平成23年01月 選句結果

                     
得点 兼題 「初春」 作者 戴いた人
5 初春や新しきもの箸二膳 静歩 可不可人 すすむ 和泉 暖流 桜貝
4 凍み渡る梵鐘ひとつ千代の春 優美 ちあき あきこ 西寿 初凪
3 はつ春の蝦夷富士威儀を正しけり あきこ あつこ 晶子 いくこ
2 癒えぬまま笑顔に紅差す初春化粧 瓢七 零風 狂平
2 初春は生きる勇気の一里塚 だいご おさむ 春雪
2 初春や十二畳の間開け放ち 和泉 しおみ 七海
2 朝日あび昨夜のつづき今朝の春 ちあき だいご まさき
1 当たることなき籤も引き千代の春 桜貝 弓子
1 今朝の春土の崩れる音がして まさき 小自良
1 小歩きの母かろやかに明の春 ゆき 瓢七
1 山頂へめざす鈴音今朝の春 春雪 優美
1 初春や凧ぐんぐんと翔け昇る 暖流 静歩
1 初春や何するでなく餅を食う 七海 和泉
得点 雑詠 作者 戴いた人
4 冬ぼうし手話のふたりの寄り添える ゆき 和泉 あつこ 七海 弓子
4 湯豆腐を崩してみても二人きり 和泉 しおみ あきこ 春雪 小自良
3 お年玉受け取る孫に見下ろされ 桜貝 おさむ 瓢七 零風
3 吐く息の向こうに見える今朝の富士 狂平 西寿 桜貝 初凪
2 門松や父手作りで凛と座す ちあき 可不可人 いくこ
2 里山の落ち葉うっすら明けの雪 しおみ 晶子 狂平
2 歳明くる昨日と変わらぬ顔二つ いくこ 七海 だいご
2 虎年をご破算にして初暦 優美 ちあき 小自良
2 七草の香る厨の朝餉かな いくこ すすむ 西寿
2 薺粥ゆびの先まで温もりぬ 暖流 あきこ 優美
2 初詣耳に懐かし訛りかな まさき 優美 だいご
2 陽だまりに本と子猫とわたくしと ゆき 可不可人 まさき
2 冬の夜や長電話せし北の友 西寿 ちあき 零風
2 ペンで押すリセットボタン去年今年 暖流 晶子 桜貝
2 耳遠き静かなる児や初日出 七海 暖流 弓子
2 逝く前に書かれし賀状届きけり 春雪 おさむ すすむ
1 恪勤の夫へ一声雪晴間 あきこ 暖流
1 小正月デイサービスは休むとし 静歩 まさき
1 五円玉ひろふ気になり初詣 だいご しおみ
1 手悴む今日よりのぶる日脚とか 晶子 瓢七
1 短日に合わせ夕餉をはやばやと しおみ 和泉
1 遁世に格好いらずおでんの灯 だいご 静歩
1 冬麗の陽(ひ)窓越しに赤子抱く 七海 あつこ
1 年玉を六人の孫年の順 和泉 静歩
1 冷え込めばうま味が増える干し大根 零風 いくこ
1 太箸でまず金団の山崩し 零風 初凪
1 睦み合ふうさぎ百態年賀状 あきこ 春雪
1 ゆるり炊く心も癒す七草粥 ちあき 狂平
私の選んだ一句
初春や新しきもの箸二膳 静歩 「希望と決意を感じました」(可不可人)
「高齢の年金生活世帯でしょうか?我が家はパラサイトを含めて三膳でした」(すすむ)
「つつましくも睦まじい新春の在りようが、『箸二膳』に凝縮されています。佳句です。」(暖流)
「初春とて新調したものはないけれど 箸だけは・・・ですね。二膳に仲良しご夫婦が偲ばれます。」(和泉)
凍み渡る梵鐘ひとつ千代の春 優美 「日本人なら、誰しも琴線にひびく情景と思います」(ちあき)
「こころに滲みる良い句と思いました。」(あきこ)
はつ春の蝦夷富士威儀を正しけり あきこ 「良い句です。晴れの日の富士は、きっと何時もより立派な姿を見せてくれるでしょう。目出度い感じが出ています。」(晶子)
「蝦夷富士(羊蹄山)雪を被って、凛と青空に聳えて居たのでしょうね。初春の風景にぴったりです。」(いくこ)
初春は生きる勇気の一里塚 だいご 「正月は冥土の旅の一里塚 と詠んだ句もあるがこの句の様に積極的に生きたいものだ」(おさむ)
初春や十二畳の間開け放ち  和泉 「広がりがあっていいですね」(七海)
朝日あび昨夜のつづき今朝の春 ちあき 「昨日と変らぬ今日、ただ時の刻みが絶えることなく続いているだけ。そして今がある ・・・。」(まさき)
今朝の春土の崩れる音がして まさき 「するはずのない音、何か良い予感が?」(小自良) 
小歩きの母かろやかに明の春 ゆき 「小歩きの母 もう後は千変万化、俳句は楽し♪」(瓢七) 
山頂へめざす鈴音今朝の春 春雪 「頂上で見る初日の出は如何でしたか。鈴の音を伴奏に規則正しく歩く姿はベテランですね。長年初日の出を拝んでいないことに気が付きました。是非次年はと。」(優美)
初春や何するでなく餅を食う 七海 「賑やかに家族親類がそろってのお正月もあれば これはこれでめでたいですね。」(和泉)
冬ぼうし手話のふたりの寄り添える ゆき 「手話する二人の仲の良さ、暖かさが伝わってきます。」(和泉)
「どうぞお幸せにね!」(七海)
湯豆腐を崩してみても二人きり 和泉 「これもほのぼのしみじみ良い句でした。」(あきこ)
「しみじみとした二人の老境?」(小自良)
お年玉受け取る孫に見下ろされ 桜貝 「お年玉受け取る時だけ神妙な態度は昔のまま」(おさむ)
「俳画が似合いそう。見下だされ(考えるのは俺くらいだ (>_<)」(瓢七)
吐く息の向こうに見える今朝の富士 狂平 「今朝という事は何時も吐く息の向こうには富士山が望めるのですね!羨ましい」(初凪)
門松や父手作りで凛と座す ちあき 「家族の中心はやはり父」(可不可人)
「未だ手作りで門松を作る方がいらっしゃる、息子として誇らしいお気持ちが伝わって来ます。」(いくこ) 
里山の落ち葉うっすら明けの雪 しおみ 「季節感がよく出ているし、自然を楽しむと言う俳句の根本に沿っていると思いました。」(晶子)
歳明くる昨日と変わらぬ顔二つ いくこ 「きのうと変わらない顔を見られるシアワセ!今年も仲良くネ!」(七海)
虎年をご破算にして初暦 優美 「外国にも干支が在るのかないのか知りませんが、よいことも悪いことも、”ご破算”がスタートに思う気持ちが新鮮ですね」(ちあき)
「強面の虎を破りて、新しき年への期待?」(小自良)
七草の香る厨の朝餉かな いくこ 「この香りは1年に1回だけですね」(すすむ)
薺粥ゆびの先まで温もりぬ 暖流 「薺粥、味も言葉も優しく新年らしさに溢れています。」(あきこ)
「薺粥とも言うのですね。指の先までとは憎い表現だと思います。これで身体全体が温まり力が湧きます。余りお粥を作らない私にはとても美味しそうに見えました。」(優美)
初詣耳に懐かし訛りかな まさき 「幾らざわめきの中でもお国訛りは耳に入ります。同郷の訛りならば尚更ですね。そんな偶然に出会ってみたいです。」(優美)
陽だまりに本と子猫とわたくしと ゆき 「幸福な日々の風景です」(可不可人)
冬の夜や長電話せし北の友 西寿 「寒い冬は特に出かけるのも億劫で夜にゆっくり、夫々が暖かい部屋で 長電話を楽しむのは、いいですねーーワタクシも誰と話そッかなーー」(ちあき)
ペンで押すリセットボタン去年今年 暖流 「リセットボタンが新しく新鮮でした。自分でリセットして30年前に戻れれば良いな。」 (晶子)
耳遠き静かなる児や初日出 七海 「しんと心の静まるような一句です。初日への深い祈りが、胸に伝わってきます。」(暖流)
「喧騒の巷に縁無き耳遠きがゆえの神の児に幸あれ」(弓子)
逝く前に書かれし賀状届きけり 春雪 「高峰秀子さんの賀状を貰った人も 同じ心境でしょうね」(おさむ)
「いずれ近いうちにわが身です。でも賀状を書く体力があって長患いせずに逝かれたのはいい往生では。」(すすむ)
恪勤の夫へ一声雪晴間 あきこ 「恪勤(かっきん)」とは職務に励むこと。床しい言葉です。『雪晴間』という季語が夫婦の姿を見事に表現しています。」(暖流)
五円玉ひろふ気になり初詣 だいご 「ご縁なのでしょうが、お賽銭上げる方はすくなくとも十円、西宮えびすでは奉納マグロの巨体に硬貨を貼り付けます。」(しおみ)
手悴む今日よりのぶる日脚とか 晶子 「クイズみたい!(*^。^*) 解いた!? ♪冬至十日経ちゃ ・・ん?」(瓢七)
短日に合わせ夕餉をはやばやと しおみ 「日が短い季節は気も短くなりますかね。翌日からは確実に日が伸びます。」(和泉)