平成23年06月 選句結果

                     
得点 兼題 「梅雨」 作者 戴いた人
7 縫い針を髪にすべらす梅雨始め ゆき 春雪 優美 零風 あきこ いくこ
まさき だいご
4 青梅雨の傘開くほど降りもせず いくこ 弓子 ゆき 和泉 静歩
3 唐傘の香り艶(なま)めく梅雨の宵 狂平 244 可不可人 優女
2 哀しくてみすず涕の梅雨に入る 晶子 狂平 しおみ
2 賎ケ岳二つの湖も走り梅雨 春雪 晶子 小自良
2 梅雨空の予定は未定農作業 まさき おさむ ちあき
1 雲割るる光り眩しく梅雨の晴 優美 すすむ
1 梅雨しげし名も無き川も流れ急 静歩 西寿
1 ゆとり無き家計も気楽梅雨晴れ間 244 七海
得点 雑詠 作者 戴いた人
5 梅雨続く百姓今日も髭剃らず 244 晶子 弓子 優美 静歩 七海
5 放牛の十勝ひろがり雲の峰 あきこ 狂平 244 春雪 零風 まさき
4 紫陽花の色未だ浅き今朝の窓 優美 すすむ 春雪 小自良 和泉
3 生きることただたのしゅうて七変化 ゆき 狂平 しおみ まさき
3 小手毬の花に甘雨の重さかな だいご ゆき あきこ 静歩
3 三門を揺るがし去りぬはたた神 春雪 244 弓子 あきこ
3 しゃきしゃきとキャベツを切って夏に入る 七海 可不可人 西寿 いくこ
3 辰の日を暦で探す田植えかな まさき おさむ しおみ 晶子
3 寝坊の娘言い訳しつつ七変化 優美 おさむ だいご 優女
2 青梅のへっぴり腰で棒をふり まさき 優美 いくこ
2 律儀かな真紅一輪アマリリス だいご 和泉 西寿
1 受け付けは皆きびきびと夏の服 ゆき 七海
1 汽笛鳴る傷なき空に二度三度 七海 ゆき
1 群生花梅雨の晴れ間に人憩う ちあき すすむ
1 菖蒲湯に身をば沈めし男児かな 西寿 ちあき
1 少女らの連弾ピアノ青葉風 春雪 ちあき
1 姫竹の名に恥らはぬ産毛かな 晶子 だいご
1 めざし焼く男やもめも期限付き 狂平 小自良
1 病み伏せる妻の鼾は聴診器 狂平 優女
1 ライラック薄紫に香たち いくこ 零風
1 若葉風少女の髪を吹き抜けり いくこ 可不可人
私の選んだ一句
縫い針を髪にすべらす梅雨始め ゆき 「母も針を持つと必ず癖のように結い上げた髪に滑らせていました。今の私は半襟を付け替えるときぐらいきり針は持ちません。それでも母がそうしたようにショートカットの髪に針を滑らせます。何とも懐かしく亡母が蘇ったような光景です。」(優美)
「思わずこの句を見て、遠い昔今は亡き母に想いを馳せました。」(いくこ)
青梅雨の傘開くほど降りもせず いくこ 「まっこと!このような梅雨ですね降るに降らずにと言う今年梅雨です」(ゆき)
「青梅雨の詳細は分かりませんが 梅雨でも初期のころでしょうか。青葉を視界に入れて若々しい季節を感じました。」(和泉)
唐傘の香り艶(なま)めく梅雨の宵 狂平 「五感の嗅覚と視覚ー赤と黒」(可不可人)
哀しくてみすず涕の梅雨に入る 晶子 「みすず篠竹がかなしさと、つながる詩情に脱帽。」(しおみ)
賎ケ岳二つの湖も走り梅雨  春雪 「賎ケ岳が良くて戴きましたが、湖もの『も』」が気になります。でも東京人には詠めません。」(晶子)
「滋賀県人としては一票を!」(小自良)
梅雨空の予定は未定農作業 まさき 「骨休みで録画でも見るか。昔は雨降り仕事に縄作りしたのだが今は市販のビニール紐ばかり」(おさむ)
「今度晴れたら、あれもこれも しようと梅雨時は なかなか予定道りには行かない雨の日が休日でもあるので 農作業日誌とにらめっこの日々でしょう」(ちあき)
梅雨続く百姓今日も髭剃らず 244 「忙しさ、疲れなどが察せられいかにも田植えらしいこと。」(晶子) 
「鬱陶しい梅雨に出掛ける予定もないお百姓さん。じっと晴れ間を待って気が付けば日暮れ。明日は晴れ間が出そうだよ。そろそろ髭も剃って下さい。いい男台無しよ!」(優美) 
紫陽花の色未だ浅き今朝の窓 優美 「朝の気分が出ていますね!」(小自良)
「七変化のアジサイも乙女のころは優しく淡いクリームのようですね。」(和泉)
生きることただたのしゅうて七変化 ゆき 「時勢のありさまで、あの人のことかと。」(しおみ)
「人生、楽しく過ごしたいものです。考え方で楽しくも苦しくもなるのが生き方かもしれませんね。」(まさき)
小手毬の花に甘雨の重さかな だいご 「小手毬の小さな花の一つ一つに宿る雨粒の風情が 愛しく想われます」(ゆき)
しゃきしゃきとキャベツを切って夏に入る 七海 「五感の聴覚と視覚ー緑と白」(可不可人)
「新キャベツを切る音が何とも爽やかですね、とても気持ちの良い句でした。」(いくこ)
辰の日を暦で探す田植えかな まさき 「種まきは 一粒万倍日 田植えは どの日かな」(おさむ) 
「昔の農事は暦から、残っているのが嬉しい。」(しおみ)
「存じませんでした、辰の日が田植えに縁起が良いのでしょうか。面白いことです。」(晶子)
寝坊の娘言い訳しつつ七変化 優美 「乗り物の中で化粧する ふしだらな娘にはならないでね」(おさむ) 
青梅のへっぴり腰で棒をふり まさき 「へっぴり腰がいいですね。棒が長すぎるのか・重くてへっぴり腰なのか。頭に落ちないように逃げ腰がへっぴり腰になるのか。 ユーモア・滑稽さが目に見える楽しい句ですね。」(優美) 
「青梅はシートを引いた上に、落とすそうですね、頭に降りかかったら、相当痛いそうな・・・・想像して思わず笑ってしまいました。」(いくこ)
律儀かな真紅一輪アマリリス だいご 「おもわず歳時記を見てしまいました。確かにアマリリスは夏ですね。 あの 大きな花。一直線の立ち上がり。真紅一色。お見事。」(和泉)
汽笛鳴る傷なき空に二度三度 七海 「気持ちがすっきりする秀句ですね空を見上げ、深呼吸したい思いです」(ゆき)
菖蒲湯に身をば沈めし男児かな 西寿 「銭湯でしょうか 昔からの風習を行って子供たちも忘れられない思い出になるでしょうね子らのはしゃぐ風景が目に浮かびました」(ちあき)
少女らの連弾ピアノ青葉風 春雪 「平和で幸せな雰囲気が感じられますルノアールの絵をイメージしました」(ちあき)
めざし焼く男やもめも期限付き 狂平 「期限切れで無くて良かった」(小自良)
病み伏せる妻の鼾は聴診器 狂平 「私の場合は相手が健康な夫ですが、それでも鼾には聞き耳立てております。読んだ方のお気持ちわかるのがつらい早く直りますように・・・・」(優女)
若葉風少女の髪を吹き抜けり いくこ 「五感の視覚と嗅覚ー緑と朝シャン」(可不可人)