平成24年09月 選句結果

                     
得点 兼題 「菊」 作者 戴いた人
4 土台のみ残りし跡地野菊咲く  七海 可不可人 しおみ ゆき 零風  
4 初咲を手折れば濡れし菊の露 優美 ちあき 狂平 あきこ 葉風
3 供花とせむ早咲きの菊薫りけり あきこ おさむ 優美 いくこ
2 嵯峨菊の香り溢るる大覚寺 春雪 小自良 晶子
1 菊の日に綿で身ぬぐい故事思う ちあき 春雪
1 残菊や薄れて読めぬ道しるべ ゆき 静歩
1 花ごよみとりに晩菊ありてこそ しおみ まさき
1 日和山また訪れんと菊の花 まさき 七海
1 老病の枕元には菊一輪 零風 西寿
得点 雑詠 作者 戴いた人
6 病床の父に農問う葛の花 まさき しおみ あきこ ゆき 静歩 優美
いくこ
4 秋晴れや多忙といふて長電話 ゆき おさむ ちあき 小自良 七海
4 生業は海にありけり秋怒涛 七海 可不可人 晶子 あきこ まさき
3 赤とんぼ群れ飛び交いて青い空 ちあき おさむ 西寿 狂平
3 タワー共隅田に映る江戸花火 だるま 西寿 零風 静歩
2 秋なすや不揃いなれどお裾分け 優美 ゆき 零風
2 掬い来て金魚二匹の寄る辺なし いくこ 小自良 七海
2 一息に残暑払ひし雨きたる あきこ 狂平 いくこ
2 秋雨に身体動かず粥すする 零風 ちあき 244
1 秋立てせわしき音や蝉の声 だるま 可不可人
1 秋寂しジャズを聴き聴き拭き掃除 優美 春雪
1 芋虫の手に冷え冷えと背つまむ まさき 優美
1 底紅や一日の色の鮮やかに あきこ 葉風
1 どこからが老ひといふ線つくつくし ゆき まさき
1 月見草月のうさぎは恋をして 七海 晶子
1 流れ橋渡ればゆれる稲の花 春雪 しおみ
1 日は沈み焼け野に光る草の露 狂平 葉風
1 ぽろろんとながすなみだのにはたたき 晶子 春雪
私の選んだ一句
土台のみ残りし跡地野菊咲く  七海 「神戸では、コスモスでした。東北は塩分にも強い野菊。」(しおみ)
初咲を手折れば濡れし菊の露 優美 「澄んだ 透明な空気を感じ素敵だなと思いました」 (ちあき)
「咲き始めた菊の香り、雨に咲いて美しく纏めておられます。」(あきこ)
「思わず 手を添えたくなりました。」(葉風)
供花とせむ早咲きの菊薫りけり あきこ 「菊は切り花にしても長く持つのでよろしいな」(おさむ)
「真っ先に早咲きの菊を亡き人に捧げる。切ないけど亡き人を愛しむ心を嬉しく思います。」(優美)
「早々と咲き誇った菊の香りを亡き人にいち早く捧げる気持ちが解ります。」(いくこ) 
嵯峨菊の香り溢るる大覚寺  春雪 「秋とお寺、良い風景が見えました。」(小自良)
「いかにも背景が菊に相応しいと思いました。」(晶子)
日和山また訪れんと菊の花 まさき 「石巻の日和山でしょうか?供花の菊が香ります」(七海)
病床の父に農問う葛の花 まさき 「農事暦 昔は旧暦でしたが、最近はいかがでしょうか。」(しおみ)
「季語が優しさ添えてお父さんへの信頼や父子の労り合いほのぼのと感じます。」(あきこ)
「病床にあっても農の先輩・指導者ですね。問われる事で一緒に作業をする気持ちになれるでしょう。葛の花・・・刈り入れの時期でしょうか。何となく作者が見えてきました。」(優美)
「農業の事でお父様にお聞きして置きたいことが沢山有るのでしょうね。私も亡き母に聞いて置きたい事が今でも有ります。」(いくこ)
秋晴れや多忙といふて長電話 ゆき 「晴れの日は忙しいが友の電話は時を忘れる」(おさむ)
「さわやかな秋晴れに気分も浮き立ち つい長話になってしまう、きっと女同士ですね」(ちあき)
「こんな風景よく見ます。」(小自良)
「ついつい話し込んじゃって・・・(*^_^*)」(七海)
生業は海にありけり秋怒涛 七海 「強い逞しい感じが、男性の姿を彷彿とさせます。」(晶子)
「リズムよく調べが良いですね、 自然相手の海に生きる厳しさが秋怒涛に表現されていると思いました。台風や 東北の海 想いました。」(あきこ)
赤とんぼ群れ飛び交いて青い空 ちあき 「赤とんぼの飛ぶ自然も少なくなって来た」(おさむ)
掬い来て金魚二匹の寄る辺なし いくこ 「何となく侘びしいね!」(小自良)
「掬えたのはいいんだけど、はてどうしよう?」(七海)
一息に残暑払ひし雨きたる あきこ 「乾ききって、何日も雨が待ち遠しかった雨が来た、嬉しかったでしょうね。」(いくこ)
秋雨に身体動かず粥すする 零風 「胃にやさしいお粥が一番!『元気になったら』と、なぜか前向きを感じるんですけど!」(ちあき)
芋虫の手に冷え冷えと背つまむ まさき 「芋虫はつかんだ事がないけどきっとこんな感じでしょうね。手がブルッと震える様子を一緒に感じてしまいました。」(優美)
底紅や一日の色の鮮やかに あきこ 「一瞬の鮮やかゆえの 儚さと 煌めきを 感じます。」(葉風)
どこからが老ひといふ線つくつくし ゆき 「65歳から高齢者というらしい。気持ちは中年なんですがねぇ〜。」(まさき)
月見草月のうさぎは恋をして 七海 「何かロマンを感じました。月は二つありますが。宵待ち草のほうが良かったかな。」(晶子)
流れ橋渡ればゆれる稲の花 春雪 「四万十川でしょうか。」(しおみ)
日は沈み焼け野に光る草の露 狂平 「私が 探している風景が ここにあるようです。」