平成20年10月 選句結果

                     
得点 兼題 「萩」 作者 戴いた人
3 購ふは自らのため白の萩 晶子 かれん ゆき 和泉
3 こぼれ萩踏まねば行けぬ農機小屋 ゆき 桜桃 暖流 コスモス
2 雨に濡れ地に伏す萩や仏道 静歩 いくこ CGE
2 後れ毛を撫でし湯浴みのこぼれ萩 桜桃 晶子 静歩
2 おんな駆け媼のまなざし萩の道 もも しおみ 雪音
2 こぼれ萩日暮れは風の立ちやすき あきこ 霧子 ウクレレ
2 散歩道土手にひともと野萩あり ちあき だいご 零風
2 写経する古刹の小部屋みだれ萩 春雪 おさむ もも
2 人待ちの足下に寄る萩の風 いくこ ちあき むらさき
2 ぽつかりと太平洋に萩の月 雪音 小自良 緑茶
1 竹箒萩の路から雪隠へ しおみ 桜貝
1 萩こぼる自由民権碑文石 和泉 あきこ
1 萩あれば歌あり句あり白珊瑚 だいご まさき
1 萩刈りて悲しき程の道となり 桜貝 春雪
得点 雑詠 作者 戴いた人
5 晩秋を無言の妻と一つ傘 桜桃 緑茶 むらさき 春雪 暖流 雪音
4 逆らわぬばかりの日々を吾亦紅 ゆき 霧子 桜貝 コスモス 雪音
4 夕月夜祇園花街抜小路 だいご あきこ 小自良 和泉 暖流
4 老農の見え隠れして稲の波 まさき しおみ ウクレレ 静歩 零風
3 考える葦と生まれてまづ読書 晶子 おさむ ちあき あきこ
3 衣被母の無い子の握り箸 暖流 桜桃 むらさき 桜貝
3 みちのくの漁港で秋刀魚ふるまわれ もも 霧子 晶子 CGE
3 ゆるゆると髪をほどいて秋月夜 雪音 緑茶 和泉 コスモス
2 エアメール楓一枚添へてあり だいご いくこ 春雪
2 風ありて季節にきづく金木犀 ちあき かれん いくこ
2 かりがねやいまも残れる開拓碑 あきこ 晶子 もも
2 茶畑も工業団地も霧の朝 静歩 もも まさき
2 天青し飛行機雲の突きぬけて 雪音 ゆき CGE
2 同窓の訛りに戻るきのこ飯 ゆき 静歩 まさき
2 老菊師姫を抱きて去りにけり 桜貝 ゆき 小自良
1 朝焼けに銀鱗跳ねる下り簗 春雪 桜桃
1 稲刈りを手作業でする棚田かな 零風 かれん
1 一輪車肩より落つるむかごかな まさき しおみ
1 一年が過ぎましたねと金木犀  緑茶 ウクレレ
1 枝先に羽を休めて赤とんぼ いくこ 零風
1 新米のもっちり味を確かめる しおみ だいご
1 高千穂に一声高し鵙の翔ぶ 春雪 だいご
1 パパ見つけ走りを止める運動会 桜桃 おさむ
1 冬支度こころ揺らぎしダイエット 桜貝 ちあき
私の選んだ一句
購ふは自らのため白の萩 晶子 「『自らのため』がとても深い感覚自分への愛惜の念かしら」(かれん)
「萩は小豆色を連想させますが。 ほれ秋はおはぎ春は牡丹餅と・・・ 白い萩 忘れておりました。 あえて白い萩を買いたい思いがあるんでしょう。」(和泉)
こぼれ萩踏まねば行けぬ農機小屋 ゆき 「田園の静かな風景がありありと偲ばれます。力量溢れる写生に感動しました。」(暖流)
後れ毛を撫でし湯浴みのこぼれ萩 桜桃 「如何にも女の湯上り姿が偲ばれます。萩のもったいない散り方、萩が後れ毛を撫でたかのような作り方ですが自分でなで上げても、もっと色っぽい感じ が致します。」(晶子)
おんな駆け媼のまなざし萩の道 もも 「自分の投句と似ていましたので、いれました。やたらと、花も広がりを競いますが、萩は道です。」(しおみ)
写経する古刹の小部屋みだれ萩   春雪 「心静かに写経する 何処のお寺かな」(おさむ)
人待ちの足下に寄る萩の風 いくこ 「萩は派手な花ではありませんが 何処にもあり季節を感じますね。萩の風に、風情を感じます。」(ちあき)
ぽつかりと太平洋に萩の月 雪音 「景色が大きいので頂きました。」(小自良)
「まあるい月と海、月をよく見ます。遠い友人も同じ月を見てメールをくれます。しみじみ、ほのぼの、とてもいい気分です。」(緑茶)
萩こぼる自由民権碑文石 和泉 「その時代活躍した青年の意気をつたえる碑文。萩がひっそりと咲きこぼれている、萩こぼるの季語がぴったりとおもいました。」(あきこ)
晩秋を無言の妻と一つ傘 桜桃 「無言の夫婦は、時間もゆっくり流れて、考えていることは違っても正しい関係というような気がします。」(緑茶)
「情景が絵になる、抒情豊かな一句です。 ただ『晩秋を』という措辞の不自然さには首を傾げました。 『晩秋や妻と無言の一つ傘』不遜ですが、私ならこう詠みます。」(暖流)
逆らわぬばかりの日々を吾亦紅 ゆき 「花も知らずに、歌詞がすきでした。最近花を見せて頂き、少しガッカリ?違う物を想像していました。逆らわぬ、感じがわかりました。サラサラ揺れるが。」(霧子)
夕月夜祇園花街抜小路 だいご 「漢字ばかりの句ですが固くありません。京都の優しい風情が伝わり好きでした。リズムも良い調子です。」(あきこ)
「一度見てみたい風景です。口調が良いし抜小路が効いてますね。」(小自良)
「朝ドラで祇園見ています。 水を打った小路のてらてらしたところにも月が映るんでしょうね。」(和泉) 
「艶歌の情緒が漂いますが、俳句の巧さを感じます。先斗町辺りは抜け小路や袋小路が交錯して、いかにも祇園らしい風情ですね。」(暖流)
老農の見え隠れして稲の波 まさき 「機械にたよらない獲りいれを想いました。」(しおみ)
考える葦と生まれてまづ読書 晶子 「読書は人間だけの特権」(おさむ)
「作者さんはまじめで勤勉なお方なんですね、と思いました。本を読まナックチャーー」(ちあき)
「今月は特に好きな句ばかりでした。秋は本が読みたくなります、私は易しい読みやすい本オンリーですが・・・・。この句は考える葦 と結びつけられて素敵な句と思いました。」(あきこ)
みちのくの漁港で秋刀魚ふるまわれ もも 「みちのく秋刀魚の美味しい時期。毎日秋刀魚見ています。」(霧子) 
「漁師町の人情が優しく感じられます。旅情とはこう言うものが嬉しいですね。大衆魚でない所がいいですね。」(晶子)
ゆるゆると髪をほどいて秋月夜 雪音 「とても色っぽいですね。こんな夜があるのを随分長いこと忘れてました。ショートカットで早20年〜残念!」(緑茶)
「一日の終わりに長い髪を解けば 今日も多忙だったと思うでしょうか。心を鎮めてくれるように澄んだ空にお月様が。明日も良い日でありますように。」(和泉)
風ありて季節にきづく金木犀 ちあき 「ついこの間の経験も同じでした。仄かな香り十月に結婚しましたので この香りがすると 思い出します」(かれん) 
かりがねやいまも残れる開拓碑 あきこ 「嘗て先人が苦労して開いた田圃。いかに苦労がおおかったか、そして万一にも休耕田などになったら・・・・。日本の農政を先を見てして欲しい作今です。」(晶子)  
茶畑も工業団地も霧の朝 静歩 「茶畑の中に工業団地が点在しているのでしょうか?霧の中にうっすらと建物が見える雰囲気がします。手前には、茶の畝が続いて幻想的な風景が見えてきます。」(まさき)
老農の見え隠れして稲の波 まさき 「機械にたよらない獲りいれを想いました。」(しおみ)
老菊師姫を抱きて去りにけり 桜貝 「軽い驚きと美しい情景」(小自良)
稲刈りを手作業でする棚田かな 零風 「このごろ 棚田の美しさがたまらなく目に映ります大変ですね 手作業での取り入れ でも最高に美味しいでしょう」(かれん) 
一輪車肩より落つるむかごかな まさき 「元気に乗り回している子供たちは77歳になっても操れる?」(しおみ)
パパ見つけ走りを止める運動会 桜桃 「勝ち 負けより 嬉しい いつもは見ない所で パパが居る」(おさむ)
冬支度こころ揺らぎしダイエット 桜貝 「あああ、、ワタクシも一緒です。食欲の秋に負けないように・・・・」(ちあき)