平成25年10月 選句結果
得点 | 兼題 「柿」 | 作者 | 戴いた人 | |||||
7 | 人声のとだえし村や柿熟るる | ゆき | しおみ | 春雪 | 静歩 | ちあき | 244 | |
瓢七 | まさき | |||||||
2 | 街道の軒下かざる柿簾 | 零風 | 葉風 | いくこ | ||||
2 | 干し柿にする手も絶えて実はたわわ | 瓢七 | 桜桃 | 零風 | ||||
1 | 柿熟しくちばしのあと先客あり | ちあき | むらさき | |||||
1 | ひとり往く人里近し柿紅葉 | 葉風 | ゆき | |||||
1 | 身内みな資産を放棄柿たわわ | 244 | あきこ | |||||
1 | 山道を超えれば里の柿映える | 春雪 | 西寿 | |||||
1 | 落柿舎に残る足跡秋深む | あきこ | 晶子 | |||||
得点 | 雑詠 | 作者 | 戴いた人 | |||||
6 | 解き物の細かき縫い目夜長かな | 晶子 | いくこ | 静歩 | 葉風 | 瓢七 | ゆき | |
あきこ | ||||||||
3 | 母の背をきゅっと掴んだ紅葉の手 | 葉風 | 瓢七 | 零風 | むらさき | |||
3 | 鳳仙花生きよとばかり種とばす | 春雪 | 桜桃 | 西寿 | 零風 | |||
2 | 会釈だけして急ぎ足秋の暮れ | 桜桃 | ゆき | 244 | ||||
2 | 今日の色ふかく埋めて吾亦紅 | ゆき | あきこ | 244 | ||||
2 | 草の花髪ととのへてポストまで | あきこ | 晶子 | 静歩 | ||||
2 | 中秋の照らす月みて渡月橋 | 零風 | しおみ | ちあき | ||||
2 | 庭の隅時を違わず曼珠沙華 | 静歩 | ちあき | 春雪 | ||||
2 | 待宵の門燈ともしいて独り | 西寿 | 晶子 | 葉風 | ||||
1 | 秋夜なが庭のチェロ弾きヘイジュード | 葉風 | 桜桃 | |||||
1 | 朝露のとどまる先のレンズかな | まさき | しおみ | |||||
1 | 一合に5.6個の栗独り膳 | 桜桃 | いくこ | |||||
1 | 稲藁の並ぶアートな刈田かな | ちあき | 春雪 | |||||
1 | 賽銭の音高らかに山の寺 | 瓢七 | むらさき | |||||
1 | 底紅の紅鮮やかに日々新た | あきこ | 西寿 | |||||
1 | 退院後酌みし新酒よ旨きかな | 春雪 | まさき | |||||
1 | もの言はぬ母と連れだつ星月夜 | ゆき | まさき | |||||
私の選んだ一句 | ||||||||
人声のとだえし村や柿熟るる | ゆき | 「 今さらの感ありですが、まだまだ進行中」 (しおみ) 「だんだんと村がさびしくなり、主なくとも。。柿はちゃんと 実をつけあかくなり、そんな限界集落がうらさびしいですね、、」(ちあき) 「柿 に’無常を感じるんだろうか? 秋 故だろうか?」(瓢七) |
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街道の軒下かざる柿簾 | 零風 | 「変わらない季節の営みを見るに、うれしい気持ちです。」(葉風) 「私も名古屋に居たころ恵那に行ってこの風景を見ました、綺麗でしたよ。」(いくこ) |
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干し柿にする手も絶えて実はたわわ | 瓢七 | 「干し柿も手間のかかる仕事ですね。加工されずとも自然は沢山の実を付けます。柿の木は柿の木の運命を必死に生きているんですね。」(桜桃) | ||||||
ひとり往く人里近し柿紅葉 | 葉風 | 「柿紅葉の里の人、懐かしく足早に向かう姿が浮かびますわ。」(ゆき) |
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身内みな資産を放棄柿たわわ | 244 | 「きっと円満な解決と、柿の明るさの取り合わせ」(あきこ) | ||||||
落柿舎に残る足跡秋深む | あきこ | 「最初最後真ん中三句のうちやはり一番俳句らしい物にしてしまいました」 (晶子) | ||||||
解き物の細かき縫い目夜長かな | 晶子 | 「明治生まれの母が、秋に為ると合わせ支度に解きものして洗い、張り板に糊ずけした 着物を縫い直して遅くまで遣ってた姿が 想い出されます。私には恥ずかしいけど真似も出来ません 」 (いくこ) 「縫うも 解くも 心のこもった様が見えます。」(葉風) 「母ぁ〜さんが 夜なべをして手袋編んでくれた♪薄れ行く細かさ繊細さ 母の背中はこんなところに在ったのに。」(瓢七) 「丁寧に解きたいけど、縫い目が細かくて時間がかかりますけど、今は夜長、良いような、そうでもなさそうな」(ゆき) |
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母の背をきゅっと掴んだ紅葉の手 | 葉風 | 「イッヒヒヒ ’紅葉の手 とこんなところに季語とは 律儀!ん? しゃれっ気横溢大好き。」 (瓢七) | ||||||
鳳仙花生きよとばかり種とばす | 春雪 | 「鳳仙花はものすごい勢いで種が弾けますね。子孫繁栄の力強さを感じます。」(桜桃) | ||||||
会釈だけして急ぎ足秋の暮れ | 桜桃 | 「家に仕事が待ってますのに、秋の暮れは短すぎて、お話ししたい方ですのに、会釈だけせめて、会釈だけでも」(ゆき) | ||||||
今日の色ふかく埋めて吾亦紅 | ゆき | 「日に日に色を足し、吾亦紅には思いも詰まっているような。」(あきこ) | ||||||
草の花髪ととのへてポストまで | あきこ | 「わが身を詠まれた気持ちでした。」(晶子) | ||||||
中秋の照らす月みて渡月橋 | 零風 | 「渡月橋あわやでした。」(しおみ) 「台風で濁流に負けず しゃんとたっている渡月橋の姿に、素晴らしいなーーそんな心境もあったでしょう」(ちあき) |
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庭の隅時を違わず曼珠沙華 | 静歩 | 「自然が怪しくなってきている、この頃でも、やはり『時を違わず』ですね」(ちあき) | ||||||
待宵の門燈ともしいて独り | 西寿 | 「 この独りと言う表現が待宵のぴったりと思いました。」(晶子) 「詠んだあと暫し 目を閉じていました。」(葉風) |
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秋夜なが庭のチェロ弾きヘイジュード | 葉風 | 「ビートルズの曲が聞こえてきそうな静かな秋ですね。臆病になっている恋心への応援歌でしょうか。何とロマンチックなんでしょう。」(桜桃) | ||||||
朝露のとどまる先のレンズかな | まさき | 「露がレンズになる着眼点。」(しおみ) | ||||||
一合に5.6個の栗独り膳 | 桜桃 | 「栗の時期ですね、一人じゃあの大きさなら、5〜6個で充分でしょう。私も何度か2人分栗ごはん食べました。秋の特別食ですね。大好き! 」(いくこ) |