平成22年04月 選句結果

                     
得点 兼題 「恋」 作者 戴いた人
4 猫の子の拾はれゆくを見届けぬ 西寿 ウクレレ 摩耶 まさき 優美
4 春の猫しっぽの影に浮かれをり 初凪 西寿 あきこ 七海 すすむ
3 かよひ路の賑わふ庭や猫の恋 春雪 瓢七 静歩 あつこ
3 恋猫に目覚めし夜半のハーブティー 櫻貝 暖流 零風 だいご
2 空元気手術の名残りや猫の恋 瓢七 しおみ 和泉
2 哀しみの恋猫となる路地の裏 あきこ 小自良 狂平
2 恋猫の火の宵なるや啼き交わす ゆき もも 櫻貝
2 招き猫きょうは左手あす右手 狂平 晶子 初凪
1 あいのこは泣かず挫けず猫の恋 暖流 可不可人
1 いざ決闘闇を切り裂く猫の声 優美 ししうど
1 浮かれ猫陽射しの布団追っかけて ちあき いくこ
1 恋猫やバグは無けれど爆走す ししうど ちあき
1 声を変え臨界さぐる春の猫 だいご ゆき
1 さよならも告げずに終わるや猫の恋 和泉 おさむ
1 訳ありの猫と我との花見酒 七海 春雪
得点 雑詠 作者 戴いた人
7 何もかも許して春の昼寝かな ししうど 小自良 ゆき もも 七海 初凪
和泉 優美
7 二輪草摘んで野の香を臥す妻に だいご 静歩 零風 西寿 あきこ 摩耶
あつこ すすむ
6 春の灯や母の遺品に恋の文 あきこ おさむ 暖流 可不可人 摩耶 優美
春雪
3 三世代女ばかりの花見かな まさき 静歩 いくこ 和泉
3 職退いてのびのびのろまになれる春 七海 ウクレレ しおみ 小自良
3 山桜一本のみの気高さよ 和泉 ちあき ウクレレ すすむ
2 老いるとは楽しき日々やヒヤシンス 春雪 瓢七 ししうど
2 春かすみ抱かれて逝かん夢浅し 和泉 おさむ 狂平
2 ふらここや老ひもピンクの風となり  初凪 もも 七海
2 弁慶の見得を切つたる迷い凧 ゆき 晶子 まさき
2 別れ来て心の闇の花ふぶき もも 可不可人 狂平
1 一の宮桜万本見納める しおみ 櫻貝
1 麗らかや土手ゆっくりと乳母車 ゆき ちあき
1 かたかごの万葉思ふ膝ついて 晶子 春雪
1 古寺の門留守札ゆれる彼岸かな 狂平 だいご
1 出航の汽笛も春の響きかな 七海 暖流
1 ジャズを聴きステップ軽く青き踏む 春雪 ゆき
1 水仙の一斉に吹くファンファーレ 櫻貝 ししうど
1 背を伸ばし太陽つかむチューリップ 櫻貝 だいご
1 旅の本ひろげ夢みる春炬燵 西寿 零風
1 念仏は身延に収め花に舞ふ 晶子 初凪
1 花冷えに驚きすくむ庭の花 ちあき いくこ
1 春嵐おしゃれ台無し付き添いママ ちあき しおみ
1 春風に後押しされて新学期 あきこ 西寿
1 白球の伸びゆく先に花盛る もも あつこ
1 跳ね橋や光をこぼすチューリップ 暖流 櫻貝
1 一つ消え一つ浮かびて春愁ひ ししうど 瓢七
1 羊山バスを待つ間の桜かな 静歩 まさき
1 米寿の日洋菓子一つ春の宵 零風 あきこ
1 レシピ見て男料理の菜飯かな 西寿 晶子
私の選んだ一句
猫の子の拾はれゆくを見届けぬ 西寿 「かわいそうに捨て猫の赤ちゃんが小さな声でみゃ〜みゃ〜と泣いている。やっと拾われて連れて行ってもらえそう〜良かった!良かった!」(摩耶)
「捨て猫が多くなる時期ですね。優しき人に拾われて抱かれて帰る姿がとても温かいです。一杯可愛がって貰いなさいね。元気に大きくなるんだよ。」(優美)
かよひ路の賑わふ庭や猫の恋 春雪 「空元気手術の名残りや猫の恋(^0_0^)  読み比べてヨ ’通い路を如何にとやせんネ!この恋家の猫生後13年〜14年 哀れとも何とも!」(瓢七) 
恋猫に目覚めし夜半のハーブティー 櫻貝 「深夜、猫の恋鳴きに起こされてしまったのでしょう。眠られぬままにハーブティーを淹れる。猫の恋そして遠い日の恋に思いを馳せる作者の姿が見えるようです。」(暖流)
空元気手術の名残りや猫の恋 瓢七 「不妊手術してもホルモン分泌は異常なし。」(しおみ)
哀しみの恋猫となる路地の裏  あきこ 「ペーソスがあって好きですね!」(小自良)
招き猫きょうは左手あす右手 狂平 「右手は福&金運を、左手は客を、両手を上げた猫は??って連想して・・・楽しい句でした。」(初凪)
「何か滑稽感が有って、面白く感じました。どちらかが福をまねき、片方は金を呼ぶとか。」(晶子) 
いざ決闘闇を切り裂く猫の声 優美 「『恋猫や世界を敵にまはしても』―大木あまり、を連想する。」(ししうど)
浮かれ猫陽射しの布団追っかけて ちあき 「今年は寒いから日に干したお布団は猫に取って、極楽ですね。」(いくこ)
恋猫やバグは無けれど爆走す ししうど 「おもしろ〜い!○○○さんだったら まずハグでしょうに。恋猫たち気持ちはハイに! そりゃー転びつ、もつれつ走っているのでしょうね」(ちあき) 
声を変え臨界さぐる春の猫 だいご 「春の猫は不気味なほど、狂おしく近づくのをためらいますね、避けて通りますわ」(ゆき)
さよならも告げずに終わるや猫の恋 和泉 「目的の事を済ませばお役ゴメン。霊長類も同じか」(おさむ)
何もかも許して春の昼寝かな ししうど 「何を許したのかな?大したことでなかったようですね。」(小自良) 
「面倒な事はさておき、先ずは昼ねですね、目覚めても、まだ眠い候です」(ゆき)
「至福のひと時とは、こんな時なのでしょうね」(初凪)
「この作者の心境にあやかりたい。」(和泉)
「何もかも投げ出したくなるときがあります。こんな時は暖かな陽射しを浴びてお昼寝も良いですね。私の大好きな業です。」(優美)
二輪草摘んで野の香を臥す妻に だいご 「具合の悪い奥様に!と可愛く咲いた二輪草を摘んで大事そうに持って帰る優しい旦那さま。麗しい夫婦愛ですね〜〜  いいなぁ!」
春の灯や母の遺品に恋の文 あきこ 「あの母にも心燃やした時があったのか。少し嫉妬心が・・・・・」(おさむ)
「ぼんやり霞む春の灯には、人を夢幻にいざなう情緒があります。そこは時空を超えた世界。若き日の母の姿も、一途な母の恋も、美しく甦ります。この句の格調の高さに、作者の力量をまざまざと感じさせられました。」(暖流)
「春の宵に亡くなった母の遺品を見ていたら なんと思いがけなく母への恋文が・・・・大事にとっていた母上の気持ちが青春そのものですね〜〜」(摩耶)
「恋文はお父様へ宛てた物でしょうか。女の匂いを感じる瞬間。母として女として生きた証ですね。」(優美)
三世代女ばかりの花見かな まさき 「うららかで微笑ましいです。」(いくこ)
「花を見て女で良かったと思います。」(和泉)
職退いてのびのびのろまになれる春 七海 「そうかなあ、皆さん却ってお忙しそう。」(しおみ)
「こんな日がありましたね! (小自良)
山桜一本のみの気高さよ 和泉 「1本樹は大好きなので・・・・我が家から見える山にも 緑黄緑の中 ピンクの桜が1本美しく 調和しています」(ちあき)
老いるとは楽しき日々やヒヤシンス 春雪 「(#^.^#)<ヒヤシンス>の音感 の句だと思うね 花言葉は ’心静かな愛。」(瓢七)
「この前向きさ、オプチミズムが好き。」(ししうど)
春かすみ抱かれて逝かん夢浅し  和泉 「西行の境地には為れそうも無いか。凡人には・・・・・」(おさむ)
弁慶の見得を切つたる迷い凧 ゆき 「ふらふらの凧の絵が大見得を切った弁慶では形無し。愉快な句です。」(晶子)
麗らかや土手ゆっくりと乳母車 ゆき 「独身の時は キャピキャピしていても、さすがママになると 目と目で語らいながら柔らかな風を共に楽しむように、ゆっくりゆっくり〜でしょうね。」(ちあき)
出航の汽笛も春の響きかな 七海 「軽やかなK音のリズムが心地よく耳に残ります。まさに明るい「春の響き」に溢れた佳句です。」(暖流)
ジャズを聴きステップ軽く青き踏む  春雪 「何もかも新しく緑に変身、希望にあふれて知らずにステップを踏みそうです」(ゆき)
水仙の一斉に吹くファンファーレ 櫻貝 「水仙ラッパ。一斉に、とした巧みさに敬服。」(ししうど)
念仏は身延に収め花に舞ふ 晶子 「久遠寺でしょうか?だったら、しなやかな砂ずりのしだれ桜が 浮かびます」(初凪)
花冷えに驚きすくむ庭の花 ちあき 「今年の寒さは驚きです。花達も地上に出てくるタイミングが、難しいでしょう。」(いくこ)
春嵐おしゃれ台無し付き添いママ ちあき 「{春嵐台無しおしゃれ付き添って}なら、見過ごしてしまうところでした。」(しおみ)
一つ消え一つ浮かびて春愁ひ ししうど 「さ〜てね これほど各人に’想いを任されると (~o~) <春愁い>に救いを求めるが・・・・個人的には、息子40歳の<春憂い>があるんだよ。」(瓢七)
羊山バスを待つ間の桜かな 静歩 「埼玉県秩父市の羊山公園へシバザクラを見に行かれたのでしょうかシバザクラの絨毯を幾何学模様のように敷き詰められたような鮮やかさに目を奪われの帰り道、帰路のバスを待つ間にふと、周囲の桜の花に目がいったのでしょうか?そんな情景が浮かんできます。素晴らしい句です。」(まさき)
レシピ見て男料理の菜飯かな 西寿 「菜飯ができるなんて上等ですね。きっと田楽も添えて有りましょう。偶に殿方にお任せしたいもの。」(晶子)