさげ髪 「実感として同じものを持っています。細かな櫛の目がまた清潔感をさそうこともあるのです。」(晶子)
虫達は玄関変えて梅雨を待つ 福助 「長く俳句をしていると類想句に出会います。こんな句に出会うと膝を叩きたくなります。楽しくなります。もう少し俳句的にしても良いかな・・・・?」 (みずき)
「どんな虫が空を見上げているのでしょう か 絵本を開いたようです。」(緑茶)
青嵐や顔の険しき放し鶏 みずき 「地鶏の顔つき、ニワトリ大嫌いの理由のひとつです。」(夕花)
満タンの水路で洗ふ早苗箱 「田植えがようやく無事に終わった安堵感があります、お上手と思いました 好きな句です。」(あきこ)           
「最近は機械化されて農作業に子供の出る幕などないでしょう。紐をひっぱったり、苗を運んで配るのが子供の仕事でした。田んぼの感触は足に記憶が残っています。」(しおみ)
老眼鏡掛けて外して夏レシピ 桜桃 「暑い日の夕餉の支度に久しぶりの涼しげな 献立、眼鏡が必要な年齢でも挑戦するのが、素敵です。」(緑茶)           
「楽しいですね。 どんなお料理が完成するのでしょう。食欲のとかく減退するこの時期、愛情をこめて家族のために台所に立つ明るいイメージがわく佳句です。」(夕花)
合鴨の遊ぶ田圃や風青し 晶子 「少し伸びた稲の苗の間で、田の草や虫を食べている、合鴨農法の情景がサラーと出ています。」(唯人)
ハスの葉に転げ遊べる雨の球 桜桃 「水玉の動きが楽しく表現されている。落ちてしまったら ハイそれまでよ。」(門名無)
ばら園の香りで髪をすいてみる   緑茶 「薔薇の香りに咽んで髪のなかまで薔薇を閉じ込めてしまいたいそんな気持ちが感じられてきます。」(晶子)
「ばら園の香り・・・長い髪が絵になりますね。」(しま)
雨音や無口になって麦の秋 まさき 「降り止まない雨音。その音の他には何も無い。この雨音を聞きながら、眠りに就きたい。」(ウクレレ)
さざ波は歓喜のひかり鴨帰る   みずき 「冬が去り、春が廻って来た喜びが感じられる。寒さに負けず元気な動きを見せてくれた鴨に感謝し、成長を祈りたい。」(門名無)
栗の花忙しいときそっと咲く ちあき 栗の花は、知らないのですが、可憐で密やかに咲くのだと教えられました。」(緑茶)
照り返し肌に爪あと点と線 緑茶 「いつ?誰に?なんで?夫婦喧嘩?まさか・・・では? 考えすぎ、ちゅうの〜。(レッドカードかな?)」(唯人)
軒下の雫をうける小さな手 オーク 「降りしきる雨に何処へも出かけられず、ジッっと外を眺めている。軒の雫にフッと目が泊まり、その中に見える新しい世界を自分の指先に写し取ってみたい。この句を拝見し、群馬の茂木さんを思い出しました。快癒を願っています。」 (ウクレレ)
すずらんや水色といふ空の青 夕花 「すずらんの白がかえって青の空を意識させる、その色の清潔感がたまりません。」(晶子)
水芭蕉流水の中凛と咲く しま 「実物も写真でも、、同感です。」(軽率)
言問わん隅田の岸に青テント しおみ 農夫の留守模様でしょうか」(福助)
五月鯉からまり垂れて峠茶屋 静歩 箱根旧道の箱根茶屋を連想しました。」(福助)
杉落葉ふみゆく古道恨み消え ダイゴ 「静かなる杉木立を一歩一歩、、だんだんと癒され、優しい気持ちになり”恨みの”気持ちも消えていくのですね、なんだかホッ!」(ちあき)
紫陽花の色づくほどに湿度ます 軽率 「紫陽花って、谷間が好きで、じっとりしている方が、良いのでしょう・・・色合いと土壌の関係を上手く表現されてます。」(しま)
梅雨続く少し波打つカレンダー 244 「長雨で家の中までジメジメし斯様な感じでした。」(軽率)
祭人押され揉まれてまたたのし しま 「おまつりはこうでなくっちゃーー!人にもまれながら楽しんでいる様子が感じられます」(ちあき)