平成17年7月 選句結果

                 
得点 兼題 「祭」 作者 戴いた人
3 川風に一筋ひびく祭り笛 みずき あきこ オーク 静歩
3 乙女らのうなじまぶしき星まつり ウクレレ コジラ しま
3 露集め祈り墨する星祭り ちあき 唯人 桜桃
2 雨乞いの祭りに賭ける水ききん しおみ 晶子 おさむ
2 かけてく子兵児帯ゆれて夏まつり 霜月 コスモス 福助
2 賀茂祭牛の首振る掛け葵 晶子 ダイゴ 夕花
2 オムレツの匂ひ流るる巴里祭 あきこ 244 もも
2 先棒を担ぐ誉れや神輿渡御 静歩 アコ 春雪
2 肩車小便臭い夏祭り 福助 しおみ まさき
2 飛び入りはよさこい祭り北の旅 桜桃 ちあき 門名無
2 宵山の京(みやこ)へはやる山の水 春雪 霜月 みずき
1 補聴器を着けて流るる祭笛 まさき 軽率
得点 雑詠 作者 戴いた人
7 腕組みを解いて家路の青田風 まさき オーク 244 軽率 霜月 ちあき
緑茶 もも
6 病む妻に肩を貸しつつ日傘差す ダイゴ コスモス 春雪 静歩 しま 福助
門名無
4 どくだみの香り残して踏まれけり 春雪 244 静歩 しま
4 蛍火で逢いに来るよと夫は逝き あきこ 霜月 春雪 唯人
3 悉く光年を来て星涼し あきこ アコ 緑茶 弓子
3 青柿の摘果のハサミためらいて ちあき あきこ オーク 桜桃
3 一両列車霧の原野に吸い込まる 244 ウクレレ ちあき 夕花
2 友逝きて星又増えし七夕夜 桜桃 アコ おさむ ダイゴ
2 花しょうぶ花より多しカメラマン 門名無 唯人
2 夕焼けの余燼ありたる空仰ぐ 春雪 ウクレレ しおみ
2 渡辺のジュースの元で夏が来る 福助 晶子 しおみ
2 新緑に染まりし女とすれ違ふ 244 晶子 夕花
2 一晩を一途に眠り半夏雨 夕花 まさき みずき
1 峰の雲大うなばらや光はね 霜月 門名無
1 さしもぐさ竹人形に恋をする みずき 福助
1 蛍かごたたいて癒しのひをともす 静歩 ダイゴ
1 手を添えて此処にお出でと朝顔に 桜桃 緑茶
1 心地よく水と戯る幼顔 しま おさむ
1 炎天を水動きつつ大海へ  みずき コスモス
1 梅漬けの塩の甘さを問はれけり  晶子 もも
1 夏帽子被る児脱ぐ児忘れる児  オーク まさき
1 幼児らの歓声浴びてかたつむり  もも 軽率
1 憎らしき一匹の蚊や寝つかれず  静歩 桜桃
1 ジューンドロップうしろの正面宇宙です  夕花 みずき
私の選んだ一句
川風に一筋ひびく祭り笛 みずき 「暑い夏一服の清涼感をいただきました 美しい 一句ですね。 いまは北海道でもあちらこちらにお祭の幟が風に 明るくはためいているのをよく見かけます。」(あきこ) 
乙女らのうなじまぶしき星まつり 「いつも快活な娘が年に一度の星祭の夜に、浴衣をまとい薄化粧。少し大人びた姿を見る眩しさと喜びがあるように思います。」(ウクレレ)
「ゆかたの色気を感じ選句させて貰いました」(コジラ)
「祭りの時、女性のうなじって、ドキッとします。今年は、浴衣姿の女性が多いですね・・・なぜか ネックレスが・・・違うんだな・・・まぁ いいか!」(しま)
露集め祈り墨する星祭り ちあき 「朝露で墨をすって、短冊に願い事を書いて、笹につるせば、願いがかなうと言われ、早起きをしてサトイモの露を集めに行った、ウン十年前のことが思い出されます。」(唯人)
雨乞いの祭りに賭ける水ききん しおみ 「友人のところ(岡山の津山)雨乞いをしたら、翌日降ったそうです。他人事ながら、身につまされ雨を渇望する句に惹かれました。」(晶子)
かけてく子兵児帯ゆれて夏まつり  霜月 「楽しい光景が目に浮かびました。小さな男の児の後姿がとっても可愛いくて・・」(コスモス)
先棒を担ぐ誉れや神輿渡御 静歩 「然り。大きな名誉なり。」(春雪)
飛び入りはよさこい祭り北の旅 桜桃 「この句は、、きっと彼女じゃないかなとおもいつつ スバラシかった旅を思い出しました旅先で出会う”祭り”は 現実離れしてより心に残る人生の1ページです 。ハットさせられた句です」(ちあき)
「旅に出て その土地の行事に参加することはよい思い出となるものですね。」(門名無)
宵山の京(みやこ)へはやる山の水 春雪 「皆が待ち望んでいる祇園祭りの宵山。その心を山の水に託して詠まれた所に感じ入りました。山の水となさった所は京にお住まいの方(?)ならではと・・・」(霜月)
腕組みを解いて家路の青田風 まさき 「田を作る人の諸々の心配ごと。また田にかける愛情。よし!とばかりに解いた腕組みから滲み出る心を感じさせていただきましたが・・・」(霜月)
「農の人は ふと 哲学者のように 何が去来していようと  家路につくときは親父さんの顔でしょうね  水田の海原を吹き渡る風は清く慰められます 心にとまった 一句です」(ちあき)
「仕事を終えて水田の風が気持ち良さそうです。昔、こんな風が開け放した窓から吹いていました」(緑茶) 
病む妻に肩を貸しつつ日傘差す ダイゴ 「『いいネ、いいネ』良き伴侶。」(春雪)  
「こんな 思いやりを持った夫婦って良いですね。ほっと 暖かく 微笑ましく 時間が止まったような気がしました。」(しま)
どくだみの香り残して踏まれけり 春雪 「子供の頃、かくれんぼして足元のどくだみを踏んで、近所のおばあさんに「どくだみ」って薬草なんだよって 教えて貰いました。 それからは除けて歩くように(^_-)-☆」(しま)
蛍火で逢いに来るよと夫は逝き 「さぞ仲の良いご夫婦だったことでしょう。そして万感の想いが広がります。」(霜月) 「特攻隊兵士の如し。でも、哀しさは、減りはすまい。」(春雪)
「先に逝った夫に逢いに来て欲しいと云う、妻の想いがひしひしと感じられる一句だと思います。」(唯人)
悉く光年を来て星涼し   あきこ 「宇宙の点、又は塵のような存在として星を見る気分は、リフレッシュできます。」(緑茶)       
「カ行の重なりを、星でときほぐす技巧に嫌味がありません。気宇壮大な作者にエールを送ります。」(弓子)
一両列車霧の原野に吸い込まる 244 「なにか不思議な世界に導かれる感じです 松本清張の小説をおもいだしました、ドラマチックで、気になります」(ちあき)
「一枚の絵か写真を見ているような見事な写生句ですね。」(夕花)
花しょうぶ花より多しカメラマン   門名無 「五六七倶楽部の、カメラマン、カメラウーマン達もこの中に入っていますよね・・・?」(唯人)
夕焼けの余燼ありたる空仰ぐ 春雪 「徹夜して並んでみる人多数。スター・ウオーズ。宇宙戦艦で夕焼けが見られるなんて、理屈には合いません。それでも戦い済んで、しみじみと綺麗な夕焼けに見入っています。さて、余燼のなかには水星が観望できる筈、いかがでしたか。」(しおみ))
渡辺のジュースの元で夏が来る 福助 「若い方はご存知ないでしょうが無性に懐かしいものです。甥が幾ら言ってもこれを好んで吸っていました。今でも有るのですか?」(晶子)
新緑に染まりし女とすれ違ふ 244 「いかにも俳句らしいいい句だと思いました。新緑に染まってみたいのは私でもあるのです。初夏らしい気分がうかがえます。」(晶子)
手を添えて此処にお出でと朝顔に 桜桃 「ここよ、ここよーと毎朝声かけて、手をかけて、きっときれいな朝顔達がさ くのでしょうね。」(緑茶)
心地よく水と戯る幼顔 しま 「心地よくどころか 無心の境地空腹も感じない 矢でも鉄砲でも怖くない」(おさむ)
夏帽子被る児脱ぐ児忘れる児 オーク 「楽しい句ですね。幼稚園での帰宅風景が目に浮かんできます。子供が小さかった頃が思いだされました。」(まさき)
憎らしき一匹の蚊や寝つかれず  静歩 「眠りを邪魔する憎らしき一匹の蚊・・・・私にも経験があります今は殺虫剤が活躍ですが手でパチンと大きな音を立てて潰したときの快感は何とも言えませんね 憎らしき・・・ピリリとして小気味良いですね」(桜桃)