平成23年10月 選句結果

                     
得点 兼題 「水の秋」 作者 戴いた人
6 水門の上がりしままに水の秋 まさき 春雪 おさむ すすむ いくこ 静歩
西寿
4 ゆく雲の川面にぎはす水の秋 あきこ ちあき 小自良 ゆき だいご
3 秋の水千の羊を映しおり 和泉 弓子 244 七海
3 水の秋右は若狭と道しるべ 春雪 あきこ 晶子 優美
1 秋の色水汲みて愛づここ砂漠 しおみ 可不可人
1 客を呼ぶ古刹の池も秋の水 だいご 狂平
1 釣り糸に魚影群がる水の秋 いくこ 零風
1 錦鯉きそふや色の水の秋 晶子 しおみ
1 錦鯉模様さえたる秋の水 244 優女
1 安らけし力まず生きて水は秋 ゆき まさき
得点 雑詠 作者 戴いた人
8 馬肥ゆる米一合を研いでおり 優美 春雪 和泉 小自良 晶子 弓子
だいご 狂平 静歩
7 積み上がる瓦礫は黒し満の月 244 しおみ あきこ すすむ 狂平 優女
静歩 まさき
5 気ままとは時には孤独ねこじゃらし ゆき 小自良 いくこ 七海 優美 まさき
4 振り下ろす鍬の深さや芋の秋 まさき 和泉 弓子 いくこ 優美
3 相づちのいつしか寝息秋の夜半 だいご 春雪 ゆき 零風
3 武蔵野の名知らぬ川も水澄めり 和泉 しおみ 244 西寿
2 とんぼうの増えて夕空優しくす あきこ 244 西寿
2 放れ牛原発荒野さまよえり しおみ ちあき 可不可人
2 人恋しここにいますと金木犀 優美 可不可人 すすむ
1 秋深し万の鰯を泳がせて 和泉 晶子
1 延命は無用と言いつつ薬飲む 七海 ゆき
1 海国や新米届かぬ年となり 七海 おさむ
1 この旨さ風土風景秋でこそ ちあき 七海
1 高々と富士をそびらに稲架立てり ゆき ちあき
1 妻と居て安堵の茶の間衣被 春雪 零風
1 照れながら胸に1本赤い羽根 だいご おさむ
1 蜻蛉つり遊びし友もはや八十路 零風 だいご
1 流れ星願ひは何時も同じこと 晶子 あきこ
1 病棟の影短くて十三夜 まさき 優女
私の選んだ一句
水門の上がりしままに水の秋 まさき もう田に水も要らないから、来年まで上げる水門」(おさむ)
ゆく雲の川面にぎはす水の秋 あきこ 「秋の空は 雲の模様をつい見上げてしまいますが 水にも映えますね。」(ちあき)
「正に秋ですね!」(小自良)
「見えるような風景で素敵です」(ゆき)
秋の水千の羊を映しおり 和泉 「澄みきった秋の水と羊の取り合わせの妙。世はこともなし」(弓子)
「山間部の小さな湖でしょうネ」(244)
「羊雲でしょうか?晴れ渡ったさわやかな光景が浮かびます。」(七海)
水の秋右は若狭と道しるべ 春雪 「若狭といわれて、気を惹かれました。何と言っても、昔の地名は美しいですね。味があります」(晶子)
秋の色水汲みて愛づここ砂漠  しおみ 「ここ砂漠」がドラマチック、様々な想いがふくらみます。」(可不可人)
馬肥ゆる米一合を研いでおり 優美 「馬に限らず秋は動物が自然と太ると言いますね。この方の所帯は小さいのでしょう。昔はもっと大人数の家族だったでしょうに。」(和泉)
「新米でしょうか? 米一合は切ないね!」(小自良)
「私は不精をして2合の米を磨ぎますが、 馬肥ゆるには追いつかない感じが面白いかと。」(晶子)
「米一合が微妙。一升では大味」(弓子)
積み上がる瓦礫は黒し満の月 244 「汚染瓦礫 すなわち、並みのものではありません。」(しおみ) 
気ままとは時には孤独ねこじゃらし ゆき 「幸せすぎると退屈ですね!」(小自良)
「お一人様の気ままな暮らしが羨ましくも有り、居てくれるのが、当たり前の私には複雑な気持ちです。素直な良い句ですね。」(いくこ)
「ねこじゃらしをくわえて 寅次郎旅がらすなんて・・・・」(七海)
振り下ろす鍬の深さや芋の秋 まさき 「我が家の家庭菜園でも今日サツマイモを掘り起こしました。鍬に土がいっぱいついて重いこと。黒い土の中から赤いイモが見えると嬉しいね。」(和泉)
「鍬の字にすでに秋。手ごたえの深さは実景の強さ」(弓子)
「今最盛期のシャガイモ掘り まさに芋の秋です。毎日の様に、食卓に肉じゃが、きんぴら、ジャガ餅、サラダ、等々 私の好きなのは、濡れ新聞に包んでチンして、塩辛乗っけて・・・余計な事書きました(#^.^#)」(いくこ)
相づちのいつしか寝息秋の夜半 だいご 「心を許してる証拠ですね、平和です」(ゆき)
武蔵野の名知らぬ川も水澄めり 和泉 「巾着田もいきましたし、関東平野は3回もみてまわりました。共感です。」(しおみ)
放れ牛原発荒野さまよえり しおみ 「無残な 被災地ですが家畜やペットが居場所を失いさまよう様はなんとも せつないことです。」(ちあき)
「モノクロフィルムで撮りたい風景。」(可不可人)
人恋しここにいますと金木犀 優美 「今年も無人の空家に咲いています。」(可不可人)
秋深し万の鰯を泳がせて 和泉 「これは02に心はすこぶる似ておりますね。こちらは海の中。でも、自然を謳って豊かな気持がここっろ良いです。」(晶子)
延命は無用と言いつつ薬飲む 七海 「私もそうしてますわ (*^-^) 」(ゆき)
海国や新米届かぬ年となり ちあき 「丹精込めた 新米も放射能で食べられない烙印。東電役員 原発推進した学者に食べさせたい。」(おさむ) 
この旨さ風土風景秋でこそ ちあき 「秋刀魚ですね! ほんと秋でなくちゃ」(七海)
高々と富士をそびらに稲架立てり ゆき 「子供の頃 稲木〔いなき〕と言っていましたが・・・・父の作る ”稲架〔はさ〕”は美しく しっかりしていて台風にも倒れないので自慢でした。懐かしい風景を思い出しました」(ちあき)
照れながら胸に1本赤い羽根 だいご 「善意の赤い羽根も六割は経費に消える官製の募金。 こんなつまらぬ事を思うのは、下司の勘ぐりかな」(おさむ)