平成22年05月 選句結果

                     
得点 兼題 「五月」 作者 戴いた人
4 母とゐてそれだけの朝聖五月 ゆき 七海 まさき 西寿 優美
3 切り返すつばくろ失せて風五月 しおみ 狂平 桜貝 初凪
3 聖五月風のすべてが詩(うた)となる だいご ちあき ゆき 暖流
3 旅立ちの嬉しさ包み五月来ぬ まさき しおみ 零風 すすむ
3 万物を孕みて海は聖五月 七海 晶子 あきこ 可不可人
3 花時計廻りはじめて聖五月 あきこ いくこ 弓子 春雪
2 指図するナビに逆らふ五月かな 春雪 和泉 だいご
1 コーラスの和してはなやぐ五月かな 桜貝 かれん
1 五月来ぬ忘れ去られた飾り段 いくこ おさむ
1 聖五月少女に淡きミルク髭 暖流 小自良
1 ふるさとの風に色あり聖五月 初凪 静歩
1 噴水の高く上がりし五月かな 西寿 ウクレレ
得点 雑詠 作者 戴いた人
5 うるさうてなほうれしゆてこどもの日 桜貝 ウクレレ ゆき 狂平 静歩 西寿
5 クレヨンを半裸にぬがす立夏かな 暖流 しおみ 晶子 初凪 まさき 優美
4 おだてても嫁の手の中柿若葉 まさき 七海 いくこ 静歩 だいご
4 なさぬなかそれでも母の日期待込め 和泉 しおみ 小自良 狂平 まさき
3 彼方此方に煙りなびかせ有珠の春 いくこ おさむ あきこ 優美
3 解き放す心風船飛ばしけり あきこ ちあき 七海 可不可人
3 豆飯の豆を取り出す子らもゐて 春雪 和泉 だいご 弓子
2 風に揺れ川面を叩く糸柳 西寿 晶子 零風
2 風薫る水道工事の茶髪かな 七海 ゆき 小自良
2 鯉のぼり新米ママの夢も乗せ 優美 桜貝 春雪
2 新緑やポプリへ落とす安息香 暖流 あきこ 弓子
2 チューリップ咲かせて義父は逝きにけり 七海 ちあき すすむ
2 勅語よむ式典ありし昭和の日 春雪 おさむ 可不可人
2 母の日や贈りおくられ三世代 だいご いくこ 暖流
1 井出ざらえ水流るる先夏野菜 ちあき かれん
1 一日にタラの芽のびて青うまし ちあき 桜貝
1 咲きそろひ我を迎へしチューリップ 西寿 かれん
1 鐘馗髭今が似合いのこどもの日 晶子 零風
1 新茶きて孫に入れ方講義する 零風 すすむ
1 シャッターを切る玉響(たまゆら)や牡丹散る 桜貝 暖流
1 成田屋がお名残歌舞伎春の雨 静歩 和泉
1 菜の花や青空の下緑の日 静歩 ウクレレ
1 那智谷の萌え木に染まり喜寿をゆく 初凪 春雪
1 ふるさとの駅遠ざかるクローバー あきこ 西寿
1 無重力ハイタッチまで季語求め しおみ 初凪
私の選んだ一句
母とゐてそれだけの朝聖五月 ゆき 「親孝行とはただ傍にいるだけで ・・・。 新緑の暖かな風がこちらにも伝わってきます。」(まさき)
切り返すつばくろ失せて風五月 しおみ 「燕との惜別、しかしそこには風薫る五月が、潔いひびきです」(初凪)
聖五月風のすべてが詩(うた)となる だいご 「さわやかな季節 何もかもが ”詩(うた)となる” 共感します」(ちあき)
「素直ですい〜と胸に飛び込んでまいりました、好きな作風です」(ゆき)
「美しい詩情を感じます。作者の感性の深さに敬意を表したいと思います。」(暖流)
旅立ちの嬉しさ包み五月来ぬ まさき 「どの様な旅立ちかわかりませんが 、きっと早くから嬉しいか楽しいかの5月の予定があったのですね。」(すすむ)
万物を孕みて海は聖五月  七海 「聖五月の句が多かった中、海は全ての生まれと終焉を表しているようで、大きく感じました。」(晶子)
「万物の母なる海はいま生命感あふれる美しい五月、という清清しさに満ちている句です。」(あきこ)
花時計廻りはじめて聖五月 あきこ 「札幌の大通りもそろそろ花時計が回ります。初夏です。」(いくこ)
「季重なりかと思いましたが、花時計は季節を選ばないことを知りました。<文字盤の中も斑雪(はだれ)の花時計>(鷹羽狩行)は春ですし、<時の日の花鬱々と花時計>(下村ひろし)は夏・・・いずれにしても華やかな空間で兼題のイメージがふくらみますね」(弓子) 
指図するナビに逆らふ五月かな 春雪 「逆らうと意地になって元に戻そうとしますね。別に5月でなくてもいいんですが 初夏 新緑の中をドライブいいね。」(和泉)
コーラスの和してはなやぐ五月かな 桜貝 「そうです モーツアルトの「楽しき五月」がぴったり (^ー^* )」(かれん)
五月来ぬ忘れ去られた飾り段 いくこ 「片付け忘れた 雛壇の事か 三月四日には仕舞わないと 縁遠いと言われたのは 死語になりましたか」(おさむ) 
聖五月少女に淡きミルク髭 暖流 「ミルク髭というのですか? 産毛のこと。わけ分からずに気分で戴きました。」(小自良)
うるさうてなほうれしゆてこどもの日 桜貝 「痛し痒し でも、嬉しい気持ちが充ちてます」(ゆき)
クレヨンを半裸にぬがす立夏かな 暖流 「七色のお召しにくるまれたクレヨン、そっとぬがすと漂うエロス。文房具かて感性で売る時代。」(しおみ)
「クレヨンが何か色っぽく感じられ面白い感覚を覚えました。きっと絵を描いておいでなのでしょうが・・・」(晶子)
「表現の斬新さにビビット心が動かされました」(初凪)
おだてても嫁の手の中柿若葉 まさき 「私と同じ方もいらっしゃるので、何だか可笑しく笑って仕舞いました。」(いくこ)
なさぬなかそれでも母の日期待込め 和泉 「期待ができる自信ありでしょうか?」(小自良)
彼方此方に煙りなびかせ有珠の春 いくこ 「噴火も風流に見られるくらいが よいのですが・・・」(おさむ)
「湖を麓に如何にものどかな有珠山の情景が浮かんできて観光シーズンの到来をかんじます。」(あきこ)
解き放す心風船飛ばしけり あきこ 「かたくなな気持ちも、風船のように 大空に飛ばせたのですか、、よかったです」(ちあき)
豆飯の豆を取り出す子らもゐて 春雪 「私も子供の頃…実は今でもその衝動に駆られます。」(和泉)
「豆類は好物ですが、御飯に混じっているのが許せなくて、お赤飯や豆御飯では、あずきや豆を全部ほじくり出して無視。御飯だけを食べる、というバチ当りな子供のまま、歳を取りました。自分のことを言われているようで思わず笑いましたよ」 (弓子)
風に揺れ川面を叩く糸柳 西寿 「糸柳の緑は水の側が多いせいか、青さが美しく感じられます。叉揺れる風情はいいものです。」(晶子)
風薫る水道工事の茶髪かな  七海 「茶髪も見慣れてしまいました、ケド普通が一番と思うのは私だけ?」(ゆき) 
「最近は茶髪も自然になって若者の若々しさが見えます。」(小自良) 
新緑やポプリへ落とす安息香 暖流 「目にあざやかな新緑とポプリの取り合わせ、引き立て合っていると思いました。」(あきこ) 
「不案内なもので、ポプリ製作に安息香を使うことを初めて知りました。単なる防腐剤としての使用かと思いましたが、芳香の変化を防ぐための揮発保留剤なのですね。無粋な先入観を消し去る『新緑』が、いかにも鮮やかです」(弓子) 
チューリップ咲かせて義父は逝きにけり 七海 「義父のように、ワタクシも  花残して逝きたいですね 素敵な父上様!!」(ちあき)
「毎年この時期、孫のためにトマト作り、ブルーベリー、ブラックベリーの手入れに励んでいます。さくらんぼ、枇杷も今年はどれだけ結実するか楽しみです。」(すすむ) 
勅語よむ式典ありし昭和の日 春雪 「教育勅語を読ませたい 大人が多く居ます」(おさむ)
母の日や贈りおくられ三世代  だいご 「3世代親子で居られる・・・幸せな方ですね。何時までも、睦まじくと、思いました。」(いくこ)
「三世代にわたる母娘。母であり娘である幸せ。いいですねえ♪」(暖流)
井出ざらえ水流るる先夏野菜 ちあき 「以前 遠出をした鄙びた村で 家の前の小川で野菜を洗っていた清冽な流れを思い出しました」(かれん)
咲きそろひ我を迎へしチューリップ 西寿 「何気ない光景ながら 我が家でも経験済みです。ほったらかしの球根が見事に春を知らせてくれました」(かれん)
新茶きて孫に入れ方講義する 零風 「折角の新茶も入れ方次第で美味しさが生かされないと勿体ないことになります。」(すすむ)
シャッターを切る玉響(たまゆら)や牡丹散る 桜貝 「『玉響』なんという美しい言葉でしょうか。玉が触れ合って微かな音を立てるような一瞬。それが『たまゆら』。まさにシャッターの落ちる瞬間を捉えた画像が見えます。」(暖流)
成田屋がお名残歌舞伎春の雨 静歩 「歌舞伎座は職場が近かった時期があって何度もその前を通りました。もちろん中で歌舞伎を鑑賞したことも。劇場はもちろん素晴らしいのですがロビーに架けられていた絵画も素晴らしかった。3年後の歌舞伎座楽しみです。」(和泉)
菜の花や青空の下緑の日 静歩 「みどりの日 この日は私の誕生日!青い空に黄色の菜の花 晴天に恵まれた今年の誕生日を記念して・・・(笑)」(ウクレレ)
無重力ハイタッチまで季語求め しおみ 「山崎直子さんの句♪瑠璃色の 地球も花も 宇宙の子♪ 地球と宇宙で俳句という詩を通じて・・・俳句って素晴らしいと思いました。この句からその時の思いが甦りました」(初凪)