平成21年06月 選句結果

                     
得点 兼題 「梅雨」 作者 戴いた人
4 梅雨青し病み顔なれど眉を引く ゆき CGE 可不可 七海 まさき
4 梅雨空に洗って干したる心かな 七海 ウクレレ しおみ 西寿 摩耶
3 梅雨蝶に仮の宿りの葉裏かな 櫻貝 弓子 ちあき いくこ
3 能を舞ふ四方の篝火迎え梅雨 初凪 霧子 もも あきこ
3 昼灯す茶房の灯り梅雨に入る あきこ 春雪 だいご 静歩
2 オーロラのごと梅雨の夜のハイウェイ 暖流 かれん 櫻貝
2 長靴を買うか買わぬか梅雨の街 まさき おさむ 優美
1 交差点梅雨に濡れてる献花台 零風 晶子
1 通学の子等カラフルな梅雨の傘 西寿 零風
1 梅雨湿り傘を差そうかたたもうか いくこ ゆき
1 晴れなんと梅雨空うすき紅の色 晶子 暖流
1 走り梅雨傘から洩れる国訛り だいご 初凪
得点 雑詠 作者 戴いた人
5 時の日や捻子を捲けども遅れ癖 櫻貝 春雪 ゆき 晶子 初凪 静歩
5 花の雨トトロが外に待つような 七海 弓子 もも 暖流 かれん まさき
4 母看とり帰りし路の遠蛙 ゆき CGE 零風 いくこ 静歩
4 もう少し女でゐたい衣替え ゆき ちあき 暖流 だいご 優美
3 軽鴨(かる)の子に池のさざ波やさしけり あきこ CGE 晶子 零風
3 客の無い大観覧車走り梅雨 静歩 もも あきこ 七海
3 夕蛍星ひとつ連れ舞ひ戻る 初凪 西寿 櫻貝 まさき
2 鮎遡上人工魚道超えて行く 零風 しおみ 可不可
2 青あらし地蔵の帽も阿弥陀にて だいご 弓子 ゆき
2 風に乗り音もなく降る竹落ち葉 静歩 霧子 だいご
2 曇り空ドクダミの白清かにあり ちあき おさむ かれん
2 薫風のどこか哀しき色見たり 晶子 霧子 西寿
2 追憶は今宵も蛍飛ぶ熊野 優美 七海 摩耶
2 噴水の底に沈めし恋ごころ 春雪 可不可 ちあき
2 蛍火を包んで君はランプのやう 暖流 ウクレレ 櫻貝
2 真っ白のカサブランカを爪に染め 緑茶 しおみ 摩耶
1 君影草葉陰に白く揺れており いくこ あきこ
1 島風と潮の匂いの人を待つ 七海 春雪
1 自転車をこぐ背な押すや若葉風 西寿 いくこ
1 出し入れについ億劫な衣替え いくこ おさむ
1 月涼し篝火に浮くシテの面  櫻貝 優美
1 派手かなと恥らふ人の初浴衣 春雪 ウクレレ
1 蛍飛ぶおとぎの国へと銀河へと もも 初凪
私の選んだ一句
梅雨青し病み顔なれど眉を引く ゆき 「ご快復を祈ります」(可不可)
梅雨空に洗って干したる心かな 七海 「短歌を凝縮、エッセンスだけで句になった。」(しおみ)
「心も洗たくできたらいいな。いやな気持をすっきり洗い流してからりと明るく好転させて生きていけたらいいね。」(摩耶)
梅雨蝶に仮の宿りの葉裏かな 櫻貝 「こんな光景を目にしたことあります。俳句にすると、すんなりとかっこいいですね。」(ちあき)
能を舞ふ四方の篝火迎え梅雨 初凪 「迎え梅雨という言葉に惹かれました。最初の梅雨なのか、迎え酒のように篝火がまた梅雨を呼ぶのでしょうか?梅雨の頃のお能なんですね、幽玄の世界の篝火の雰囲気を思い浮かべました。舞台が身近にあるのが羨ましいです。」(あきこ)
オーロラのごと梅雨の夜のハイウェイ   暖流 「フランク永井の曲を思い出しますね 雨の滴りと広がる虹のオーロラ、現代絵画です。 激しい雨の中のドライブももう過去のことになりました」(かれん)
長靴を買うか買わぬか梅雨の街 まさき 「最近プリント技術が開発されお洒落な模様のゴム長靴がありますよ。迷う事はありません。10歳は若く見られますよ。買いです。」(おさむ) 
交差点梅雨に濡れてる献花台 零風 「近頃は悲しい話が多いです。献花台が出来ないほうがいいのですが、悲しみのやり場がないのですね。」(晶子)
梅雨湿り傘を差そうかたたもうか いくこ 「穏やかな大人の風情が好ましく写りますわ」(ゆき)
晴れなんと梅雨空うすき紅の色 晶子 「夕焼けになりきれない梅雨空の淡い明るさが美しく描写されています。」(暖流)
走り梅雨傘から洩れる国訛り だいご 「きっと、もやい傘なので しょうね!」(初凪)
時の日や捻子を捲けども遅れ癖 櫻貝 「巻き時計に愛着がありますので捨てられませんね。」(ゆき)
「如何にも日常あること、それでも強いて時計屋に持っていかない。これが、普通に暮らしていける秘訣かも、のんびりと・・・」(晶子)
花の雨トトロが外に待つような 七海 「パステル画のファンタズマ」(弓子)
「文句なく私の特選句です。明るく透明な詩の世界ですね♪」(暖流)
「トトロを心にいだいている大人って いい感じ (^ー^* ) 今日の雨にはどの傘をさそうかな。」(かれん)
母看とり帰りし路の遠蛙 ゆき 「遠蛙に後ろ髪引かれる思いが篭もって分かる様な気がします。」(いくこ)
もう少し女でゐたい衣替え ゆき 「謙虚ですね、もう少しと言わず 命ある限り、女でいてください・・・・ 衣替えのたび 思案します ね!」(ちあき)  
「切々とした心情が素直に詠まれていて、胸に迫ります。」(暖流)
軽鴨(かる)の子に池のさざ波やさしけり あきこ 「カルガモが親子で列を作って歩いていくのが目に浮かびます。元気に大きくなって欲しいです。」 (晶子) 
客の無い大観覧車走り梅雨 静歩 「見上げて 観覧車に目をとめられたところが良いと思いました。」(あきこ)
夕蛍星ひとつ連れ舞ひ戻る 初凪 「暗やみでホタルを目で追いかけていて、ふと空を見ると星が一つ ・・・・・。 そんな情景でしょうか?そういえば、前橋でも何箇所かで蛍祭りが開催されていますが子供が大きくなり、足が遠のいてしまいました。」(まさき)
鮎遡上人工魚道超えて行く 零風 「続々と魚梯で飛び跳ねるありさまが・・・・」(しおみ)
「励まされます」(可不可) 
青あらし地蔵の帽も阿弥陀にて だいご 「取り合わせの妙。風の悪戯がユーモラス」 (弓子)
「ユーモラスの中の詩情が素敵!」(ゆき)
曇り空ドクダミの白清かにあり ちあき 「臭いに不似合いな純白の花。誰かの様に・・・・。」(おさむ) 
「その通りの可憐な花の美しさと対照的な濃い緑美しいと思います。ドクダミと言う名がそぐわないような。あした摘んでお茶を作りましょう 」(かれん)  
追憶は今宵も蛍飛ぶ熊野 優美 「蛍の季節になりました。熊野ではないけれど亡くなった弟が案内してくれたのは湯布院の小さな小川でした。乱舞する蛍が肩や袖に泊まったまま宿へ。今では懐かしい思い出になりました。」(摩耶)
噴水の底に沈めし恋ごころ  春雪 「これは深い句です」(可不可)
「韓国ドラマで恋占いにお金を投げるシーンを思いだしました。ロマンチックですね。」(ちあき)
真っ白のカサブランカを爪に染め 緑茶 「バラにありました、カサブランカ。白はこれから染める素材ではないのですね。」(しおみ)
「カサブランカの大輪の花と甘い香り!もしかしたらカサブランカをネールケアで指先に書いてもらわれたのかしら?とも・・・次男の結婚式の晴れの日に久しぶりに爪に薄いピンクを塗ってみました。」(摩耶)
君影草葉陰に白く揺れており いくこ 「君影草と言う言葉ぴったりのすずらんです、余すところなく表現されています。」(あきこ)
島風と潮の匂いの人を待つ 七海 「男性的な作りの句ですが、女流でしょうか?海から戻る人は男でしょうね。なぜ浜で待っているのか 読者に想像の余地を充分に残している句です。」(春雪)
自転車をこぐ背な押すや若葉風 西寿 「颯爽と若さが感じられて羨ましいです。」(いくこ)
出し入れについ億劫な衣替え いくこ 「億劫ではなく、面倒なだけでは?」(おさむ)
蛍飛ぶおとぎの国へと銀河へと もも 「儚い命の蛍を夢の世界へ届けてあげる優しさ・・」(初凪)