平成24年03月 選句結果

                     
得点 兼題 「春の夜」 作者 戴いた人
5 折鶴にいのち吹き込む春の宵  あきこ 可不可人 晶子 狂平 優美 いくこ
3 語らずも其処に居てこそ春の夜 だいご 瓢七 ゆき ちあき
2 「ただいま」と君戻るよな春の夜 七海 しおみ まさき
1 春夜かなうなじにまとふ風のあり ゆき あきこ
1 寝ましょうか暫し炬燵や夜半の春 瓢七 零風
1 春の夜コーヒーたてて至福のとき ちあき おさむ
1 春の夜や皿洗ふ音心地よき 西寿 七海
1 春の夜やパソコン修理もどかしく 零風 だいご
1 春の夜揺らぐ木々にも秘密あり 優美 春雪
1 春の夜袖のボタンを二つ付け まさき 弓子
得点 雑詠 作者 戴いた人
5 長生きを詫びて春待つ媼かな  七海 春雪 瓢七 ゆき 優美 いくこ
3 浦々に羽音響かせ鳥帰る 優美 春雪 晶子 だいご
3 電子音刻む目覚まし春寒し 西寿 可不可人 狂平 七海
2 梅東風や紀ノ川碧く流れゆく 春雪 しおみ 七海
2 春の土つけて戻りし妻の杖 だいご 可不可人 弓子
2 春の日に村の学び舎門を閉ず 葱坊主 瓢七 おさむ
2 畑人の春を起していたりけり ゆき 晶子 弓子
1 淡雪はトンネル出ると跡もなく しおみ おさむ
1 在るだけで心華やぐ花菜漬 だいご いくこ
1 大音の落雪犬を驚かす いくこ 零風
1 絆の碑残し卒業の日来る 葱坊主 まさき
1 ここだけの話と集ふ春障子 春雪 優美
1 さへづりの弾みいのちの弾みかな あきこ だいご
1 抱き枕夢は春野をかけめぐる 狂平 まさき
1 手向けたるフリージアの香胸に満つ あきこ ちあき
1 憑きてまた離れて寂びし逝く話 瓢七 しおみ
1 東大寺闇夜を払う御松明 零風 あきこ
1 土の香を鍬ですき込む春日向 まさき ゆき
1 人思い人に思われ日うらうら まさき 狂平
1 目覚めいて初音聞きたる閨の中 西寿 ちあき
1 わかめ刈るうず潮瀬戸に劔あり しおみ あきこ
1 ワクワクと春を探しに旅支度 いくこ 零風
私の選んだ一句
折鶴にいのち吹き込む春の宵 あきこ 「折鶴をふっと吹くことはあります。いのちを吹き込むのは大災害にあってしまった方を思ってのように読めました。」(晶子)
「願いが叶うようにたっぷりと息を吹き込んで下さい。心も身体も街も元気になって欲しい。復興を読んだ句でしょうか。」(優美)
「ご自分の命を祈りと共に吹き込んだのですね。」(いくこ)
語らずも其処に居てこそ春の夜 だいご 「自然と’傍の人を感じさせそんな人が居てこその春(~o~) 春の宵 とすると艶かしい? 自然賛歌ともなり得るな 擬人法?ならばです。」(瓢七)
「信頼があればこそ、そこに居るだけでも暖かいものですね」(ゆき)
「”其処に居てこそ” にーー思いが伝わってきました」(ちあき)
「ただいま」と君戻るよな春の夜 七海 「いざこざで飛び出した連れ、帰省取りやめた筈の遊学子 どちらでもいいですが。」(しおみ)
「何とリズミカルで流れの良い句だろうと感動した一句でした。俵万智さんの「サラダ記念日」を思い出しました。作者には深い思いがあるのでしょうが ・・・。」(まさき)
春夜かなうなじにまとふ風のあり ゆき 「春の夜のはんなりとした京都思い出します。」(あきこ)
春の夜コーヒーたてて至福のとき  ちあき 「淹れてではなく たててですか茶道ですな」(おさむ)
春の夜や皿洗ふ音心地よき 西寿 「春の夜の、柔らかでどこかワクワクする感じが伝わってきます」(七海)
長生きを詫びて春待つ媼かな 七海 「哀しき老いの善良’春待つ が何かの希望と捉えて良いのか その希望が何か と詠み込むには575じゃ足りませんかね (~o~)m(__)m。」(瓢七)
「遠慮なさらず 長生きなさって!胸を張ってご一緒に歩みましょう」(ゆき)
「切ない気持ちで読ませて頂きました。長生きは素晴らしいことなのに気兼ねも有るのかな。それでも又春が来ましたよ。元気で長生きして下さい。」(優美)
「長生きを詫びずに堂々と何度も春を待ち続けて下さい。」(いくこ)
浦々に羽音響かせ鳥帰る 優美 「力強さを感じさせて、海の大きさをも表して新しい春の喜びを感じました。」(晶子) 
電子音刻む目覚まし春寒し 西寿 「春寒しと電子音がよく似合っています。ハンマースホイの絵を思い出しました」(七海)
梅東風や紀ノ川碧く流れゆく 春雪 「紀の川河岸段丘の風景でしょうね。」(しおみ)
「ゆったりして明るく、そして雄大な川の流れ」(七海)
春の日に村の学び舎門を閉ず 葱坊主 「この日3.11 !理不尽と天に向かって・人災が追い討ち この遣る瀬無さ 。」(瓢七)
「少子化と過疎化で歴史ある学び舎が無くなる寂しい」(おさむ)
畑人の春を起していたりけり ゆき 「寒さがゆるみ畑を起こし春をも起こす、嬉しいですね。土を感じます。」(晶子)
淡雪はトンネル出ると跡もなく しおみ 「トンネルを出ると 雪国であった 康成の反対ですな」(おさむ)
在るだけで心華やぐ花菜漬 だいご 「菜の花漬けでしょうか、美しい句ですね。」(いくこ)
ここだけの話と集ふ春障子 春雪 「楽しい主婦連の語らいが聞こえてきそうです。ここだけの話・・・危ない危ない!」(優美)
手向けたるフリージアの香胸に満つ あきこ 「素敵な香りは 心身を癒してくれます。大切な方のおもいが胸に届いたのでしょうか」(ちあき)
憑きてまた離れて寂びし逝く話 瓢七 「映画 『鉄の女サッチャー』 まったくこの句のとおりでした。」(しおみ)
土の香を鍬ですき込む春日向 まさき 「長閑に畑仕事なさる幸はせ、良い風景が目に浮かびます」(ゆき)
目覚めいて初音聞きたる閨の中 西寿 「閨を辞書でしらべました もっとで勘違いするところでした ワタクシもそのような環境に住んでいるのに きっと初音を聞き逃しているのです・・・・ いつも ラジオやTVの音が 消しているのでしょうね」(ちあき)