平成20年5月 選句結果

                     
得点 兼題 「新茶」 作者 戴いた人
7 さみどりの光ゆらめく新茶かな 暖流 ちあき 瓢七 いくこ 唯人 まさき
弓子 緑茶
3 ぎこちなく新茶勧める小さき手 桜桃 春雪 しおみ 零風
3 新茶淹れ話はさらに弾みけり 春雪 もも あきこ だいご
2 あらそうて新茶買うてだご買うて もも 小自良 和泉
2 所在無さもてあます日の新茶かな 雪音 ゆき 桜貝
2 爺が居て孫が新茶の味を知り 瓢七 ウクレレ 桜桃
2 母の手の指をくの字に新茶つむ まさき おさむ かれん
2 病みぬけのゆったりふふむ新茶かな ゆき 雪音 静歩
1 新茶入れ駿河のひとを想う頃 しおみ 霧子
1 1DK新茶のかほりほしいまま 和泉 暖流
得点 雑詠 作者 戴いた人
8 今生きる世に逆らはず更衣 桜貝 ゆき しおみ 小自良 雪音 あきこ
零風 まさき CGE
4 新緑をくぐりて風もみどりなり だいご 静歩 かれん 唯人 弓子
4 静寂を破り春雷走る闇 桜桃 春雪 零風 かれん 霧子
3 鯉幟ひょいと顔出す隣窓 春雪 桜桃 だいご 唯人
3 吊革に体あずける花疲れ 静歩 ゆき もも 暖流
3 無理をせず無事に生きよと初節句 瓢七 ウクレレ 静歩 まさき
2 覚えたて鏡文字あり子供の日 桜桃 もも 和泉
2 風薫る闊歩闊歩とハイヒール 暖流 おさむ 瓢七
2 桜花もいちど開く湯呑み撫で しおみ ウクレレ 瓢七
2 坂の街草津湯ばたけ走り梅雨 もも 小自良 いくこ
2 めだか何時増えたるものよ聖五月 晶子 ちあき 桜桃
2 名水を汲めば連山風ひかる あきこ 春雪 だいご
2 藍威し端午節句の鎧袖 晶子 いくこ
1 郭公の初声聞きて豆植える いくこ 弓子
1 山菜は釘煮のお返し季語ふたつ しおみ 暖流
1 百日紅十九の夏をおき忘れ 雪音 緑茶
1 五月晴れ人待ち顔のひとばかり 和泉 ちあき
1 雀の子横一列に電車まち まさき 桜貝
1 抱き上げて初孫泣かす子供の日  ゆき あきこ
1 たかんなや父在りし日の遠のけり ゆき 和泉
1 二拍子の鍬の軌跡や初夏の畑 まさき 桜貝
1 葉桜に遅れおくれて花一輪 緑茶 おさむ
1 春の夜や一人住まいの古舎宅 零風 雪音
1 走り梅雨傘から漏れる国訛り だいご 霧子
1 藤の花主婦の語らひ日暮まで 春雪 緑茶
1 水芭蕉もくどう揺らす人絶えじ 桜貝 しおみ
私の選んだ一句
さみどりの光ゆらめく新茶かな 暖流 「新茶を目で色を楽しみ香りを感じ,舌で味わい、至福のひと時を感じます」(ちあき)
「玉露の出がらしは見事な色らしい?(^○^)それに醤油を掛けた'茶漬け 子供の頃だったので、味の方はどうだったか?」(瓢七)
「こんな御茶の時間を持ちたいものです。」(緑茶)
ぎこちなく新茶勧める小さき手 桜桃 「教育テレビで子供にメードインジャパンのお作法を教えていますね。」(しおみ)
あらそうて新茶買うてだご買うて もも 「新緑の候、そのうきうき感が良いですね。」(小自良)
「思わず噴出しそうになりました。だごおいしゅうおましたやろなぁ。」(和泉)
所在無さもてあます日の新茶かな 雪音 「日々好日でお過ごしですね、良いなぁこの季節だけの新茶、ゆっくり味合ってくださいませ」(ゆき)
爺が居て孫が新茶の味を知り  瓢七 「お孫さんと同居家族でしょうか。お爺ちゃんから教わることが多いでしょうね。温かい家族愛が見えました。」(桜桃)
母の手の指をくの字に新茶つむ まさき 「茶畑があった半世紀以上前の光景が見える。祖母が、あかね襷に菅の笠には程遠い野良着でお茶を摘んでいた姿」(おさむ)
「母は新茶こそ摘みませんでしたが、家族のために働きに働いた在りし日を髣髴とさせる一瞬を読まれた懐かしい句ですね」(かれん)
新茶入れ駿河のひとを想う頃 しおみ 「駿河はお茶所、静岡でしたかしら?ロマンを感じます。」(霧子)
今生きる世に逆らはず更衣 桜貝 「逆らっても疲れるだけですね、和して同ぜずでまいりたいと存じますわ」(ゆき) 
「ひと思案あれば、つまり、スカートかスラックスの選びで会う人への心遣いが伝わります。」(しおみ)
「初老の意地が逆にでているのかな?」(小自良)
「いろいろ思うことは有り、ですがこのまま過ぎていくのでしょうね、せめて身の回りは爽やかでいたい せめて心は豊かにいたい。この一句に共鳴しました。」(あきこ)
「このように生きること、優しそうでいて難しいなかなか到達できぬ我が身です。」(まさき)
新緑をくぐりて風もみどりなり だいご 「そうです。桜の若葉をくぐる風に私もみどりの香りをかぎ、全身が薄みどりに染まったような一瞬がありました。ショパンの軽やかなカノンのような感性の句ですね」(かれん) 
静寂を破り春雷走る闇 桜桃 「おどろおどろした闇を中を走る轟音夏を告げる大舞台の予告のような・・・好きなんです。こんな夜。 漢字ばかりの硬い感じも音を伝えてくれますね」(かれん)
「同じ状況に良く出合います。」(霧子) 
鯉幟ひょいと顔出す隣窓 春雪 「風になびいた鯉のぼりの尻尾を想像しました。「ひょいと」楽しい表現ですね。」(桜桃)
吊革に体あずける花疲れ 静歩 「覚えがございますわ、楽しかった分後から疲れが出てましります、高揚した後のクタクタ感は家で癒されますね」(ゆき)
覚えたて鏡文字あり子供の日 桜桃 「我が家の5歳も 名前が書けると大威張りですが書き順がでたらめです。それでも甘いオーマ(大きいママです)は 花丸あげちゃいます。」(和泉)
風薫る闊歩闊歩とハイヒール 緑茶 「昼間なら闊歩闊歩とハイヒールもよいが、真夜中には闊歩しない様に。危険が一杯の世の中」(おさむ) 
「エスカレーターかっぽかっぽと後ろから降りられると・怖い〜(・風薫る どころか!(^○^)」(瓢七)
桜花もいちど開く湯呑み撫で しおみ 「桜湯かな? 後五文字’温厚過ぎるヨ お前じゃ無い! そりゃ そうだけど。」(瓢七)
坂の街草津湯ばたけ走り梅雨 もも 「躍動感が嬉しい。草津を思い出します。」(小自良)
めだか何時増えたるものよ聖五月 暖流 「めだかほんと、いつの間にか増えているのですよね。聖五月の季語が素敵ですね」(ちあき)
名水を汲めば連山風ひかる あきこ 「地元の名水でしょうか?、それとも旅先の世人周知の名水でしょうか?いずれにしても、中句から結句に至って、初夏の陽光が、眩しく感じられます。更に、「光る」では無くて、平仮名の「ひかる」だったのが、いっそう柔らかくて、イイ感じです。」(春雪) 
山菜は釘煮のお返し季語ふたつ しおみ 「へんてこりんな俳句です。確かに季重なりです。それを句の中で白状してしまっています。山菜を戴いたお返しに、いかなごの釘煮を差し上げる。春の味の二重奏ですね。生活の中のみずみずしい感性が際立っています。」(暖流)
百日紅十九の夏をおき忘れ 霧子 「もう30年も昔のことなのに、忘れていることが咽もとでむてしまいました。」(緑茶)
五月晴れ人待ち顔のひとばかり 和泉 「五月晴れの空の下待ち合わせて、どこかに出かけるのでしょうか、デイトは楽しいことでしょう」(ちあき) 
たかんなや父在りし日の遠のけり ゆき 「この句で たかんなとは筍のことと知りました。季語は夏なんですね。ちょっと意外。父上が他界されてかなりの年月が。たかんなが出る季節になると 想いがあるんですね。」(和泉)
葉桜に遅れおくれて花一輪 緑茶 「葉ざくらになってから咲く花もあるのか?桜の世界にも天邪鬼が居ますな」(おさむ)
藤の花主婦の語らひ日暮まで  春雪 「話しのつきない友人と時間のたつのを忘れておしゃべりするのは、大きな楽しみのひとつです。とても幸せなひと時は、生活の必需品では ないですか。」(緑茶)
水芭蕉もくどう揺らす人絶えじ 桜貝 「ありし日を回想します。今一度行こうとは思わない。できることにチャレンジ。」(しおみ)